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フィアーゲーム  作者: ユートピア
転生ゲーム編
30/40

転生ゲーム⑩ 口争

「リーダー様達はわかっている様だな。だが、他の3人のヤツらはわかっていないようだし、今後同じ様な作戦をするヤツが現れない保証はねぇからめんどくせーが俺が根絶丁寧に教えてやろう」


チッ

嫌味なヤツだな。まぁ俺らのチームを潰すならこれが最善なのかもしれんが


「コイツらのやってた事はみんな薄々勘づいているだろうが一応解説するとだな。コイツらは仲間内で自分の今の状態を確認しあって人間になるって寸法だ。確率的には5分の3の確率で人間になれる計算になる。悪くねぇ寸法だ」


あぁ。ダメだな。

パステルさんの目。信用を裏切られたという目だ

俺は後ろをチラリと見てもの凄い形相のパステルさんを見て嘆息する


「だが、分かっても実行するのは難しいよな?初対面で信用をし合うのは難しいし誰しも自分が可愛いからな。全く見事なもんだよ」


全く心の篭っていない拍手をジャバウォックに送られる


「しかし、だ。コイツがこの作戦を成功出来たのには。いや実行出来たのには理由がある。コイツは他のプレイヤーにはない武器を持ってやがるからな」


そういう切り口か…


「お前ら見たよな?フィスコとそこのツインテの女が一緒にこの部屋に入ってくるをよ!つまりだ、この2人はグルって事だ。

つーことはだ。安全性は増す。つまり裏切られたとしてもコイツら二人ともが死者にならない限り。死者で終わる事はない

このゲーム4人チームの場合、人間なれるパターンの場合、全員が人間になろうとした場合最大でも3回の接触で事足りる」


俺達だいぶ関心を集めてるな…


「俺が言いたいのは…だ。お前ら2人は良いように使われてるんだよ。名前のわかんねぇオッサンとキョドってる子の2人お前らだ

お前らの今後の人間になれるパターンの場合の接触√。今後お前らがチームで居続けた場合の未来を予言してやろう」


「お前らと接触した時、1度必ず確認がはいる。お前ら2人をフィスコは信用していないからだ。信じているのはツインテの女だけ

お前らが嘘をついた時…を想定し続けるからな

大方お前らは「俺達は仲間だ」とそそのかされてるんだろ?

有り得ないな。お前らは良いように使われてるだけだ

いつでも切れる都合のいい相手。だってそうだろ?なぁオッサン」


オッサン?

