表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
わがままなキミ  作者: 葉月 晶
第五章
16/30

和美VS瑞穂

 ある日、和美(かずよし)は思い切って瑞穂に聞いた。

 それはふたりで映画を観に行った帰り道、カフェで映画の感想を話していた合間のことだった。


 そのカフェは和美が見つけたお店だ。場所は駅前から一本裏道に入ったところにあり小さいけれどテラス席もあった。その日ふたりはテラス席に座ったけれども、店内は赤のギンガムチェックとオリーブカラーでコーディネートされていて、カントリー風雑貨なども販売されている。ちょっとしたプレゼントなどに喜ばれたりするので和美も瑞穂もお気に入りのお店だった。オーナーの智明はまだ若く三十代くらいのお話好きなお兄さんという感じの人。だけども、彼の淹れるコーヒーやハーブティーは絶品だ。

 

「前に瑞穂は彼氏には尽くすタイプだって言ってたよね? でも僕には尽くしてもらってる感じが全くしないんだけど……。相変わらずというか下手するとつきあう前よりもわがままになっているよね。何でつきあう事になったのか瑞穂は覚えている?」和美はアイスアップルティーを飲みながら聞いた。


「カズミちゃんとはつきあう前からデートはしていたから、まだ彼氏って実感がわかないんだよね。それにカズミちゃんって居心地がいいんだもの」瑞穂はしきりに自慢の髪をかきあげてみたり枝毛を探してみたり無関心風。でも瑞穂は都合が悪いときには、長い髪をいじり始めることを和美は知っている、それなのでいつもは追いつめたりしない。さすがに優しい和美でも自分の恋愛がかかっているせいなのか、その時には言葉を重ねた。


「瑞穂の悪いところを見つけるのは簡単だよ。約束は破るし、時間にルーズだし、わがままだし……」と和美は指折り数えてみせる。

「カズミちゃんは私のことを口を開けばわがまま、わがままっていうけれども私のわがままってなあに? 説明してよ」瑞穂もヒートアップしてきた。


 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