6 魔法その2
魔法使いはファンタジーではおなじみですね。
実際存在しないので、いろいろ参考にして考えてみました。
魔法って色々ある。
その中ですごく便利なのが【収納】の魔法。
これは便利なだけあって、かなり特殊。
強力な神聖属性か、強力な暗黒属性の【収納】魔法の二種類存在する。
何でかっていうと、空間や次元と言った類は、神聖魔法か暗黒魔法の領分なので、
ただの魔力では干渉できない領分なのだ。
なので一般人はほとんど使えない。使えるのは真面目な教会の聖職者たち、
もしくはエルフも使える人が多いらしい。
そもそもエルフは神聖属性よりの魔力を持った種族らしい。
そして暗黒魔法に精通した者。これは習得方法を具体的に理解しているのが、一部の魔族で、他は偶然使えるようになった素質のある者だそう。
もちろん【収納】は、真面目に勤勉に聖職者をやってる人にしか習得できないので、現在の教会にいる腐った豚共はほぼ使えないらしい。
彼ら(豚共)は基本的に自分で何かを運ぶことが無いので、金と人を使って解決するらしい。
侵略のための兵糧は?これを利用して馬車で運ぶ様な荷物を減らしている国もあるらしいが、転生先の王国【エステラ王国】は聖属性魔法の使い手が軍に属することはほぼない。
真面目な聖職者は戦争なんてしたがらないし、するとしても正当性のある戦争、
例えば侵略に対する防御など。
侵略を企む者は、そんな魔法をまともに使えるようにはならない。
だから使える者はさらってでも味方に引き入れたがるし、周りもそれを知っているため、収納量をごまかしたり、隠したりするのが普通。
対して、その他国は異教を崇拝しているため、異なった倫理観がある。なので聖属性魔法の使い手が軍の補給部隊などに属していることがある。
といった特徴なのが【収納】魔法である。
エルフのおじいさんが説明をいったん終える。
「という事で、この魔法はすごく便利なので、転生前に多少でも使えるようになっておきましょうね。」
「わかりました!」
「先生!収納量ってどのくらいなんですか」
個人差があるっぽい説明だったけど。
「収納量は技量と魔力量と、魂によります。技術や魔力量があっても、強力で濃密な神聖か暗黒属性を使えるようなならないと収納量は増えません。」
「どっちかに偏ってないと使えないんですね。」
「その通りです。ただし人間は、暗黒魔法を忌み嫌っているみたいなので、そっちに振り切る方はいないようですね。」
「暗黒魔法の練度で、おおよその魂の穢れが度合が分かってしまいますので。」
「太陽教を国教に定めている王国は、暗黒魔法の使用を嫌っています。」
「その辺の魂の穢れ云々は、その王国では常識なんですか?」
「まあまあですね。なんとなく暗黒魔法が悪いものという認識は広まっているみたいですが。細かな理屈をわかっているのは、魔法や神聖属性に精通した者などですね。」
「なるほど・・・」
「では次に、神聖属性と暗黒属性の大まかな用途ですね。」
といってまた説明が始まる。
神聖属性と暗黒属性は、ざっくりいうと、神聖属性は傷の回復、解毒、ある程度の病気の治療、ほかにも色々あるが、なんとなくいい魔法が多い。
暗黒魔法は、人を狂わせたり、呪ったり、強力な毒を出せたり。などなんとなく悪そうな魔法が多い。
本来毒は用法を守れば薬になり得るが、この魔法はどうあがいてもただの毒である。
そして互いは互いを苦手としている。暗黒属性よりの人が、神聖属性の強い魔法を受けると、めっちゃ効く。逆もまたしかり。
さらにもう一つ、神聖魔法の話で何度も聞いた。
断罪の魔法の裁定基準について。これは一時的に神に裁定をゆだねて、対象に罰を与えるといった魔法。
しかし神様は大雑把なので、コソ泥やちょっとした喧嘩などの細かい罪はあっさり許されてしまう。
なのでその魔法以外の所で裁判の様な事が行わる。証拠を調べ目撃者などを突き出して罪人を裁く。
ただ基本的に自分の身は自分で守れの精神なので、悪さをする盗賊を殺したり、襲われて命の危険を感じたから殺したなどは無罪放免となる。
多少の暴力沙汰も喧嘩両成敗でボコされて終わりらしい。
侵略に関しても、『住む場所』『食べ物』『安全』これらの確保など。それなりの理由があれば許されてしまうらしい。
行き過ぎた欲望を満たす場合、例えば『エルフたんと、合体したい!!』や『ただ虐殺したい!!』など完全に行き過ぎた自己中心的な理由の場合は、キッチリ神様にお仕置きされる。
「といった感じなので、あの断罪の魔法も完全無欠というわけではないのです。」
との事。
