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東方二次創作 東方鬼神慈譚   作者: 放浪者キカイマン
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異例の事態

~1~

…コン!…コン!

「ちょっと!いつまでこれやるの!?」


私が思わず叫ぶと、まひとは当たり前、と言った様に答える


「その木を切り倒すまで、だ」

「えぇ!?」



~2~


「はぁ…はぁ…」


私の手には石でできた斧が握られている

持ち手の部分が湿っている、しきりに振り回し、手汗が滲んでいるからだ

私は斧を横に、横にと振り続ける

幾度となく振った斧は目前の大木にヒットし、微かにその身を揺らした


「はぁ…はぁ…」


汗が顔を伝い、滴る

それ程長時間振り続けていたのだ

着ている服が動く為の服では無いため余計に汗をかいてしまっている

もとより運動などしない(たち)なのだが…


「まだ一本目だぞ…」


まひとが(あき)れた様子で見てくる


「もう…女性に…なんて事を…させるのよ…」


よもや、このような原始的な労働するとは思いもしなかった



〜3〜


労働をする前――


私がここに来てから2日目…

私はまひとの小屋で座り込み、あのネジ曲がったスキマについて考えていた

だが、浮かぶのは憶測のみ

いつかに見え始めた謎の穴「スキマ(蓮子命名)」

奇妙な目を持つ蓮子でさえこれは見えない

所々に点々と現れ、消え、投げた物を通さず、触ることも出来ない

そんなスキマは我ら「科学では証明出来ない謎」を追い求める秘封倶楽部に「不思議」を与え、常に足掛かりとなっていた


今回もその「不思議」を追い求めた結果起こった事なのだが…

私は呟く


「この事が大学に知れたら…」


いよいよ秘封倶楽部が消されるやもしれない

クラブ活動で部員行方不明、なんて冗談事ではない


せめて、帰らなければならない


「……」


思考を立て直す

スキマを潜ると別の場所に飛ばされる為、蓮子は「ワープ機能」なんて軽々しく言っていたが、実際その真意は掴めていない

別の場所に移動するだけ、としか分からない

岡崎教授が研究している平行世界への扉かもしれないし

本当にワープしたのかもしれない


だが、「スキマに入りここに来た」とだけ言えばその確率は高い

スキマは、曰く付きの場所によく現れるのだ

私達が居た花魁淵も曰く付きの場所だ


もし、崖に落ち、落ちた先、川の中ににスキマがあっただなんてミラクルを信じる ならば、私の常識で理屈は通る


「でもねぇ…」


だが、腑に落ちないのだ、何処か

あの隙間は私にしか見えない、動かせもしない、他者に影響されない筈、それが私の常識だった

なのに

始縁塚上空にあったスキマは、ねじ曲げられたように異質な形をしていた

「誰かが何かをした」と分かる程に無理矢理閉められていた

スキマは一定時間毎に開閉し、そのパターンは未知だ不明だが、「開」「閉」以外のスキマなど見たことが無い


私の思考はそこで止まっている


「ぬぅーん」


もしあのボロボロのスキマが開き、潜れるようになったとして、入るのが良いかもしれないが

出来るだけ高い確信を持てるまでスキマには関わりたくない


それが今の現状である、ミラクルを信じる気は無い


「待つ」それが今の結論だ

思わず苦悶の声を漏らす


「ぬぁー…」

「なんだ、さっきから」


と、まひとが何処からか戻って来た


「私、暫くここでお世話になりそうね」


軽く口に出した言葉だったが


「そうか……なら…」


〜4〜


まさかあの一言が木こり労働の原因になるとは…

世話になるなら手伝いを、と言われ

至れり尽くせりの状態の私は断る事が出来なかった

だが、この木こり労働はひ弱な女性にさせるのには絶対に向いていない


「暫くお世話になるなら、少しは働いて貰わないとな」

「否定出来ないけど!」

「にしてもお前、一本切り倒すのに時間かかりすぎじゃないか?体力無いのか?

「否定出来ないけど!」


…コン!…コン!

そんな音が日が落ちるまで続いたのであった

実際木こりってどれだけ時間かかるんでしょうね

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