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睡蓮  作者:
26/50

マイケルの話

僕の話をきいておくれ。


僕は帰国子女だ。

親の都合で幼い頃から海外に行っていた。

両親は二人とも日本人だ。

じゃあなんでマイケルかって?

憧れの人がマイケルという名前だからだよ。

本名?

教えるわけないだろ。

君が誰かもわからないんだから。

そんなことはどうでもいいんだが、僕はこの日本が大好きだ。

アメリカも、もちろん大好きだが、日本ほどではない。

なぜかって?

日本はすごく平和だろ。

みんな銃を持っていないし、なにより争いが少ないだろ?

これほど治安のいい国はないさ。

それにアニメもおもしろい。

建造物も美しい。

日本の文化って最高だよ。

僕が日本に来た時、昔の話だが、ガイドさんに連れて行ってもらった場所がある。

女性が接客をするバーなんだ。

そこで僕は一目惚れをした。

とても美しい人だった。

名前は確か、リツコといったな。

それからというもの毎日彼女に会いたい一心で店に通ったよ。

こういう行動を君たちはストーカーと呼ぶのかい?

まあ、そんな自覚はないけど、ポリスに捕まったりするのかな?

そんなことはどうでもいいけど、しばらく通ったあげく、彼女が既婚者だと知ったんだ。

つまり彼女は嘘をついていたわけさ。

ショックだったよ。

あとで友人に聞いたら「そういう商売だ」と言われてね。

ストーカー呼ばわりされるわ、お金は遣わされるわ、挙げ句の果てには既婚者を好きになってしまってオーマイガーって感じだよ。

だからしばらく女性はこりごりだ。

気をはらわす為、筋トレをはじめた。

意味?

意味なんてないよ。

やりたいだけ。

欲望のままさ。

こんな素晴らしいことないだろ?

その結果かわからないが、おかげで体はムキムキになった。

女性にもモテモテになった。

まあ、今の僕に女性は必要ないんだけどね。

そんなとき、ふと見覚えのある人を見かけた。

どこかで見たような。

あれは私を騙した女。

一緒に歩いてるのは子供か?

僕の知らない間に子供が産まれていたのか。

まあ、いいさ。

彼女の人生だ。

僕はもう女性に興味はない。

卵焼き。

ジャパニーズオムレット。

彼女が作ってくれた卵焼きが脳裏に浮かんだ。

また食べたい。

僕はまだ彼女のことが好きなのか。

確かめたい。

彼女は僕を覚えているだろうか。

しつこく話しかけたら、またストーカーだと思われるだろうか。

リツコ。





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