刹那の始滅
本当に遅れててすみません。
言い訳もなく、本当に、すみません
空が見えず月が見えず星が見えず
何もかもが黒く塗りつぶされた世界は
どんな思い創られたのだろうか
誰の為に造られたのだろか
そして──
──きっとその者は人ではないのだろう
──ニル視点
黒夜騎《Knight of Nighter》
それは夜を黒く染め、自分の世界を作る。
「ほらほら!!どうしたの!?
まだ始まったばかりだよぉ!!」
1体1体はニルにとって一撃で沈む歴戦の猛者も雑魚と同じ
しかし、ここにおいて数を気にしないことなど出来る訳がない
「ッ!!」
なんせニル自身は人間である。
傷を負えば動きも鈍くなるし、その傷が深ければ動く度に傷口は広がるだろう。
だから、傷を負うことだけはさけなければならない
こんな所で終わる訳にはいかない。
かつてしてしまったことを償わなければ終わることなんて許されない
「僕の──僕の邪魔をするなぁあああ!!!!!」
ニルの放った金天帝竜の補食は夜騎を食い散らかし、ネアリィとニルの間に存在した夜騎を一掃した。
「いやー怖い怖い!
だけどまあ、そんなのいくらでも作れるけどね」
しかし、たちまちその間は無数の夜騎によって埋まる。
「というか、リィーの邪魔もしないで欲しいんだけど
リィーはこれを持ってやることがあるんだから」
「……なんで、今なんだよ…」
「え──」
「なんで!!なんで今なんだよ!!!!
僕が遅かったのかよ!!僕が!僕のせいなのかよ!!!」
「……ちょっと何言ってるか分からないね
そもそも、これはもう奪い合いだよ?
君がいくらリィーに投げかけてもリィーは君に掛けるものは何も無いよ?」
「──なら、もう君を殺すしかないじゃないか」
「そうだね──リィー達はもう、各々の目的のために」
「「目の前の敵を屠る!!」」
「九色の終歌!!」
「我は絶竜と化す!!」
ネアリィの突き出した右手から九色の光がニルを襲い、一時的に竜となったニルはネアリィを襲った。
赤、橙、 黄、緑、青、藍、紫、白、黒の九つの光
全てを拒み断絶する竜
その二つがぶつか──
「ガァラァアアァァァ!!!」
それはその二つがぶつかる寸前
何かが間に現れ、そして放たれたその咆哮はそれらを跳ね返した。
「なっ!!?」
「グゥッ!!」
光は空に、絶竜はテラスを壊しながら。
そして、その空に向かった九色の光が僅かに照らしたのは巨大な体 躯を誇る本物の竜。
ネアリィの黒夜騎が消え、満月による月明かりに照らされた鱗はとても鮮やかな緑していた。
「り、竜っ!?
何でこんな所に!?
てか!なんでリィーの九色の終歌が咆哮に跳ね返された!!?」
突如現れた緑竜に切り札を咆哮一つで無効化されたことに困惑するネアリィ
一方、絶竜化が解け、跳ね返されたことによって横たわっているニルの嗅覚は懐かしく、優しい、爽やかな新緑の香りを嗅ぎとった。
懐かしい。
僕がそう表現してはいけないのは知っている
罰なのだから。
僕がエルムにしてしまったことへの彼女からの罰。
誰よりも、エルムを支え、誰よりも、エルムを守り、誰よりもエルムを大切に思い、誰よりも──
──エルムが誰よりも愛し、大好きな彼女、セルナ=ディアリス=ドラグニティー
あの竜は、きっと彼女だ。
──セルナ視点
いた。
ごめんなさい。
こんなに待たせてしまって。
私が、今
助けます。
救います。
だから、もう少しだけ、待っててくださいね──
「ガァラァアアァァァ!!!」
竜属性魔術、『咆撃』と無属性防御魔術『反射』
『咆哮』+『反射』+『質級+即級』
『絶対者の降臨』
大気中から吸収し続けた魔力は竜化によって消費される魔力量より多く、更にエルムから渡された指輪によって使われた魔力分、総魔力量が増え続けた結果、当初のセルナの約20倍もの総魔力量となっていた。
その1割を今の魔術に注ぎ込まなければきっとその二つは弾けない。
