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⑶転生の女神

女神登場。

結構傍迷惑で自己中な女神が出てきます。

あれ?もしかしなくても、理人君って割と苦労人?


目を覚ますとそこは何もない真っ白な空間だった。


「何処だ?ここ…」


地獄…ではないな。

天国?

軽く混乱していると、間の抜けた場違いな女の声が辺りに響く。


「パンパカパーン!お.め.で.とうご.

ざいま〜す」

「は?」


こいつは何だ?

確かに人外に綺麗な女だが、あまり関わり合いになりたくないタイプの女っぽいな。

難しい顔をしながら、ハイテンションな美女を怪訝な顔で見ていると、何故かドヤ顔で迫ってきた。


「反応鈍いですね〜ちゃんと起きてます?私の声、届いてますか?」

「ち、近い近い!離れろ」

「え〜良いじゃないですか?…あら?思ってた以上にいい男♡」

「はい?何言ってんだ?あんた、誰だよ?」


憮然とした顔で答える。

悪びれることなく、俺にしなだれるように腕を絡めて体を預けながら、謎の女が答える。


「私?女神様よ?」

「は?女神?じゃあここは天国?」

「違うわ。ここは私達神の領域…神界よ?」

「神界?何でそんなとこに俺を呼んだんだ?」

「私があなたを呼んだの。あなたは選ばれたのよ?理人」

「選ばれた?何に?」


訳がわからず疑問符を浮かべながら、腕にしがみつく女神を剥がしながら聞く。


「あん、いけず〜貴方は異世界転生の資格を得る特別な魂として選ばれたの。おめでとう(笑)」

「異世界転生?ラノベとかの定番の?」

「そう!その通り!貴方は私の使徒として、私が管理する世界へ転生する権利を得たのよ。凄いでしょ?」


ドヤと言う交換音が付きそうなドヤ顔で言う女神。


「今聞き捨てならない言葉が聞こえた気がするんだが?何で俺があんたの使徒にならなきゃなんねぇんだよ」


不機嫌さ全開で、嫌なそうに言う俺。

なぜ死んでまで神の都合に振り回されないといけないんだ?

理不尽に感じていた。


「そんな事言わないで?理人。私のお気に入りになれるのよ?嬉しいでしょう?」

「巫山戯んな!いくら見てくれが良くっても、人の話聞かず強引に事を進めようとする奴の言うことなんか聞けるか!馬鹿!大体あんた私の世界って言ってたけど、つまりは俺が元いた世界地球の神様って訳じゃないんだろ?大方、うっかりミスして手に負えなくなったから適当な奴に面倒事押し付けて自分の代わりにやらせようとか考えたんじゃないか?」

「うぐっ…そんな事ないわよ?」


思いつく限りの可能性をぶつけてみるとあからさまに目を逸らし、挙動不審になる女神。

当たってたな?

この野郎。

俺は怒りのこもった目で睨みつける。

ついでに少し殺気も乗せてみる。

みるみる青ざめていく女神。


「え〜とね?理人。殺気を飛ばすのやめて?貴方本当に人間なの?」

「失礼な!俺は正真正銘人間だ!」


不機嫌オーラ全開で答える俺。


「だってたかが人間が女神を怯ませる殺気を放てるなんておかしいもの!」

「生前鍛えてたからな。それでじゃねぇ?」

「そういう物なの?」

「さあ?多分?」


怪訝そうに聞く女神を突き放すように答える俺。


「そんな事よりも、ちゃんと俺の世界の神様達に許可とってんだろうな?特に日本の神様は気難しい方が多いと言うから、バレたら後が大変だぞ?」

「うっ…マジで?」

「マジで」


目が泳ぐ女神。


「それは後で考えるわ!それよりも手続き済ませてしまいましょう?」


放置して逃げたな?こいつ。


「色々便宜を図りましょう。チート能力も授けます。あなたが望むスキルをこの中から選びなさい」


透明なタブレットのような物を俺に手渡してくる女神。

そこには、沢山のスキルの一覧が表示されていた。


「好きに選んで良いのか?」

「勿論♪貴方には、ついでに私の加護も与えるわ。転生の女神であるこのアレンシエル様のね」

「転生の女神?」


言いたい事は山ほどあるが、ごねたところで開き直りやがったこの女神を止めるのは難しいだろうなと考えた俺は、素直にスキルの選択作業に入った。


超回復と健康と状態異常完全耐性と成長限界突破、成長速度促進は必須として、何をさせられるかわからないから、全属性適正と耐性も持ってたほうがいいかな?

戦闘系スキルは、身体能力や体術スキルは前世の分を引き継ぐ事にして、あらゆる武器に精通するスキルは欲しいかな?

後、物作りもしてみたいから、生産系スキルも一通り欲しい。

…ん〜こんなもんかな?


