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オンラインノベルに於ける傾向分析を科学的にしていく  作者: undecane
4章 オンラインノベルの解析[ムーンライト:年間]
16/22

3. [ムーンライトBL]タイトルにおける頻出語と共起ネットワークについて (年間ランキングTop50)

2019/6/21 日間エッセイ9位


応援してくれているみんな。

これからも、定期的に更新するんで、よろしくお願いします。

今回も長い。

前置き、冗長すぎるかもしれないけれど。

大切なところなので読み飛ばさないで欲しい。



BL。


ボーイズラブ。


そこは、男が触れると大火傷する禁断の領域。

一部のもの好きは自分から乗り込んでいく。


私は否定しない。

ただ、私は行かないだけさ。



私が、BLを知ったのは、小学生の時。

当時の私は、子どもは天からの授かりもので、ある日ラピュタみたいに天から落ちてくるか、コウノトリがゆりかごに入れて運んでくるものだと思っていた。

素直ないい子だった。


母の本棚に「日出処の天子」があった。

歴史に興味のあった小学三年生の私。

「厩戸皇子か…」ということで読み始めた。

幼心に底知れぬものを感じた。


夕食の時。母に今日のことを聞かれて、軽く漏らしたのがいけなかった。

地雷だった。

私が読んだのを知った母。


「どう?良かったでしょ?ねぇ?ねぇ?」


である。

今でも忘れられない。ちょっとだけ怖かった。母が。



中高男子校で、触れることは無かった。


大学である。理系にも来ていた。腐の子達が。

何時しか、アニメの話ができる女の子たちと仲良くなった。


それで、偶々だった。


「BLって何なの?何がいいの?」


なんて言ってしまった。


盛大に地雷を踏んだ。


まずは、攻めと受け。

これが大事だと言われた。

分からなくもない。


私は、こう言った。


「鍵と鍵穴。セットになればいいんだろ?」


そしたら、


「駄目ね、全然だめね、これっぽっちもわかっちゃいないわ」


と大学の講義室で言われた。


それで、説明を受けた。あやふやだけど下のことを言っていたような気がする。


攻めと受け。これは反対であると同時に、それぞれが相反する属性をその内に秘めている。

要約すると、

攻めは則ち是受けであり、受けは則ち是攻めである、と彼女は言った。

(彼女曰 攻則是受 受則是攻)


攻め受け。それはすなわち、陰と陽。女と男。天と地。光と闇。天使と悪魔、空と色…etc.

(ちなみに色=物質的存在)


それらは、一つから始まり、相反する二つに分かれたもの。


そして、再び合わさる時。


そこに道がある。


これが良いらしい。


「エクスタシーなのよ!」


彼女たちは目を輝かせて仰っていた。


意味不明だった。


この現象を彼女たちは"尊い"とも言っていた。


BL。そこには何故か、東洋思想のような奥深い哲学を感じさせられた。





ということで始める。


女性読者は楽しみで仕方がない。

男性読者はちょっと…の人が居るかもしれない。


免疫無い人は今回は読まないように。





それでは、"タイトル"に関して、その語句についての知見をGetしたいと思います。


毎度おなじみ、KH Coderを用いて、頻出語の抽出をしていきます。


50タイトルの品詞の分解・抽出し、そして頻度については下記のようになります。


順位  ワード 回数

1   異世界 11

2   転生  6

3   帝   5

4   愛   4

5   俺   4

6   嫁   4

7   皇   4

8   様   4 

9   恋   4

10   王   3

11   王子  3

12   結婚  3

13   勇者  3

14   竜   3

回数2以下は棄却。


最後のやつは特定作品由来だから除く。


毎度おなじみ。

"異世界"と"転生"。


そして、"俺"


"異世界"に"転生"した、"俺"。


"なろう"と一緒だ。


そして、"愛"。

当然、"恋"よりも重い。



つまり、…


()()()()()した()()でられる」



うん。

文面的には悪くない。


私は巨乳でも、ちっぱいでもいいからお姉さんに愛でられたい。

小さい女の子に、「おじさん、良い子」と撫でられたい。(ヴィヴィオちゃんみたいな子とか…)


この文章、普通じゃね?


と思っていた自分が居りました。



女。

女がいないのでございます。



代わりに出てくるキーワード。

皇帝♂

王♂

王子♂

勇者♂


男、オス、雄、牡、メイル、♂…。

Manである。

そこに男しかいなかった。

そして、立場のある強者ぞろい。


粋がっている"俺"では太刀打ちできそうにない。




状況はさらに深刻化する。

"嫁"。

男×男で嫁である。

つまり、どっちかが攻めでどっちかが受けで…。

きっと陽が沈めば、いきり立った〇〇〇で、嫁(受け)の男を、<禁則事項です>するわけだ。

つまり"俺"が<放送禁止用語です>をされるというわけだ。


身の毛もよだつ話だ。

そんな異世界には行きたくないです。




私が気になるのは、嫁という表現。

役割が固定化している。


夫と嫁。

そこにはあの日、私が聞いた、


「攻めは則ち是受けであり、受けは則ち是攻めである」


はないのかもしれない。


常攻めと常受けの固定化した関係なんだろうと思う。




とりあえず、衆道という概念は洋の東西問わずある。

だからまだいい。

何の何をしようが関係ないのだ。




とはいえ。

結婚。


嫁では留まりません。


ちなみに私の認識では、"セイラたんは俺の嫁" という用法があるように、

嫁=愛でる、愛する

というとらえ方ですので、嫁は結構軽い意味です。

(好き、Likeぐらいの意味しかないと思っている)



