25 朝そして出会い
まだまだ移動が続きます。
日が昇り始める前に起きる。
睡眠時間が短いので日の出までには結構時間がある。
そして火を再度起こしてスープを軽く温める。
パンとスープそしてチーズを一切れ、これが朝食。
スープを温めている間軽く素振りをする。
さすがに体がなまってしまうので少しでも刀を振っておく。
ちなみに刀は普段から腰に差している。
腰に長い帯っぽいのを巻いてそこに差す。
準備は整った!
「スイ!エン!朝の挨拶だ!」
俺がそう言うと双子の子犬達が元気に馬車に向かって吠え出す。
「ワンワンワワン!!」
歌でも歌ってるみたいに元気にリズム良く吠える。
「うーんん」
そんな風な声が馬車の中から聞こえてくる。
もぞもぞとアンナが出てくる。
「おはよう!飯食って出発だ!」
そういってスープとパンとチーズを出す。
アンナは眠たそうな顔でもぐもぐし始める。
俺ももぐもぐ、子犬達には昨日作った肉と野菜のあまりをあげる。
皆食べ終わったらさっさと片付けて馬車に乗り込む。
「さて出発だ」
そういって道に戻り、また進み始める。
子犬達は移動が続いて暇なのか、馬車の中で暴れ回っている。
「おーい、荷物ぶっ壊すなよ?」
と優しく注意しておく。
「「わん!」」
と楽しそうに返事をする。わかっているのかいないのか。
みんな今日も元気だ。
前世好きだった歌を歌いながらのんびり進む。
俺に帰る家なんて無いのに『take me home』とか歌ってる。
歌ったり雑談したりしながら移動している。
太陽が頂点に達した頃、【探索】に反応があり道の先に何か居るのを感じる。
「アンナ、馬車の中に隠れろ」
俺がそう言うと、アンナは大人しく馬車の中に隠れる。
俺はユキをそのまま馬車を進める。
そうして一定の距離を保ち止まるようにユキに合図を出す。
向こうはすでに気付いていてこちら見ている。
距離は10~20メートル。
道の先で待ち構えている、人数は5人ですでに武器(?)をこちらに向けている。
「何してるんだ?」
マジで良くわからん。
盗賊の類なら普通、隠れた状態で待機して数人がバリケード的もので馬車を止める、
その隙に他の連中で周りを囲むとかしない?
それとも単に道に迷っただけの間抜けか?
馬車に乗せてほしいのか?
そんなことを考えていると一人の男が前に出て声を上げる。
「無事にここを通りたかったら持ってるものをよこせ!」
・・・盗賊だった。
それには思わずびっくり。
「え!?」
このまま馬車で全員轢き殺してやろうか?
とか考えてしまうほど間抜けと言うか。
なんかかわいそうになってきた。
「一応確認ですが盗賊さんですか?」
恐る恐る聞いてみる。
「そうだ、命が惜しければ物資をよこせ!」
それを聞いた俺は、御者台に立ち上がる。
「背中かりるよ」
そういってユキの背中に飛び移り、そのまま前方に大ジャンプ。
前回の轍を踏まない様にする。
首は刎ねない、殺さない。
ならどうしようか考える。
そして思いついた。
全員しばいて手下にして盗賊から聖職者かハンターにジョブチェンジさせようと。
我ながら完璧な考えだった。
これぞ善行だ、道を誤った者を正しい道に引きずり戻す。
「よし!全員かかってこい!」
と俺はなぜか少し元気な声で言う。
俺はおもむろに歩き出す。
周囲にはこいつら以外いないのは確認済み。
盗賊はこの5人だけだ。
当の盗賊さん達は俺の行動の謎さにビビってるのか、
人を殺す勇気がないのか困った様子でこそこそやっている。
先頭で俺と会話をしていた人が意を決した様子で突撃し、持っていた斧を力いっぱい振る。
俺から見て左上から斜めに振り下ろしてくる袈裟切り。
素早く踏み込み斧を持つ手首を左手で払い、右手で腹パン。
ハラワタは飛び散らなかった。
「ヴッ!!?」
と彼は息の詰まったような唸り声と共に腹を抱えてうずくまる。
それを見た他の4人の内二人は尻餅をつき二人はあとずさりをする。