「だから基本的には、人の手で裁判を行い。どうにもならない場合、この魔法で有無を言わさず断罪するのです。」
「乱用したら、太陽さんが大忙しですね。」
「太陽神様は、神なので片手間で寝ててもできるそうですよ。」
と笑いながら言うエルフおじいさん。
「では座学はこれくらいにして、魔力操作の練習をしましょうか。」
というと再び座禅っぽく座る私。
目を瞑り、集中する。
出したりひっこめたり。やっぱりかなりのロスがある。
100だそうとして50しか出せない、その50をひっこめようとして、10しか引っ込まない。
そんな感じ。技術もまだまだですね!と言われる。
これを繰り返して、魔力がなくなったら休憩。
休憩ついでにまた座学。
「ところで、人間の話ですが。」
「人間は、短命で訓練に割く時間が少なく、他種族に比べて魔力量は少ないので、杖という補助道具を使います。」
「これについてですが・・・。」
と言って説明が始まる。
今練習している、体から魔力を出してひっこめるという練習は基本無いそうだ。
最初から杖がある前提で、魔法を練習するらしい。
体から、伝導率の高い杖を使って、魔力を放出し操る。
さらにここからも違う。私の場合は魔力を出して操り、想像や意識によって魔法を生成する。
しかし。人間は、杖を使い、ほとんどの場合、魔法陣で記号化して魔法を発動するそうだ。
杖を使用する分、基本、一種類の魔法しか使えないらしい。
これだと魔法陣を覚えるだけで、想像や意識など関係なく発動できる。
これはこれで便利だという。杖による魔力操作は大味になりがちだ。しかし上達すると、杖なし魔法と同じ効率で、より高度な魔法を、複雑な魔法陣を覚えるだけで、行使できる。もちろんある程度魔力量は必要。
なのでエルフや他の種族も、魔法陣の可能性に一目置いているらしい。
あまり暗記系は、得意ではないのだが・・・。
「魔法陣も覚えなきゃだめですか?」
「まあ高度なものは覚える必要がありますが、シンプルな魔法は魔法陣なしで使えるようになってもらいますよ。」
「高度なもの?」
「例えば断罪の魔法ですね。」
とにっこりエルフおじいさん。
「転生後忘れてしまったら?」
「神様に頼んで天罰を下してもらいます。」
とさらににっこり。
「というのは冗談で、忘れられては困るのでしっかり完璧に覚えてもらいます。」
と真顔で見つめられる。
「頑張ります。」
というしかありません。
そうして訓練は続く。
暫く経ち。
もう何日、何十日経ったか分からなくなってきたころ。
ようやく魔法は初歩脱却、その程度にはできるようになった。
わかりやすく言うと、簡単な魔法なら2種類同時に発動できる。
これはかなり難しかった、炎と水を同時に想像して、どう動かして、他にどういった影響を与えたいのか、
それぞれ考えなければならない。右手で箸を使ってご飯を食べて、左手で絵や文章を同時に書くかんじ。
脳内はしっちゃかめっちゃかで。一つの強めな魔法を使う方がよっぽど簡単だ。
他には、魔力で物をつかむ、これをできるようになった。
先生が投げてくる小石を一個なら、魔力をで止めれる。例の映画の【フォースの力】的な感じになる。
「おお!かっこいい!」
とつい声に出して喜ぶ。
しかし先生は厳しかった。
「矢弾を一つ防げたところで、たかが知れていますよ。」
と厳しいお言葉。
「何本なら合格ですか?」
といじけてみる。
「とりあえず転生時までに、5本から10本ですね。」
とにこやかに言う先生。
「さらに転生後は、全方向から、20や30を目標にしましょう。」
とさらににっこり言う先生。
「・・・」
ところで、こういう繊細な魔力操作や初めての魔法などは、
女体化して行うとすんなりコツをつかめることが多い。
なので今は女の子状態です。
「まあ今回はこの辺にしておきましょうか。」
最近は午前午後に分けて訓練を行っている。
今日の午後は弓術から。
しかし私はうっかり女の子のまま。
まずは動作の確認。
ところで全然関係ないが、下着などは男の時のままでフンドシのみである。
集中して動作を行う、弦を引き、少しして離す。
そして鳴り響くバチンという大きな音。音と同時に悶える私。
「ヴァぁぁ!いだいよぉぉ!」
と唸り声をあげ胸を押さえてうずくまる。
そして、弓の師匠は、冷たい言葉をつぶやく。
「アホか・・・」
その後、一応胸に跡が残らないように謎の塗り薬を塗ってくれる師匠だった。
この日以降武術はしっかり、男に戻って鍛錬することにした。
胸を弦で強打してしまうのは、時々あるみたいですね。
魔法の理論は後々、整合性が取れなくなった場合、修正するかもしれません。