結婚。

エンゲージリングで永遠の愛を誓うわけです。

(仮)のないやつです。


ここで、"婚姻"しているか否かで、"事実婚"なのか"結婚(婚姻)"なのかの違いも出てくるわけで…。

皆さんの結婚に持つイメージ、著者の方々のイメージは後者、婚姻届けを出している結婚だと思います。


異世界転生した"俺"と、婚姻届けを出す結婚をする理由。(←野暮とか言わないで)


気になったので、民法から結婚をする理由を見つけられないか探してみました。

(法曹じゃないから、間違っていたらごめん。)

(ここのところは質問されても答えられないです。法曹の方に聞きましょう)




法律上結婚により生じる義務、権利を書きます。(日本の場合)

義務

1. 同居、扶助義務

2. 婚姻費用分担義務

3. 日常家事債務の連帯責任

4. 貞操義務

5. 未成年の子の監護義務 (←養子をもらえばいい)

権利

6. 財産分与請求権

7. 相続権




それぞれの理由を見ていきます。

1. 4.は、"俺"と同居、そして夜のお楽しみを独占したいわけです。

6. は"俺"をとどめるためのもの。何処かのタイミングで離婚し、財産分与します。

7. は庇護者である王、王子、勇者などが万が一死んだときに、"俺"に財産を相続させるためです。



権力者なら、婚姻届けを出さなくても1. 4. の目的は達成できるでしょう。

"俺"の老後まで心配していると7. が入ります。



私は6. 7.が重要なのではないかと考えています。(1. 4. はあるだろうが)

6. の場合、"俺"が土地などを分与されれば、その土地から"俺"は移動しにくくなります。

"俺"には何かしらの魅力(本人自身、知識、能力等)があるのでしょう。

国として、国王として、手放したくないのです。

愛とお金でからめとるわけです。



貴族にしてしまえばいいじゃないか?

功績が無い人間を取り立てることはできません。

領地持ちとなると相当の功績が必要です。

だから結婚。

「好きになっちゃった」で理由はいりません。

結婚に際しては箔付けのため、何かしらの爵位を授与するのも可能です。

ついでにお妃候補を狙う女を追い払えるので、庇護者のホンネが漏れる危険もすごく減ります。



庇護者の権威は健在ですから、滞りなく財産分与できます。

財産分与量も調整できます(多分)

"俺"を独立させつつ、爵位・土地・愛の力で国内にとどめます。

結婚。便利な手段です。



7. の場合、"俺"が土地を相続すれば、上記6のようになります。

そして、高額の金銭も相続する場合は、皇帝位を譲る等の考えもあり得ます。

後継者候補に問題がある等、「あいつに相続させるぐらいなら」と、"俺"に相続権を与える可能性もあります。

(中国史ではこれを禅譲と言いました。)


ただ、相続により権利が発生する量は財産分与より大きな割合となるはずです。

皇帝位を譲る考えがないなら、通常は6. の方法をとるでしょう。





ごめんなさい。夢のない野暮なことを書いてしまって。



とはいえ。

永遠の関係。変わらない関係。

そこに"尊い"はあるのでしょう。



仮に庇護者の方々が、"俺"をどこまでも愛している。

それだけで結婚(婚姻)する。(1, 4の理由だけ)



もしそうなんだとしたら、異世界転生した身寄りのない"俺"は案外幸せなのかもしれません。




比較

"なろう":異世界に転生して、俺最強


"ノクタ":異世界で俺、ハーレムを作る


"ムーン":悪役令嬢の私、異世界で愛される


"BL"  :異世界に転生した俺、愛でられる


揃ってきた。

そして、"異世界"の強さを改めて感じます。




次に各ワードの共起ネットワークを図示します。

挿絵(By みてみん)

大きい円ほど出現頻度が高い語です。

また、線の太さはネットワークの強さを示しています。


いつもとは異なり、中心性で色分けされてます。

青色程中心的要素があるということです。


図中のx{301c}は無視してください。

それからオメガは特定作品の登場人物です。

息子も特定作品のワード。



"俺"、"異世界"、"転生"、"魔法"。

"騎士"、"帝"。

"愛でられる"。


これらが中心に位置している。

知っておりましたとも。



()()()には()()、または()()()()()()()て行く。

主人公の()()()()()()()()()()()()となり、()でられる。


めでたしめでたし、という事らしい。



()()()()()の登場人物と()のような登場人物。

連れ出されて次第に積極的になる引きこもり。

絆されて次第にデレていく氷のような人物。

(氷魔法の使い手と氷のような人物は同じようだ。)


人物の経時変化も"尊い"には大切らしい。



気になるのが、"様"。

英雄様。

王子様。

帝王様。


そして、お嫁様。


とうとう著者にとって、"嫁"は、臨界点まで突破するほど"尊い"らしく、"様"がついてしまった。






結論

()()()()()した()()でられる」


〇 常攻め、常受け

×「攻めは則ち是受けであり、受けは則ち是攻めである」




私はBLは守備範囲外なんで、「そんなの間違っているわ」という方は、(多分女性だね)


感想とかコメントとかもらえれば、修正とか、後書きとか、いろいろ書き込むんで。

よろしくお願いします。


データは2019/6/20を使用。

オーラを感じるなと思ったら評価・ブックマークしていただければと思います。

そうすると筆者のMotivationが更にUpします。


下記連載もよろしければ見てください。不定期更新です。

「これから、異世界転生する人に伝えたい~知識チートしたいならこの本だけでも持っていけ!」

https://ncode.syosetu.com/n6071fo/

R18「ママ活ゆうくんの調教日誌」

https://novel18.syosetu.com/n7048fo/

R18「転生したら、貴族の子息だった。その名をサド侯爵という。」

https://novel18.syosetu.com/n5024fo/

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