俺はパステルさんを振り向く


「俺は知ってんだぜ?オッサンが他のプレイヤーと接触を図っていることをよ」


事実…か

パステルさんは【衝撃】【動揺】の反応を見せた


作戦が終わるが最短だった事に落胆していたが、思わぬ副産物だ


「そんなデタラメを!何を根拠に!」

「根拠はねぇさ。だが、俺は見たままの事実を言ってるしオッサンも動揺してるじゃねぇーか。それだけで、お前達のリーダー様の信用はガタ落ちさ」


ジャバウォックの言葉を受けてパステルさんは俺の服を掴む


「違うんだ。フィスコ君!私が関係性をもったのは作戦に参加する前だ!もちろんその時の話は断っている!君達を裏切るつもりなど毛頭ない信じてくれ!!」


その反応は俺にとっては逆効果なんだけどな…

元々俺の観察眼あってのこの作戦だ。俺の判断で黄色信号になったプレイヤーであるパステルさんとはもう接触したくない。

俺はもうパステルさんを信じる事はできない


「ええ。信じています。落ち着いてください」


俺は本音とは裏腹に、取り敢えず思ってもいない言葉を投げかける

その言葉に、パステルさんは安堵する。


言葉とは本当に怖いな。

思ってもいない事を言うだけで人は踊らされる


それが、本音か建前か嘘かも知らずに


「クックック。心にも無い事を言いやがって。詐欺師の才能があるな。まぁこのゲームの世界で生きて行くなら有用なスキルだろうし

そのよく回る口は素直に羨ましいね」


「人の嫌味をそんなにポンポン思いつくお前も俺は羨ましいね

よく頭が回るって事だろうし」


嫌味に嫌味で返す

言われるだけ言われるってのは印象が悪いからな


「ケッ。イケ好かねぇ野郎だな

まぁいい。とにかく、俺から見ればお前らの信頼関係なんて端からズタズタだし、お前らの作戦の欠陥で、お前らは高確率でマイナスになるな」


ここで、欠陥の話…か


「分かってるか?お前ら!コイツらがチームを組んでる限り

俺達他のチーム外のプレイヤーに接触を図ってきたって事は高確率で死神って事だ。もし、いたとしても神が1人だ。考えればわかるだろ?」


ジャバウォックは今までと俺達だけでなくプレイヤー全員に言う


「つまり、このゲームの構造上は初期の段階で死神と接触する場合死者しかないって事はだ。コイツらと接触なんて論外だ

加えて、コイツに死者から助けて貰おうという考えも危うい

コイツらから助けて貰っても高確率で死神な上にカモフラージュを入れてきていて、既に仲間内で人間になっているかもしれない

そして、接触したプレイヤーは死者のままで-3億。助けてやるからと不利な条件で取引させられるかもしれない」


前半はともかく後半は妄言だが

あながち間違ってもいない。現に俺の頭に入っていたのだから


「もう一度言うぜ?特にオッサンとキョドり女」


ジャバウォックはパステルさんとスピカさんを指指す


「お前らはこの場で今すぐに!チームを解散しろや。さもなくばお前らはマイナスでこのゲームを追える事になる。俺がそうしてやるよ」


全プレイヤーの前で言われたんじゃ仕方ないな


「いいだろう。チームは解散する」


どうせ、俺自身も続けるつもりはなかった。理由は特にパステルさんを信じる事が出来なくなったからだ。動揺させる為のブラフの可能性もあるが、そこまで危険を冒してチームでいる必要はない


「ちょっと待って下さい!フィスコ君」

「パステルさん。無理ですよ。こんな大勢のプレイヤーの前で言われたんじゃ」


パステルさんは肩を落とした

わかりやすい人だな…色々と


「しかしジャバウォックさん。2つだけ言いたい事があります」

「何だよ」


俺はピーチさんの手首を掴んで自分の方に引き寄せる


「キャッ」


突然の事でびっくりしたであろうピーチさんが声をあげる

俺は心の中で謝りつつもジャバウォックに告げる


「ジャバウォックさん…いや、ジャバウォックの睨んだ通り、俺とピーチさんは出会って間はないですが同じ親となると名乗る男に釣れられてここにいます。なので敵対するつもりはありませんし今後も協力する事に文句を付けないでもらいたい」


これは主張しとかねばならない。

言葉通り。俺はピーチさんの事を他のプレイヤーには無いアドバンテージだと思っている。


最悪、今他のプレイヤーに目の敵にされようとも今後を考えるとピーチさんを切るというのはナンセンスだと思っている


そして、俺はそのもうジャバウォックをさん付けで呼ぶ事をやめた

敵対心むき出しのヤツにさんをつける必要がないと判断したからだ


「……認められねぇな」

「どうしてです?」

「そりゃ明らかなアドバンテージになるからな」

「そうですね。だから、俺としてもこの手を離す訳にはいかない」


「手を組んでる事がわかってんだ。お前らとの接触なんて何を企んでるかわかりゃしねぇし危険極まりない。誰もお前らと接触しなくなるぞ」


「4人チームであればそのチームの誰とも接触しないというのもまかり通るでしょう。でも2人だったらそれは4人チームよりは効果を発揮しない。2人で手を組んでいるパターンは3択。【神×神】【神×死神】【死神×死神】。絶対に接触しないとまでは言い過ぎじゃないですか」


