表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
睡蓮  作者:
35/50

再会

警戒心を持っていた孝之はそっと覗き穴に目をやる。

そこには見覚えのある二人の男の顔がある。

しかし、その後ろには知らない三人の男がいる。

そのうちの一人は明らかに老人だ。


「こりゃー、新手だな」


「どうしたんですか?」


「黙れ!せとぎわだ」


「なんのせとぎわ?」


「生きるか死ぬかに決まってるだろ!」


孝之は真剣な目で智子の肩に手を置いた。


「いいかい?おそらく信仰宗教の勧誘だ。さっきとメンツが違うからわからなかったが、教祖を連れてきてる」


「どういうこと?」


「若い男二人は鉄砲玉だ。その後ろにニット帽をかぶった幹部と腰の低そうな奴がいる。おそらく秘書官だ。油断させて話を聞いてもらうつもりだろうが、そうはいかないぞ!」


孝之はひとまず智子をリビングに戻した。


「誰だったの?」


「・・・あ、孝之さんが言うには、また宗教の人だって。今度は教祖を連れて戻ってきたって」


「あら、大丈夫かしら?」


リビングに戻ってくる孝之を桜子は心配そうに見つめている。


「母さん。ここからがクライマックスだ」


「どういうこと?」


インターホンが再び鳴った。


「おそらく居留守はもう使えない」


「でるの?」


「そうするしかないだろう」


「勧誘されたらどうするのよ」


「断るしかない。しかし、そう簡単にはいかないと思う。むこうには教祖がいるからな。一世一代の勝負をかける時だ」


「孝之」


「もしかしたら俺たちみんな襲われるかもしれない。勧誘とはそういうものだ」


「飛躍しすぎじゃない?孝之さん」


「黙れ!タダ飯女!」


言葉を失う智子。

好感度は少しだけ下がった。


「君には指一本触れさせない」


好感度は上がった。


孝之はゆっくり玄関に向かった。

玄関の前でまたインターホンが鳴った。

深呼吸をする孝之。


「大丈夫かしらね?」


「・・・いや、よく来るんですか?勧誘」


「まあ、時々ね。いつもは追い返してるんだけど、最近は孝之が家にいるから任せてるの。一度だけしつこい勧誘があって、その時は孝之が追い払ってくれた」


「でも、たかが勧誘ですよね?」


「それが最近は巧妙でね。ちょっとでも仲良くなると個人情報を聞こうとするの。住所ばれてるじゃない?それだから下手に乱暴な事も言えないし」


「孝之さんはどうやって対応したんですか?」


「俺は警察官だ、って言ってる」


「なるほど・・・」


そう智子がつぶやいた後、ゆっくりと玄関の扉が開く音が聞こえた。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