転生ゲーム③ 再開と新たなゲーム
「雪ウサギさん…」
俺の口からは自然に彼女の名前が零れた
「何故あなたがここにいるの?貴方は負けたはずでしょ?」
「それ、どういう事?俺はプレイヤーだって言う人が家にきて…」
雪ウサギさんは俺の目を見つめてくる
「そう。そういう事ね。少なくとも貴方は望んだのね」
どういう事だ?
まるで、他の人はそうではないと言うのか
「やっぱり目立ちすぎさせてしまったのね…」
恐らく聞かせるつもりのない独り言だったのだろうが
俺の耳にはバッチリと聞こえていた
今の呟きがどういう意味を指すのか?
俺はそれを考え込む。そこに
「この方は?」
アウラさんが質問してきた
「俺の対戦相手。わけもわからず参加させられたゲームのね」
「へぇー」
アウラさんは興味深そうに俺と雪ウサギさんを観察する様な目を向けてくる
「来てしまったのなら、もう遅いわね…お互い頑張りましょ」
そう言うと雪ウサギさんは立ち去ろうとする
「待って!」
俺は雪ウサギさんを静止させようと言葉をかける
いや、呼び止めて俺は何を言うつもりなんだ?
今の言葉は無意識に出たもの
言葉通りに止まられても言いたい事が出てきていない
そんな俺を他所に、雪ウサギさんは幸いな事に立ち止まる事も振り向くこ事もせず立ち去っていった
「ふーん」
長身の男がそんな俺等のやり取りを意味深な声を出す
「いや、別に。僕はイスラと言う。よろしく」
「…フィスコだ。よろしく」
俺は差し出された握手の要求に渋々応じる
「じゃあ、また後でゲーム中に喋る機会があれば」
そう言うと
長身の男改めイスラは、スタスタと雪ウサギさんとは別の方向へ歩いていった
雪ウサギさんはというと俺達から距離の離れた一人用のソファーに座っている。まるで、人形の様に動かなくなった
「あの方と対戦したんですわよね??どちらが勝ちましたの?」
呆然と雪ウサギさんを見つめていた俺にアウラさんがまた質問する
「えっと…俺の負けだよ」
「え」
「へー以外ですわね」
アウラさんは本当に意外そうな顔をする。まぁ顔なんていくらでも作れるがな
もう1つの反応は当然ながらピーチさん
「強敵でしたの?」
「ああ、賢い子だったよ。正直完敗だった」
「興味深いですわね。私アナタを評価していますの。そんな貴方を打ち負かす相手要チェックですわね」
俺を評価している…か
「どこを見てそう思ったんだ?」
俺は自分がどの様な評価を下されているのか興味が湧き質問した
「フフ。そういう所ですわ」
俺は頭に疑問符を浮かべる
「私ここにいる今入ってきた2人以外とは個別にお話ししましたの。皆貴方達とは違って1人で入ってこられましたしね」
そうなのか
という事は、俺とピーチさんの様なある程度顔見知りの人はいない?
いや、雪ウサギさんとイスラさんとかいう男もか
ただ、2人は一緒にきただけで仲良さそうには見えない
推測するに、同じ親と名乗る者の下にいるという事か?
「あなた方は今記録を更新し続けてますのよ?」
「記録の更新?」
「そうですわ。私と話している時間のですわ」
あぁなるほど
「お分かり頂けましたか?これは凄い事であり脅威なんですのよ?」
「という事はピーチさんも警戒してると?」
「そうですねーあのジャバウォックとかいうチンピラさんよりは警戒していますがそれ程でもないですわね」
俺は目を鋭くする
「ピーチさんは第三者の私から見ると、かなりフィスコさんを頼りにされています。もしも彼女1人ならガチガチだった事でしょう」
この人、よく人を見てるな
「それに比べて貴方は、特にピーチさんを支えられている風ではない。むしろ守っているもしくは支えていると言ってもいいですわね」
こういう目線を持ってる人は厄介になる
「警戒はしている様ですが、その上での私とのさぐり合いの会話実に興味深いですわ。今の所貴方だけなのですよ?この様な事をしてきて私が評価しているのは…ね♥」
アウラさんは若干顔を傾けウィンクする
俺はアウラさんから目を離さいでいようと決心した
その決心から、数分後3人のプレイヤーが個別に部屋に1人ずつ入ってきて数分後コールが入った
「皆様こんにちわ。今回のゲームのディーラーを努めさせていただきます。アダムと申します。よろしくお願いします」
頭上の至る所にあるスピーカーから音声が入る
そして、一際大きな音声が部屋のある一点から聞こえる
「部屋の中央にあるモニターの前が見える位置にお集まり下さい」
その一際大きな音声を発していた中央。
アダムと名乗るディーラーの顔であろう映像が写っているモニターで間違いないだろう
「行きましょうか」
「ああ」
アウラさんかそういい
俺もそれに同意する
後ろからはピーチさんもついてくる
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???side
ゲーム開始コールから少し前
(この3人かな。強敵は…)
自分の脅威になりそうな敵
そして
(カモ候補は3人。特にこの2人をどうやってコントロールするか)
これが勝利に繋がってくる
フィスコに迫る敵意が今張り巡らせていた
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「皆様、遠路はるばる各地から御足労頂きありがとうございます」
モニターの前には広い部屋の中を散り散りになっていたプレイヤーが集まっている
「私本日のゲームのディーラーを努めさせて頂きますアダムと申します。よろしくお願いします」
「今回お集まり頂きましたプレイヤーの数は20名
参加条件はゲーム参加回数2回未満の方のみとなっております
つまり、新人プレイヤー歓迎ゲームという事になります」
新人プレイヤー歓迎ゲームね…
やはり、思った通りここにいる人達は皆俺と同じ立場という事か
「皆様どうぞお楽しみ下さい」
それにしてもこのディーラー不気味だな…
アンセムや俺達を案内した般若も不気味だったが
このディーラーも仮面をつけている
確か仮面の名前はアノ二マス。白を基調とした色にニンマリとした笑顔がトレードマークの有名な仮面
その不気味な風貌でお楽しみ下さいと言われても嫌な予感しかしない
「早速ですが、本日のゲームを発表させて頂きます」
来る
俺が望んで挑む初めてのゲーム
これから始まるであろう戦いの第1歩
「その名も【転生ゲーム】」
転生?ってあの転生?
「転生。生あるものが死に生まれ変わる事
最近では、マンガや小説にて扱われ始めて周知される様になりましたね。皆様には本ゲームにおいて、人間に転生を目指して頂きたいと思います」
全然想像がつかないな
どんなゲームなんだ