だが、それすらも総魔力量を増やし、核奪で辺りから吸収するという一作業に過ぎないが。
そして、セルナは竜化を解き、半竜化状態になる。
今すぐその肌に触れたい。
今すぐその温もりを感じたい
今すぐその身体を抱き締めたい。
今すぐ──
「エルム様、セルナが命を掛けても貴方を救います。」
貴方の苦しみを取り除いて見せますから──
「……ねぇ、竜人ちゃん。
何?君もリィーの邪魔をするの?」
「何をおっしゃいますか。
貴女なんかに微塵も興味はありませんよ、
それと──
その汚い手でエルム様に触れるな
『強奪』」
エルムの能力の一部、セルナが受けた『核奪』という力。
ただ、奪う、
それだけの力
「……えぁっ!!?」
ああ、ごめんなさい。エルム様。
「こんなに待たせてしまって。
帰りましょう。私達の家に」
愛おしい彼が戻ってきた。
私の手の中に。
「転──」
「待ちなさい!!今リィーからエルムを離せばエルムは本当に死ぬわよ!!」
「……なんですって?」
「だってエルムに打ち込んだのは魔石、中級火属性魔術『連爆』を撃級+包級+掛級させた『自弾爆鎖』よ!
リィーから離せばエルムは──」
「……はぁ、なんだ
そんなことですか……
くだらない。
とても、無駄なことを
『核奪』」
エルムの体内から目の前の『屑』の魔石を奪う。
「『奪取』」
さらに、その魔石から魔力を奪う
ただの石と化した魔石は砕け、地に落ちる前に粒子となって散っていった。
「そんな愚物、私達に通用するとでも微塵でも思っていたことに私は疑問を抱かずにはいられないですね。
その疑問は解消する気はサラサラないですけど」
あと、4日
いや、もう3日──
最後の時まで
最後の時までだけは
私にエルム様を独占させてください
それで私は、貴方の為にこの命を捧げますから
「ああ、芽音さんは恩がありますから治して差し上げますね。
天使慈悲」
鮮やかな緑色の光が倒れる芽音の体を包み、傷が塞がってゆく
「竜人ちゃん、アンタ何者──」
「セルナ!」
荒らげられた声の主は見なくても分かる。
でも。
──微塵も興味が無い
だから、邪魔をしないでください。
「…帰りましょう。我が家に
エルム様に……もう…辛い思いを…させる訳には……」
17の人格
それが何を引き起こすかなんて大概予想がつく。
3日後、目覚めた瞬間、世界は終わるのだろう。私諸共、全部、この世界を全部壊して、戻して、壊して。
自我が戻るのは数年先か、いや、そんなレベルではないのだ。
数万年、果ては戻るのは私が思いもつかない未来かも知れない、もしくは戻るかすら分からない。
だけど、戻ったら。
戻って見えるものは残酷なものでしか無いはずだ。
そんなの、考えるだけで私はっ──
エルムを抱き抱える力が無意識に強くなる。
怖い、怖い。
エルム様と離れるのが
でも、私はエルム様の為に、エルム様の側を離れなければならない。
辛い。
ただただ、辛い。
想い人を1人、残していくことも、離れなければならないことも──
──自らを犠牲にしなければならないことも。
死にたくなんて……ない。
ずっと、ずっと一緒にいたい。それだけで私は幸せなのに。
「……こんな、こんな世界。
絶対に間違ってる……
この世界が私達を否定するなら…
」
紡ぐ事をしてはならない一言、
それを口にしたのは大切な人を想ってのことだった。
しかし、それは思っても、口にしてはいけなかった。
今は思い続けるだけで、良かったのに。
「──こんな世界、滅びて仕舞えばいいのに──」
その瞬間。手始めとばかりに、王城がなにかに引き裂かれるように六つに割れた──
前置きにも書いた通り、投稿が遅れてます。
いや、頑張って書こうと思うと違うストーリーが浮かぶんです。
そして新しい方へと手が勝手に……
はい、言い訳です。
本当にすみませんでしたぁぁあああ!!!
次こそはもっと早く書けるようにしますからぁ!!!
見捨てないでぇぇええ!!




