(13)仲間への投資
今日は、できればクロトの装備を新調する所まで行きたいところですが、途中で力尽きるかも眠いの。めちゃくちゃ。
行けなかったらごめんなさい。
「お待たせ致しました。ランクアップの処理が完了しましたのでギルドカードをお返しします」
クラウドがランクアップ処理が完了した俺のギルドカード手に戻ってくる。
クラウドのてから受け取る。
また色が変わってる。
ギルドカードはランクによって色が変わるらしい。
F:黒 E:紫 D:赤 C:青 B:プラチナ
A:シルバー S:ゴールド
今のランクの内訳は以上だ。
ギルマスが言うには数百年前には、S級以上のランクがあったらしいが、それに到れる冒険者がここ数百年現れていないらしい。
なので俺のギルドカードは、黒から青に変わって戻ってきた。
Cの文字がしっかり刻まれている。
「ギルマス実はクロトさんも…」
ゴニョゴニョと耳打ちで話すクラウドとギルマス。
「ん、では処理のほう頼むぞ?クラウド」
「わかりました。クロトさん、ギルドカードを出してください。クロトさんは今回の依頼でランクアップの条件を満たしましたので、ランクアップの処理を致します」
「え?そうなんですか?」
「はい、彼らの事がありましたので、ギルド内部で何らかの不正が行われてたのではと思い、皆さんがギルマスと話されてる間に内部監査を行いました。その結果彼らに加担し有能な実力を持つ新人冒険者の評価を下げランクアップがなかなか出来ないように協力してた職員がいました。クロトさん申し訳ありませんでした。我々の不手際でこのような目に合わせてしまい、申し訳ございません」
そう言って、ギルドマスター共々クラウドがクロトに頭を下げて謝罪する。
「そっか…おかしいなとは思ってたんだけどあからさまな嫌がらせされてたんだ」
見るからに肩を落とすクロト。
「終わった事を今更言っても始まらない。気持ち切り替えていこうぜ?クロト。それにこれで一緒に行動しても問題ないだろう?同じランクなんだし」
俺は落ち込むクロトの肩に手を置いて言う。
俺の言葉を聞いて、気持ちを一気に浮上させ、嬉しそうに頷くクロト。
「同じランク…そうだね!僕リヒトと同じCランクになったんだ」
「気持ち持ち直したか?クロト」
「うん♫」
思わず頭を撫でるとを、気持ち良さそうに目を細める。
「さて、話しは以上かな?素材の買取もしてほしいし、装備を新調したいんだ。俺は今の装備が高性能だから更新する必要はないけど、相棒のクロトの装備を新調しておきたいんだ」
「なるほどな…クラウド買取価格2割増しでしてやってくれ。迷惑料って事でな。それとこいつは俺からだ。キリリカでもっとも腕の良い職人への紹介状だ持っていけ融通してくれるはずだ」
「ありがとう。ありがたく使わせてもらうよ」
「では、査定も行いますから一緒にカウンターへ参りましょうか?皆さん」
クラウドに促されギルドマスタールームを後にする。
「ではリヒトさん、買取の査定を行いますので素材を提出していただけますか?」
「それは良いがかなりの量になるぞ?一人で旅をしていた間に討伐したのもいるし、クロトと出逢った後も相当数倒したし」
剥ぎ取りは済んで不要な物は処理してあるから、問題はないが」
「大丈夫ですよ」
「クラウドがそう言うなら…」
俺はイベントリから回収した素材を半分出した。
カウンターから溢れるほどの素材がこんもりと現れる。
それを見て笑顔で固まるクラウド。
ハッとして急いで他の職員を呼び査定する。
「ハッ!皆さん!手の空いてる職員は査定作業を手伝ってください!リヒトさん、少々査定に時間がかかりますので、併設してある酒場で軽食でも食べてお待ちください」
「わかった」
クロト達を連れて酒場に移動する。
席に座りウエイトレスに適当に飲み物と軽食を注文する。
「クラウドさん、驚いてたね」
「それはそうでしょう。何もない空間から想像以上の魔物の素材が、良質な状態で出てきたのですから、リヒトには驚かされ放しですね」
「人をびっくり人間みたいに言うなよ?セイン」
「すみません」
拗ねて言うとクスクスと笑いながらセインが答える。
あ、このサンド美味い。
軽食を食べながら、俺達は雑談しつつ、査定が終わるのを待つ。
「終わりました。買取りカウンターへお越しください」
アンヌさんが呼びに来てくれた。
買取りカウンターに行くとクラウドが待っていた。
「先ずは、こちらランクアップ処理が終わったクロトさんのギルドカードです」
「ありがとうございます」
「そして、リヒトさんお待たせいたしました。こちらが内訳のリストでこちらが買取り金額です。ご確認ください」
リストと金の入った袋を見る。
「確かにありがとな助かったよ」
「いえいえ、またのお越しお待ちしております」
「さてと、クロトの装備を新調しに行くぞ」
「良いの?」
「今の装備はお前のレベルに見合ってない。だからお前のレベル見合う装備を新調する。仲間への投資だ。仲間を強化するのに出ししぶりなんてせこい真似するかよ?」
「うん」
俺がそう言うと、嬉しそうにクロトが笑った。
ギルマスがくれた紹介状を見ながら、店に向かう。
やっぱり駄目だった。
燃え尽きた…真っ白にな…。
と言う訳でクロトの装備を新調するのは次回に回したいと思います。
お楽しみに(笑)
次回ドワーフの鍛冶屋出るよ(笑)