「なんだこいつ!?」
神の使いっ走り兼下僕です。
あっけにとられている4人を一旦ぶん殴っておく。
二人は腹、尻餅ついてる二人は顔。
皆さん完全に素人ですね。
全員意識朦朧もしくは気絶してる。
【収納】からロープを出して全員の足と両手をテキトーに縛り馬車の方に引きずっていく。
5人いるが別に重くはない。
「こいつら手下にするぞ!」
俺は笑顔で皆にそう告げた。
ユキは『あっそ』って感じ双子もどうでもいい様子。
そして馬車の中からアンナが顔を出す。
「盗賊さん達ですか?」
「そう!こいつらの根性を叩き直して真人間にするぞ!」
アンナはおー!とか言ってる。
「一緒に手下としてハンターをするか、ここで埋められるか選ばせるから最低限の自由はあるぞ。」
生き埋めか死に埋めかも選べるよ。
「なるほど?」
「一緒に行くのが嫌なら、〆て埋めるけどどうする?」
一応事情があるのでアンナに確認する。
「うーん」
と少し考える。
「寝首をかかれたりはしませんか?」
確かに?
「もっとボコっておくか?」
「ぼこる?」
首をかしげるアンナ。
「さっきみたいな事をもう20~30回するんだ。」
「そしたら言う事を聞いてくれるようになるかもね。」
ボコボコにして言う事を聞かせる、ヤンキーか反社的思考です。
「その前にお話を伺ってみるのはいかがですか?」
「それもそうだな!」
「全員起きたら聞いてみようか。」
って事でひとまずは話を聞き淡々と説教をすることになった。
五人は結構痩せている。
禄に食事をとっていない様子だ。
食い物をチラつかせたら食いつきそうだな。
そう思ったので、目の前に水とパンとチーズを人数分置く。
五人とも意識がはっきりした頃に面接を開始する。
「どういうつもりだ!」
とこの男なぜか切れ気味です。
「ん?」
思わず素っ頓狂な声が出た。
「俺たちを捕まえてどうするつもりだ?」
盗賊だから普通に殺されると思ったのか。
「殺されるよりましだろ?」
「逆に聞くけど何でこんな所で盗賊やってんだ?」
寄りによってこの辺りに二組の盗賊が居たなんてびっくりだ。
「俺たちは悪魔みたいな領主から逃げて来ただけだ」
憎しみに満ちた表情だ。
多少の嫌がらせをされた程度では無さそうだ。
「この先の町か?」
「いいや、この国だが遥か遠くの村だ。」
「なんでこんな辺鄙な所まで来るんだ?」
「近場でやると知り合いが居て気まずいんだ。」
意外としょうもない理由だった。
これはお説教だな。
「知り合いじゃなけりゃ迷惑かけていいのか?」
「そ、それは・・・」
「そうやって知らない人に迷惑をかける事と、お前たちの嫌いな領主がしていた事は何が違う?」
「他者を傷つけるって点では同じじゃないか?」
「・・・」
全員苦虫をかみつぶしたような顔をする。
「まあ、そう言うきれい事で済まないからこうなったんだろうが」
「このままでいいのか?」
やっすい説教だが言質を取れればいいのだ。
その後はビシバシ根性を叩き直せば多少は前向きになれるだろ。
「その説教をするためにわざわざ俺たちを生かしたのか?」
男は真面目な顔で質問する。
「簡単に言うと、生かしてやるから俺たちの手下兼仲間としてハンターをやってくれ。」
単刀直入に言う。
「ハンター?」
いまいちピンと来ない様子。
「俺たちは王都に行きたいが訳あって身分がない」
「だからハンターになって身分を手に入れたいんだ。」
「今見た通り、俺は多少戦う術を知っている。」
「お前たちを生かし、それを教える代わりに手下として働いてくれ。」
分かりやすく説明したつもりだがどうだろうか。
5人は紐で絡まった状態でどうにか話し合いをしている。
少し話し合った後答えが出たようだ。
「わかった。」
「どのみち俺たちには行き場所が無いし盗賊稼業も向いてないんだ。」
盗賊に向いてないのは同感だ。
「俺たちを手下にしてくれ。」
そういって手を差し出す。
「確かに君たちは盗賊は向いてないな。」
