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天界のすゝめ  作者: 清上 帥昭
4/4

ミツルの

今日はバス停にアキオがいた。「そういや昨日…」と声をかけると、アキオは「あれがあったんだよ。ライブ!」あー。と私は気づいた。そういえば、アキオはエリーにハマってたな。と。エリーとはELLY IS WANDERING というバンドの略で新進気鋭のキリスト様もハマっているという、若手バンドだ。


そのバンドは世界的にも注目されており 、特にボーカルの女性がめちゃくちゃかっこいいと評判なのだそうだ。アキオは前々からそのバンドが東京でライブするらしいと聞きつけるやいなや、その日の新幹線のシートを予約し、「ぜってー行くから!」と、何やらいつもより血気がましたような黒目を燃やしていた。


「ライブは楽しかったか?」と聞くとアキオは「そりゃあ、もう……」っと、くまのできた目の下と反対側の空を見上げて何やら感慨深い表情で答えた。


でも、何故そこまでして今日出席しなければならないのか、それは今日は数学の「評価試験」だからで、数学の教授が何やらそんなテストで単位を決めるものだから、本当に迷惑なものだ。



そうして講堂に着くと、また衝撃だった。

見るからに学生の雰囲気やらが黒い霧かなんかで覆われているように、淀んでいるのだ。さらに至る所からあくびの声がする。

察するなぁと、他人事のように感じていると、1講目の理科系の若い男性教授もあくびしていた。さらに講義時間の半分がすぎたところで、若い教授は句点を書くとチョークを置き、「もう自習にします……」と、げんなりした様子でいって、空いてる椅子に腰掛けた。みんなは当然、私は以外がうつ伏せで、いびきすらかいている奴もいた。


そんな状況にいるとホントに、「時代の波なのかなぁ。取り残されてんのかなぁ。」と思ったりする。私は何やら音楽にはからっきしだからか、好き嫌い以前に興味や感動みたいなのがなかった。それでも街に流れるBGMに良さみたいな評価はあるものの、聞きいらないのだ。


なぜなら私は音痴だからだ。

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