青年は名を明かさない
~1~
私が焼き魚を食べ終わっても
「ははは…」
茶色の青年は笑い続ける
思わず悪態を付く
「そんなに笑うこと無いじゃないですか…」
そこでやっと笑い声が収まり
「はは…悪いな、あんまりにも必死に食べてたもんでな!」
そう指摘されて
「…っ!?」
私は赤面した
確かに少し浅はかだったかもしれない
だが、礼は言わなければいけない
「焼き魚、ありがとうございます…」
青年は困った表情を見せる
「残り物だ、気にするな。あと…」
「…?」
「そんなに改まって話さないでくれ、話しづらい」
はぁ…?
本人がそう言うのなら、従うべきだが
貰った側としてはやるせない
私自身も敬語は苦手なので、敬語は使わないことにした
「…わかったわ」
私は青年の容姿を見た
第一印象が、「茶色い」だ
服も茶色で髪も茶髪である、目も少し注目すれば茶色とわかる
見てくれは私と同じ年だろうか
普段は蓮子としか話していないのでそれが端緒になって非常に話しづらい…敬語関係無しに話しづらい。
だが、彼には聞きたいことが沢山ある
~2~
「何か聞きたそうだな、何だ?」
「ふぁ?」
突然そんな事を言われたので間抜けな返事になった
「え?聞きたいこと?あるけど…」
何故分かったのだろうか
気味が悪いことこの上ないが、早く情報が欲しかったので構わず質問する事にした
「私の名前はマエリベリー=ハーン、私が寝ていたあの家?ってあなたの?」
いちいち聞く必要も無いかもしれないが一応聞いておく
「あぁ、俺の家だ、気絶しているあんたをここまで運んだんだよ」
「そう…ありがとうござ…ありがとう…」
色々と借りが出来てしまったようだ
「礼は要らんよ」
~3~
「ところで、あなたの名前は?」
何気なく名前を聞く
すると彼は
「間否渡」
そう答えたのであった
サークルを開設致しました、入りたい方がいれば、加入届から指示に従って下さいね
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小説、手書き劇場をメインにするつもりです。