俺は笑いながらロープで縛られた盗賊の手を握る。
「こんな感じでどうだ?」
一応アンナに確認する。
「はい!よろしくお願いします!」
のんきに挨拶している。
特に問題ないようだ。
「まあとにかく腹減ってるだろ?」
さっきからパンをチラチラ見てるのだ。
パンチラしてるおっさん5人。
「腹減ってます。」
「これ食べてもいいよ」
とロープをほどきながら言う。
「ありがとう!」
と言いながら必死にパンとチーズと水を食べてる。
「よっぽどお腹が減っていたのですね!」
彼らを見ながらアンナがそんなことを言う。
「野草や森の果実を食ってたが、それでも限界があったんだ。」
「そんなもんか?」
「俺たちは、あんまり森には詳しくなかったんだ。」
なるほど。
五人のおっさんがハムスターみたいにもぐもぐしている。
これを可愛いと思うか小汚いと思うかは意見が分かれるところだろう。
「腹は膨れたか?」
「ああ何とか夜までは歩けるぞ。」
いまいちな様子だった。
「アンナ、今日はこの辺りでキャンプして食い物を確保しないか?」
食料や飲み水は持ってきているが、
大の大人5人分を数日賄うほどの食料を馬車に積んでいないのだ。
「ハイ!ヒロさんがそれでよろしければそういたしましょう!」
という事でこの辺りで狩をして食料を確保することになった。
道を外れてキャンプ地を決める。
「この辺りでいいか。」
皆に枝を拾えだの荷物を下せだのと指示を出す。
ユキを馬車から外して、飲み水だけ用意しておく。
焚き木には火を付けずにひとまずキャンプを用意した。
「よし!これから森に入って食い物を確保するぞ!」
全員に宣言する。
「アンナとユキと子犬達はここで荷物の番をしてくれ。」
「はい!」「「ワン!」」
と良い返事が返ってくる。
「野郎どもは俺の荷物持ちだ。」
「荷物持ち?」
良い返事が返ってこなかった。
「俺が動物を狩って、それを持ち運ぶ役だ。」
「はあ・・・」
返事の仕方から教え込まなければいけないらしい。
「返事はハイかイエスだ。」
そういって野郎どもをにらみつける。
「はい」
と消えそうな声で返事が返ってくる。
「まあ。腹が膨れれば返事くらいできるようになるだろ。」
「じゃあ出発だ。」
そういって二人に籠を持たせ、二人にロープを持たせ、一人に俺の大斧を持たせ、俺は弓と矢ずつを持って行く。
「留守番頼んだよ!」
「はーい!」
こんなやり取りをしつつ森に入っていく。
「あの~名前はヒロさんでいいですか?」
ん?
自己紹介してなかったっけ?
「そう!おれがヒロであっちの金髪少女がアンナだ。」
「よろしく!」
俺がそう言うと、野郎どもも自己紹介を始める。
まずは薄いブロンド碧眼長身短髪で後ろに流すような髪型の男。
「俺はアーロンだ。一応こいつらのまとま役的な事をしていた。」
2番目は薄いブロンド碧眼長身長髪くせ毛中分。
「俺はブレッドで、アーロンの弟だ。」
3番目は暗いブロンド緑眼長身短髪のツンツン頭
「俺はカールだ。アーロンとブレッドの従兄弟だ。」
4番目は赤毛緑眼長身髪を右に流している。
「俺はディーンだ。」
5番目は赤毛緑眼長身髪を左に流している。
「俺はエディーで、ディーンとは双子だ。」
「全員親戚同士友人同士で逃げて来た。」
全員俺くらいの身長でアーロンは俺より大きい。
アーロン、ブレッド、カールはどうにか見分けがつく。
しかしディーンとエディーはそっくりすぎて髪型でしか見分けられない。
「よろしく!大丈夫だとは思うけどディーンとエディーを間違えてたらその都度教えてくれると助かります。」
『あはは』と少し笑いが起きる。
「しょっちゅう間違えられるので慣れてますよ。」
と多分ディーンが言った。
「今のはエディーか?」
聞いてみた。
「いいえ。ディーンですよ!」
とディーンが答える。
「早速間違えましたね!」
とエディが続ける。
さらに笑いが起きる。
どうにか緊張は溶けたかな?
