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クロノス 〜神殺しの少年たち〜  作者: タロト
時代背景/設定集
1/6

23XX年という時代について

ここは時代の説明なので、胃もたれする場合は最悪読まなくてはいいよ〜。

現代について語るには、順を追って、歴史を知る必要があるであろう。


人類の技術は発展し、とうとう2000年にあった仕事の97%は機械にとって代わられることとなり、人々は労働の必要性を失い、学問やスポーツなど、各々自分のしたいことに時間を使えるようになった。

働かなくともある程度の金は各自に同じように配給され、その自分のやりたいことの中での大会や、コンテストで良い結果を残すとボーナスにより金が手に入るというシステムになり、まさに、人類が求め続けた完璧な社会が訪れたのだ。 


しかし、理想郷は永続することはなかった。


人口爆発や異常気象、地球温暖化などの問題は一気に深刻なものとなり、超高性能コンピューター「B-RAIN」は、世界人口がこのまま増え続けると、約5年後に地球上の資源では賄えなくなり、約3年以内に、地球の温度は地球上の生物の75%を滅亡させるものになると予測。

そしてその温度では、人類も例外なく生きてはいけなかったことから、常に「我が国には関係なし。」といった姿勢を貫いていた各国も開発の縮小、環境に配慮した経済活動を余儀なくされた。


人類は、今までに歴史に類を見ない、本格的な滅亡の危機に見舞われたのである。


そして、そこから世界は、世界高レベル科学研究機関 ATHENA にほぼ全ての金と時間をかけ、火星移住計画や、地球温度冷却計画 etcのプロジェクトを進める。


そして、見事に失敗。


世界は滅亡の危機を逃れることはできなかった。

そう考える者が大半となり、恐らくあと一ヶ月もする前に、暴動による無法地帯と化した世紀末が訪れるのは確実であった、そんな時、そう、本当にその直前。


その天才は、突然現れた。


彼は、ATHENAの新人研究員であったが、わずか一ヶ月で地球の冷却化、そして同時平行で進める、緑地化計画。それら全てを可能にする、オゾン層構築機ATX、人工光合成機械FLOWER etc...子供が、「こんなことが出来ればいいのにねー」と、母親に言うような、そんな、夢のような機械の数々。

シンプルな理論で発案された、「でもできるわけない」機械。

それを、天才は当たり前のように作ってのけたのだ。


そして、彼の発明品と理論を最後の砦として利用し、実行した結果、なんともすんなり解決してしまったのだ。


だが、そんなことが本気で起こったと信じられない市民ももちろん少なくなく、メディアの連日報道した、「地球温暖化問題解決」を信じられないテロ組織や、怪しげな新興宗教が各地で暴動を起こし、次に生じたのは、各地で起こり始めた、無秩序なテロリズムなどの争いだった。

これにより、世界人口は一時的に大きく減り、人口の膨大による問題を考える必要はなくなったが、それ以上に、減少による、シンプルな滅亡の問題が浮上した。


この次の危機的状況を解決したのは、またしても彼であった。


天才は、次なる危機の鎮圧に、高性能AI配備型戦闘機の軍隊を向かわせただけでなく、各国の軍隊に、圧倒的な機能を兼ね備えた武器、通称“神器”を贈与。


それからは、圧倒的だった。


今まで、軍隊とテロ組織などの部隊といった、集団対集団であった戦いは、神器の登場により、1vs 集団...いや、そうではない。

もはや、戦いではない、神器を持った者による、圧倒的な蹂躙となってしまったのだ。


そして、神器の登場から一年。

暴動はほとんどなくなり、世界は一時の平穏を迎えた。


...ここまで長く話してきたが、これでまだ、今より500年も前の話である。


...ここまでで、天才は多くの災難を解決した。

そして、天才が世界にもたらした平和。


そのおかげで、冷静に考えられるようになった各国は、次に、至極当然と言えば当然の決断を下した。

世界は、天才に向けて、各国の特殊暗殺部隊や、特殊部隊を放った。

恩を仇で返す、冷酷で、自己中心的な人間らしい愚かな決断である。


各国は天才を、あわよくば独占、最低でも暗殺。

それを目標に、示し合わせたかのように、一斉に特殊部隊を派遣。

無論各国のメディアは粛清、水面下で送られた部隊の隊長の手には、皮肉にも神器が握られていた。


そして、その数ヶ月後、世界主要国家が突然、「降伏宣言」。

続けて、一ヶ月以内に、他の国も、続けて「降伏宣言」。


何が起こったのか、ほとんど誰も理解できないまま、世界は、「何か」に征服された。


OLYMPUSオリンポス

十二人のメンバーで構成される、ギリシャ神話の神になぞらえた名前を冠する彼らが、なぜ、神器を手にしていたのか。なぜ、世界各国が素直に降伏したのか。

理解できない者はいなかった。


彼らの中で、特に力を持った四人。ZeusゼウスHeraヘラPoseidonポセイドン

Hadesハデス

この四人による世界統治の下に、各国が付くといった形である。


今まで、各国が当たり前のように持っていた、独自の科学技術の研究や開発の権利は無くなった。

全ての科学技術の取り扱いは、ATHENAに一任され、兵器開発は、かつてのあの天才、「Hephaestusヘパイストス」に一任されることとなった。


そして、もし隠れて兵器開発、研究を行った場合、オリンポスの誰かが派遣され、消されることとなった。

各国は、科学技術や、兵器の研究、開発の権利を奪われたのだ。

そして、全ての、科学技術の研究は、ATHENAのみが行うことが許され、ATHENAの最高責任者は、Athenaアテナ、オリンポスの一人が務めた。


圧倒的恐怖政治ではあるが、基本的にオリンポスは動かない。

誰も歯向かおうとしないからだ。


確かに、各国の科学技術は奪われたが、それ以外は、完全なる平和が訪れたのであった。


そして、その頃から、各国の要人の暗殺が多くなる。

他国の暗殺依頼が実行されたのなら、オリンポスが動くが、彼らはほとんど動かなかった。


つまり。


彼らは、同じ国の誰かに殺されていたのだ。


そして、その頃から、職業がATHENA職員と、エンジニア、医者など、ほとんど絞られていた中、新たに一つ、メインの職業が台頭してきた。

この時代では、働く必要がない。

働かなくても食べていける。

働けば、人よりもやれることが増えるだけだ。

ただし、働くというその行為にたどり着くことが難しい時代である。

つまり、この時代の職業は、向上心の象徴であった。


そんな中で、表には堂々と言えないが、それでも台頭してきた職業。


この時代だからこその職業。


殺し屋。


そんな職業が、当たり前に存在した時代。

これは、この残酷な時代を生きた、ある少年たちの物語である。

深夜3時9分、眠い。

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