「いーや。死神である可能性が高い事には変わりないな

ならば、お前らが一緒にいる限り接触をするのはリスキーだな」


「なるほど。ジャバウォックお前の主張には一理ある」


まぁ言ってる事に間違いはないしな


「だが、ジャバウォックはともかくこれからのゲームが進行する上で2人ペア位にはなっておかないとキツイと思わないのか?」


このゲーム。チームはいざこざを生む可能性の塊ではあるが

チームはチームでもベアとなれば話は別だ


もちろん騙される可能性はある。しかし、不特定多数のプレイヤーと接触をするのは面倒だしリスキーだ


俺はこのゲーム接触する人物は限定すべきだと思っている

この考えがあるから、俺は第1periodに死者を復活させてあげると近づく事をやめた


他にも理由はあるがな


「そうだな。これからペアは増えてくかもしれない。だがお前らは他のプレイヤーとは違う。俺達のほとんどはみんな初対面だ

お前らは知り合いじゃねぇーか。ということはお前らの情報共有は比較的高性能だと言う事。俺らとは同じじゃねぇよ。

つまり、死神の可能性が高いという事だ」


うざ

全くもって正論だな


だが、ここで言い負かされた感を出すわけにはいかない


「おいおい。ジャバウォックは知り合いが俺達と後は俺も目撃した雪ウサギさん達だけだと思ってるのか?それは余りにも早計じゃないか?」


「何だと?」

「俺達は不用心にも一緒にこの部屋に入ってきた。俺はそれを後悔している。本来であれば俺達は時間差で入るべきだったとな

俺がこの考えを持っていると言う事はだ。実行している人間がいるかもしれないだろ?」


何の根拠もないけどな

だが完全に否定もできまい


「そりゃお前の妄想だろ」

「だが、あながち無さそうな話でもないだろ?」

「……その妄想がホントに事実だったとしてもだ。お前らが仲間である事には変わりない」


もう一押しだ


「そうだな」

「だから、お前達と接触するのがデメリットという事には変わりない」

「違うな。逆だ。旧知の中のペアが潜んでいるならば何を企んでいるかわからないだろ。お互いを裏切らないペアに自分だけが何も知らずに掌で動かさられる方が不安じゃないか?」


ジャバウォックは眉間に皺をよせる

俺はそんなジャバウォックに畳み掛ける


「それならば確実にチームとわかっている俺達と手を組む方がいいんじゃないか?俺達が裏切らないという事が前提ならば2人で勝ち上がろうと頑張る。1人勝ちより2人で勝つ方が勝負事ってのは難しいもんだろ?不確定なヤツらに接触しに行くより俺達と協力関係を持つ方が建設的だと思わないのか?」


「クッ」ジャバウォックは声を漏らす


「チッ。まぁいい。お前らの4人チームを潰せれば取り敢えずそれでいい。とにかくお前ら4人がチームを組んでる素振りをみせていたらお前らは死神の可能性が高いって事だ。お前ら全員気をつけろよ」


やれやれ

めんどくさいこった


ジャバウォックは1人名前に相応しくひとしきり暴れ倒したらプレイヤーの輪の中を出ていった


「という事なら仕方ない。俺達は今をもってチームを解散する。ここで宣言するよ」


俺は残っていた19人のプレイヤーに意向を伝えた

反応は様々であったが一通り落ち着いたのを感じ取ったプレイヤーはチリチリになった


残ったのは少数のプレイヤーだ

その中には、パステルさんとスピカさんがいる


もちろんピーチさんもだ


「という事だ。独断で決めてしまったけど展開上これが最善だと思う。正直もう少しこのチームで稼げると思っていたんだが」


俺は頭を下げ謝る


「いえ、顔を上げてください」

「そう…ですよ。1度は人間にして貰ったんです。また、機会があればまた…手を組み…たい…です」


「ありがとね2人とも!絶対勝ってね!」


パステルさんが俺の肩を持ち上げて

スピカさんが思った事を精一杯伝えてくれて

ピーチさんが明るく締めくくった


「じゃあお互い頑張ろう」


俺は手を差し出した

その手をパステルさんが言葉を添えて掴む


流れでスピカさんとも握手をして俺達は別れた


さぁ前回とは打って変わる第2periodの始まりだ




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


???side


「やはり、面白いね」

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