「これから動物を狩るけど解体はできます?」
と質問する。
「はい。家畜の解体がほとんどでしたが、野生の動物も皆問題なくできます。」
とアーロン
「家畜メインでしたがそれだけでは難しかったので畑もやりつつでしたね。」
とブレッドが付け足す。
「家畜だけじゃ稼げないんですか?」
質問する。
「ハイ。家畜は周囲の魔物や野獣の被害を受けて一気に食われてしまう事もあるのでリスクが高いんですよ。」
「なので家畜がメインと言っても畑でやりくりできる最低限の下地を作ってから家畜を育ててました。」
「もちろん畑も襲われる可能性はありますが家畜と比べて少しは安定してますからね。」
ブレッドが解説してくれる。
「へー。」
「魔物って結構いるもんなの?」
質問する。
「はい!魔物や野獣の被害は年に何度もありますよ!」
「なのでハンターに定期的に見回ってもらうんですよ。」
アーロン。
「なるほど。ハンターって結構需要あるんだ。」
と納得してみる。
「あるけど、村周辺の警戒で怪我をしたり、稀に死人が出たりする危険な仕事って聞くけどな。」
カール。
「ほえー」
と間抜けな返事をする。
そうしていると果物や野草を見つけた。
幾つか群生していた。
ジャックさんが教えてくれたやつ。
「これらは食える奴だからいい感じに熟れているのをとっておいてください。」
と指示を出す。
「了解です。」
5人は協力して収穫を始める。
「俺は少し周囲を見て回るから終わったら少し待っててくれ。」
「了解です。」
俺はそう告げるなり弓を持ちロープを体に巻き付けて静かに走っていく。
俺の斧はこいつらの自衛のために貸しておく。
【探索】と【静寂】(範囲内の音を静かにもしくは無くす魔法)を使いつつ、
気配を殺す。
ちなみに神の国の師匠らは音と気配を消した所で意味は無かった。
全力で獲物を探す。
取り合えず肉。
結構離れた場所で【探索】に大きめの反応があった。
それに背後から近づき様子を見る。
そこにいたのはでかくて骨太なダチョウっぽいやつ。
おおよそ2m以上で、立派な足の走鳥類だと思う。
翼は大きさ的に飾りの様で鮮やかな黄緑色だ。
首は図太く嘴は鋭く太い。
のっしのっしと周囲を見渡しながら歩いている。
『でっけー!?』
とか心の中で思いながら観察する。
周囲に仲間の様な存在は見受けられない。
群れない生物の様だ。
邪魔そうな枝などをカンフーキックの如き蹴りでぶっ壊して歩いている。
せっかくの獲物なので頭をしっかり狙う。
矢をつがえ弓を引き絞る。
弓を引き絞る音すら魔法で消える。
狙いすまし矢を放つ。
矢が風を切る音もなくその巨大なダチョウの頭部に突き刺さる。
「グエェェェェァァァァ」
とかわめきながら大暴れした後ドスンと音を立てて動かなくなる。
一撃で死んだようだ。
俺は近寄って後頭部を見る。
『あーあ、矢が折れちゃったよ。』
矢が刺さったまま両足を縛って引きずる。
アーロンの元に引きずっていく。
「おーい、これ置いておくぞ。」
そういって答えを聞かずに巨大なダチョウをその辺にぶん投げて、次の獲物を探しに行く。
後ろで誰かが『なんじゃこれ!!?』とか言ってるけど無視。
次の獲物を走りながら探す。
巨大なダチョウからかなり離れたあたりに気配を感じた。
次に見つけたのは猪。
しかし村周辺にいたのよりはるかにデカい。
美味いかどうかは別にしても量は確保できる。
牙は赤く染まり二股に分かれ禍々しく伸びてそこから赤い液体が滴っている。
目は赤く口元から鹿の足がはみ出ている。
その鹿の足をバキバキと音を鳴らしながら食べている。
『鹿の踊り食いかよ・・・』
体高は2m越えで猪にしてはでかすぎる。
距離はまだ遠く、音と気配は消してあるので死角から近づくために移動する。
しかし、、、
猪は鼻をスンスンさせる。
そして突然『ギュン!』とこちらを見る。
『あれ!?』
その大猪は木々をへし折りながら一直線に突っ込んでくる。
「プギャァァァァァ」
ものすごい鳴き声を上げながら突進してくる。
すぐさま矢をつがえて放つ。
コチン!
