表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

私だけの彼

作者: 勿忘草

その日は東京で雪が降るほど寒い日だった。

自分の吐いた息が白く染まるのを見て、改めて今日が2月だということを実感する。

「寒いね!」と彼の目を見ながら言うと、彼はチラッと私を見て「うぜぇ」と短い返事を返す。目付きが悪くて、背が高くて…声の低い彼は皆から怖がられるけど、実は子供好きで、不器用で…とってもとっても優しい人。

これは私だけが知ってる彼

私が彼の目を見て「寒いね」と言うのは『手を握って欲しい』とゆう合図、彼もそれをわかってるから私の冷たい手をぎゅっと握ってコートのポケットに入れてくれる。

いつもならわかっていても握らないか、握ってもそのままだけど…「今日は大サービスだね〜」思わずにやつく

にまにましている私を横目で睨み、彼は「うぜぇ」と吐き捨てるとマフラーに顔をうずめる。

隠しているつもりだろうけど、彼の真っ赤な耳が見えている

恥ずかしいのに答えてくてれる…これも私しか知らない彼。

しっかりと繋いだ左手から彼の右手の温かさを感じる…

でも薬指の少し冷たい感触の方が私は嬉しかった

よく友達に「なんであの人と付き合ってるの?」って聞かれるけど…いいの!私は、私しか知らない一面を持った『私だけの彼』が大好きだから!

私は両手で彼の頬を挟んで、笑顔で伝える

「これからよろしくね!旦那さん!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