3 落とし穴
ちょっと過激な内容です。
細かな描写はしてませんので、ご安心ください。
時間的な概念はあるらしく、ちゃんと日が沈んでいる。
明かりはちゃんとあるので、真っ暗な中歩くことはない。
玉座に到着する。そこに太陽さんと数人の屈強な男達がいた。神様級のイケメンぞろいである。
速足で近寄り声をかける。
「遅くなりました!」
というと、気が進まなさそうに太陽さんが答える。
「来たか・・・」
「まあ刑罰ではなく滞在を許可するための労働という事になっている。今回はこういうルールなので大人しく従ってくれ。」
太陽さんの表情や言い方から、すごく嫌な予感がする。
そして男たちは私の両脇を抱えて嬉しそうに話し始める。
「久しぶりで待ちきれねぇ!」
「早く行こうぜ!」
とかなり興奮気味。
そのまま自分の借りている家に連れていかれる。
後ろでは太陽さんが『まあ程々にな。』とかなんとか言ってる。
恐る恐る男たちに質問する。
「これから何が始まるんですか?」
「希望者がたくさんいるから、くじ引きになったのだ。」
「今日は俺たちが相手だ。」
「痛いのは最初だけだから、怖がるなよ!」
言葉や様子から、なんとなく察しがついてきた。
「つまり皆さんの夜のお相手ってことですか?」
「そうだ」
そうらしい。
「神の子同士では禁じられているのだ。」
「だから、神以外に相手をしてもらうのだが。」
「神以外にも基本的に手出しが禁止されている。お許しが出たのは本当に久しぶりなのだ。」
「司る物によっては、永遠には我慢出来ない神の子らもいるのだ。」
「お許しが出たのは久しぶりだから。たくさん順番待ちがいるぞ。」
屈強な男たち三人に囲まれ恐怖で声が出ない。今まであまり感じなかったがやはり、人間と神々は別物って事らしい。
普段禁止されてるので、我慢の限界に達している神々が多い。
それに自分は【大罪】を犯したとされているので。
それも関係してこの処遇がなされているのだろうと思う。
多分人が馬に乗る感じで、罪とかって感覚でないらしい。
徐々に近づいてくる家。そういえばベッドがやたら大きいと思ったが。このためだったのか。
家に到着する。身ぐるみをはがされ『事』は始まる。
もがいてもどうにもならず、何を言っても、何を叫んでも、逃げることもできない。
叫んでも藻掻いても意味はない。怖かったが耐えることしかできない。
そのうち慣れると男たちは言うが、そんな事あるのだろうか。
暫くし弄ばれて『事』は終わる。
「まあ。毎日やっていれば楽しくなってくるさ。」
そんなことを言って帰っていく。
当然と言えば当然なのかもしれない。たいして頭のよくない。体力もない。そんな私にできるのはこんな形での奉仕しかない。
泣きそうな声で一人つぶやく。
「体洗って寝よう。」
そして次の朝を迎える。
袴をはき稽古場に向かう。
今日も今日とて基礎鍛錬。相変わらず弓は引けない。
弓は引けないが弓術の作法などを教わる。しっかりと丁寧に教えてくれる。
「まあ当たらなければ意味はない、当たればそれで問題なしだ。」
なんてことを言っている。
「ただ応用は基礎がしっかり出来てからだ。それまではしっかり基礎を固めろ。」
との事。そういえば聞いてみたことがある。
「わかりました。」
「ところで質問してもいいですか?」
「なんだ?」
「腕の長さが違うと、不便じゃないですか?」
すると、よくぞ聞いたと言わんばかりに答える。
「弓においては、押手のほうが長いと矢の威力が増すのだ!」
「これは、生まれ持っての障害ではなく弓においては才能なのだ」
と誇らしげに言う。
「その才能のおかげで、船が沈むんですね。」
「そういう事だ。」
との事。
そしてまた夜が来た。ただし今日は絶世の美女が数人家に来る。
一人が微笑みながら話しだす。
「今夜はよろしくねぇ~」
ついつい鼻の下が伸びるが。うまい話は存在しない。
始まったのは加虐的なプレイ。鞭や縄をはじめ、明らかに怪我じゃすまなそうな拷問器具。シンプルに踏みつぶされる私のイチモツ。
叫べば叫ぶほど、彼女たちは喜びその行為は激しくなる。彼女らが言うに、ここは死後の世界だから死んでも死なないらしい。
だから行為はより加虐に残虐になる。何度も死んだ、時には痛みで、時には出血多量で、時には首が飛び、涙も声も枯れ、意識は途切れる。
気付けば朝になっていた。
部屋は綺麗になっていて、食事をとる。また稽古に行く。
そして夜になると。また始まる。
今夜は初日とは別の男達。
しかし彼らはこんなことを言う。
「じゃあ早速、女になってくれ!」
「?」
またゲイかホモかと思ったが。どうやら違った。
「母上は、お前は女体化ができると言っていたぞ。」
異世界転生で定番のチートスキルは無しかと思ったが。どうやらこれが私のスキルらしい。
「お前の体は、母上様が直々に作られたそうだな。」
「母上や一部の兄弟は、雌雄同体でどちらにでもなれる。」
「そして、夜の相手をするためにお前を女に変態できるようにしたそうだ。」
まさかそのためだけに女体化させられるとは。神は何でもありだな・・・
「まあ転生後も使えるから、変装できて便利とでも思っておけ。」
と言われ。やり方を教わる。結構コツがいるし、数十秒ほど時間がかかる、
なのでうっかり女体化などの事故はなさそうだ。
身長は低くなり。男の時の姿に男性らしさゼロ、女性っぽさマックスにしたって感じ。
結構かわいい?感じがする。
「さあ始めようか。」
というなり。身ぐるみはがされる。男性の時よりもさらに恐怖が増す。
やらなきゃいけないことだと思っていても、自然と涙が出てくる。
苦しい、怖い、自然と唸り声の様な声が出てくる。早く時間が過ぎろと必死に耐える。
長い長い時間がついに終わる。
「まあ。なれたら楽しめるから気にすんな。」
とお決まりの言葉を投げかける。
「それと神と人の間に子供はできないから安心しろ。」
というと去っていく。
私は静かに涙を流しながら体を洗う。
そんな日々がしばらく続く。時にはまともな夜の相手。時には何度も殺される。
神が人をどう思っているか、なんとなく分かってきた。神は完全に上位者で、逆らうことはできない。
人が馬に乗り、犬を飼い、牛豚鳥野菜などを食べるように、神は人を裁き様々な用途で人を使うのだ。
まあ、あっさり最強パワーの異世界転生なんて都合のいい話はありません。
神様に御奉仕が必要です。