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オープニング
生まれた環境は選べない。
生まれ持つ才能も選べない。
親も、容姿も選べない。
そんな風に生まれて、じゃあこれからの人生は自分で選んだ道を行きなさいと言われて。
いきなり選べといわれても、そんな怖いことが出来るはずがないのだ。
足並みそろえて、みんなと同じ道を。
たまに半歩先を歩ければよし。
それでも、やっぱり怖くなって歩幅を狭めて、その他大勢の中に身を隠す。
慎重派とか、データを集めているとか、聞こえが良い言い訳はたくさんしてきたけど。
臆病者なんだ、俺は。
でも。
いや、だから。
俺はこの世界に来た。
何も変わらない世界が、変えようとすらしない自分が嫌になって、オモテの世界からこの世界へ逃げてきた。
せめて、景色だけでも変えたかったんだ。
ここは「オープン・ワールド」。
今までの自分を殺す国。
これからの自分を創る国。
