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レイクス戦記  作者: ゆう
ゴブリンの襲来
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作成会議

今回はコミカルに行きます。

普段とは違った。

ぴより姫団をお楽しみに。

作戦会議


「――結論から言うわ。」

 レナが机に地図を広げ、ばさっと手を叩く。

「目的は、砦の奪還と生存者の救出。」


 声が通った。

 空気が引き締まる……のも束の間。


「了解した!」

 アルトミュラーが即答、机に拳を叩きつけた。

「俺が突撃して正門をぶち破る!」


「却下。」(即答:レナ)


「なぜだ!?」

「その前に包囲があるでしょ。死ぬ気?」

「死なぬ! 我は竜壁!」

「知ってる。だから便利に使うの。」


「便利って言ったな!?」



 ヴィーナはそのやり取りを横で見ながら、

 「すごい……あの人、本当に脳筋なんだ……」と小声でつぶやく。


「ぴより姫、今なんて?」

「い、いえっ!? アルトミュラーさんは、えっと……心が強いです!」

「おお、やはりぴより姫はわかっておられる!」

(※本人は純粋に褒められたと思っている)



 レナは地図を指でなぞる。

「ここが砦。北に黒牙の群れが集中してる。

 正面突破は論外。だから――」


 彼女は、ぱしっとアルトミュラーの胸を指さした。

「あなた、おとりになってもらうわ。」


「なっ!?」

「全軍の注意を引きつけてくれれば、私たちが横から砦に突入できる。」

「待て、それは囮という名の特攻では!?」

「そうよ?」

「即答!?」



 ゼノがぼそっと呟く。

「……レナさん、本気で使い倒す気ですね。」

「ええ、うまく動かせば竜一匹分の火力にはなるわ。」


「褒められてる気がしないぞ!」

「気のせいよ。」


 クラウスが苦笑を漏らす。

「……この作戦、理には適っています。彼の鎧なら初撃は耐えるでしょう。」

「まさか家令殿まで!?」

「責任は取りません。」



 ヴィーナは天幕の外を見上げながら、そっと語り部のような口調になる。


――その時、エデンの丘に集った者たちはまだ知らなかった。

 この無謀な作戦が、後に「竜壁囮戦」と呼ばれることを。


「ぴより姫、なんか怖いナレーション入れないで!?」

「えっ、雰囲気づくりです!」



 レナがきっぱりと言い切る。

「アルトミュラー、あなたは竜壁。なら壁になりなさい。

 倒れず、叫び、暴れて、こっちの仕事を邪魔しないこと。」


「うぐっ……! だが……それでレナ殿が助かるなら……!」

「助けるのはこっち。あなたは囮役その一号。」


「号数制!?」


 ミルがひそひそとヴィーナに囁く。

「……レナさん、怖い。」

「でも安心するでしょ? 頼りになるっていうか……」

「うん、でも竜の人、泣きそうだよ?」

「泣いてない!」(本人が泣きそう)



 作戦はこうだ。


1️⃣ アルトミュラー隊(単独)が正面を突く。

2️⃣ うさたん団が北東側から突入、砦内部を確保。

3️⃣ 救出完了後、全員で撤退――もしくは包囲の突破口を開く。


 レナがまとめる。

「以上。質問は?」


「ひとついいか!」アルトミュラーが手を上げた。

「おとりの合図はどうする!?」

「あなたが派手に暴れたら、それが合図。」

「了解したぁぁ!!」


 ……なんか楽しそうに見えた。



 ヴィーナが笑いながら言った。

「えへへ……なんだか、勝てそうな気がします!」

「ぴより姫、それはフラグというやつです。」ゼノが冷静に補足する。

「ふ、ふらぐ?」

「あとでわかります。」



 こうして、“ぴより姫”の号令のもと――

 竜壁の問題児をおとりに使う前代未聞の作戦、始動。


「よし、行くぞ!」

「行ってらっしゃい、特攻隊長。」

「その呼び方やめろぉぉぉっ!」


エデンの丘に笑いが広がり、

その笑い声は、戦の匂いを包み込むように夜風へ消えていった。



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