眉間に当たった矢は皮膚は貫けたものの、固い頭蓋骨は貫通出来なかった様子。
続けて矢をつがえて矢尻を魔法で強化する。
より固く、より鋭く。
矢を放つと先ほどと同じ速度で猪の眉間に直撃する。
グサッ!と言う音と共に矢が深く刺さる。
しかし猪は止まらない。
同じように矢を放つ。
2本目が脳天に命中してもまだ突っ込んでくる。
「タフすぎじゃね?」
とぼやきながら矢筒と弓を置く。
そして身体強化を施す。
「【強化】」
【強化】の魔法は色々なものに使える。
物や自分の体をはじめ、上達すれば他人などにも使える。
今回は自分の体、骨、関節、筋肉、皮膚、
細かく言うと、こんな感じに強化していく。
筋肉だけを強化すると皮膚や骨がぶっ壊れたりするからバランスよく強化するのだ。
ただし、体に魔力や魔法が慣れていなければ過剰な魔力によって体がぶっ壊れてしまう。
何度か経験がある、体が粉砕したり爆散したり。
大猪が突進してくる。
禍々しく二股に伸びた牙を両手でしっかりつかむ。
「ガシッ!」
俺は一歩も引かずその場でピタッと突進を止める。
放り投げようかと思ったが、猪は徐々に力が抜けてきて、
白目をむきバタン!と倒れた。
「死んだかな?」
どうやら死ぬ直前の最後の悪足掻きだったらしい。
弓と矢筒、矢を回収してロープで縛る。
そして結構離れてしまったのでデカい猪を引きずりながら、駆け足でアーロンの所に戻る。
木や枝にバコバコとぶつけながら戻る。
「おーい、でかい猪いたぞい」
アーロンたちもほどほどに収穫できたようだ。
アーロンたちはぎょええぇ!?とか言ってる。
「そろそろ戻ろうか。」
淡々と言う。
「は、はい。戻りましょうか。」
アーロン以外は唖然としてる。
「こんなにデカいの居たらびっくりするよね!?」
と笑いながら言う。
手の空いている人にデカい鳥を引っ張らせて。
キャンプ地に戻る。
「魔物化した猪ですよね?」
ブレッドが言う。
「多分そうだね、発見したときは鹿食ってたもん。」
答える。
「猪って肉も行けるんすか・・・」
カールが言う。
「そういう問題か?」
ディーンとエディが声をそろえて言う。
「まあ場合によっては人間も行けるって事だろうね。」
俺が口を挟む。
「え!?」
カールがぎょっとする。
「ただかなり離れた場所にいたからキャンプや街道に出没するって事は無いと思うよ?」
俺は付け加える。
すると5人ともほっとした様子に戻る。
「そういえば魔物の肉って食べても大丈夫なの?」
素朴な疑問。
「はい。魔物の肉は超高級食材として有名ですよ。」
アーロンが教えてくれる。
「そっか、まあ大した料理は出来ないけど腹いっぱい食えるぞ!」
やったー!みたいな反応ではなく、若干気が引けてるみたいだ。
「でも良いんですか?俺たちがこんな御馳走を食べても・・・」
カールがそんなことを言う。
「ああ、食った分だけ働いて貰うから気にすんな。」
全員の息を飲む音が聞こえた気がしたが気のせいだろう。
そうしてキャンプ地に戻る。
新キャラです。
5人組はABCDEで覚えてください。
ABCがブロンドの兄弟と従兄弟、DEが赤毛の双子です。