「出来たぞ?」


たっぷり時間をかけてスキルを選んだ俺。

それを確認する女神。


「ふむふむ、なるほどこれを選びましたか。わかりました。あなたの要望通りのスキルを授けましょう。後は新しい肉体の外見ですがどうします?性別を変える事も出来ますよ?」

「やめてくれ。生前のままで良い。余計な事はしなくていい。今の自分に不満はないからな」

「そうですか。わかりました」


女神が目の前でタブレットを操作し作業を終える。


「はい、出来ました」


次の瞬間魂だけだった俺に何時の間にか生前と変わらぬ肉体が戻っていた。

胸の穴も綺麗に塞がれ傷一つない。


「はい、完了です。私からの餞別として厳選した防具と武具を一式イベントリの中に入れておきました。調味料一式に調理器具一式、野営用のテントなど当面必要な物と少しの資金をいれてあります。活用してくださいね?あ、服も差し上げます」


すると、全身黒一色のコートとズボンに変わる。


「一つ聞く。なぜ黒一色何だ?あんたの趣味か?」

「ソレもありますが、理人にはこれが似合うと思ったのです。イメージは理人の世界のゲームの主人公ですね。黒の剣士って呼ばれてた」

「あ~あれか…」


なんとなく察してしまった俺。

まあ嫌いじゃねぇし良いか。


「さてそれでは私の世界へ転生させますね?転送先は、人のいない場所になりますから、まずは街を目指してください」


そう言いながらタブレットを操作する女神。

すると、何時の間にか女神の後ろに白い羽を背中に生やした人物が立っていて、手に持ったハリセンを勢いよく振り抜く。

スパーン!

小気味よい音が響く。


「はうっ!」


女神がつんのめる。


「貴女は何してくれてるんですか?」


怒りを込めた声音で女神を糾弾するのは、金髪碧眼の美しい天使だった。

仁王立ちして女神を見下ろす天使は、腕を組み怒りを顕にしていた。


「地球の八百万神々の許可が降りていないのに、何勝手なことしてるんですか?貴女は?」


あ、やっぱり無許可だったのか。

呆れて溜息をつく俺。


「ここまで終わっていては、今更止めることもできないではないですか!!余計な事を…申し訳ございません。理人様。うちの馬鹿女神がご迷惑を…」


深々と申し訳なさそうに頭を下げる天使。


「話聞かないし、勝手にホイホイ話進めるし、ちゃんと躾けたほうがいいと思うぞ?この女神」

「そうですね。大変失礼を致しました。ですが、転生の準備がここまで終わってしまっていては、我々にはもう止められません。申し訳ございません」


再び頭を下げる天使。


「せめてものお詫びに、私が理人様の守護天使となりましょう。そして貴方様をサポートいたします」

「良いのか?」

「構いません。それくらいせねば、地球の神々に申し訳が立ちませんので…」

「そっか…わかった。これからよろしくな?ところであんたの名前は?」

「申し遅れました。私は大天使ミカエラと申します。理人様」

「ミカエラか、地球で有名な大天使と一文字違いなんだな?」

「そうなのですか?」

「ああ、炎の大天使ミカエルって言うんだ。4大天使で天使達の長でもある有名な大天使様だ」

「まあ、光栄ですね。そのような方と名前が似ているなんて」


笑顔を浮かべるミカエラ。

普通に可愛いな。


「さて、そろそろ行かなくちゃなんだろ?」

「そうですね。理人私の世界を助けてください。魔神を滅ぼして欲しいのです」

「魔王じゃなく、魔神かよ。スキル厳選して正解だったな」


嘆息する俺。


「で?その魔神って何処にいるんだ?」

「それがわからないのです。北の果の地にいることは間違いないと思うのですが、巧妙に隠していて正確な位置が特定できないんです」

「先ずは

拠点となる場所を確保して、情報を集める所から始めないとか」


うんざりした顔をしながら言う俺に、苦笑を浮かべるミカエラ。


「わかった。とりあえず送ってくれ。やると決まった以上、早めに行動して準備したい」

「わかりましたでは、転送します」


次の瞬間、目の前が眩い光に包まれ思わず目を閉じる。

次に目を開けた時、俺は何もない

草原に立っていた。


「行ってしまいましたね。もう少し、一緒にいたかったのに」

「何巫山戯けた事言ってるんですか?貴女は」

「貴女一緒に行ったのでは?」

「これから行きますよ?釘を指すために少し残っただけですから。女神様、これ以上面倒事起こさないでくださいね?他の神々に説教していただきますよ?いいですね?」

「はい…ごめんなさい…」

「では、私は理人様を追い掛けます」


そう言い残すと、ミカエラは理人を追って転移する。

その様子を羨ましげに見つめる女神。

如何でしたでしょうか?

こんな女神居たら確実に頭叩いてる自信あります。

皆はどうかな?

感想お待ちしてます(笑)

有名なゲームの主人公とは誰でしょう?

「黒の剣士」の異名を持つハーレム野郎な彼です。

おわかりですよね?

あの作品大好きなんです(笑)

今度の映画見に行きたいですね。

楽しみだ(笑)

ではでは、次回お会いしましょう(笑)


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