いただきます。
2話:茶色い男 終盤を多少修正
「あ、あの……」
「おぉ、目が覚めたのか、うなされていたから心配だったぞ」
私に言葉を選ばせることなく、茶色い服装の男は、私を立たせて、頬を触ってきた。
いきなりのセクシャルハラスメント行為である
ここで叫ぶ、喚くのがセオリーだろう、だが、出来ない
それも当然か、その答えは扉を開けた外にあった
「え……?」
「?ちょっとやつれてるか?まぁ、何も食ってなかったら当たり前か」
そう言うや否や、何処かに消えてしまった
「あ……」
さっきの人がここの物置のような場所の所有主だろうか。ならば聞くことは一つ
「貴方が、私をここに……?」
すると、小屋の裏地から声が返ってきた
「あぁ、そうだ...お、あった、まだ残っていたか、良かった」
こちらに戻ってくる、手には何匹かの魚(何の魚かは分からないが)と串のようなものが握られていた
そして未だに硬直状態の私の顔を見て、宥めるような声で
「取って食おうなんて事は無いさ……いや、今から取った物を食う訳だが……まぁ、着いて来いよ」
そう言って、着いてくるよう私に促した
言われ、私は足を動かす
だが、その足はすぐに止まった
私は、その時どんな顔をしていたのだろうか
この景色をみた途端、この芸術なる風景に叶うものは居ないだろう、そう確信した
思わず感動の声を漏らす
「綺麗……」
と、言うと同時に
(ここどこ!?)
そんな考えが頭を回っていた
[おい]
[あ……はっはい!]
不意に声を掛けられ、間抜けな返事になる、それを見た男は
[まぁ、いい景色なのは認めるが、こっち来いよ]
そんな事を言いつつ、そこらの枝を集め、積み重ねていた
それが済むと、今度は先程持っていた魚を串で刺していく
私は近くに駆け寄る。男はまだ焼いていない串刺し魚を
[それ、持っとけ]
と手渡してきた
男は全ての串刺し魚を刺し終わり、それらを膝の上に乗せ、空いた両腕で懐から石ころを取り出し、両手に持った
[……?]
私が眉を潜めると
[見てろ]
男は両手に持った石を思い切り擦り付けた
バチッ
するとなんたる事か石が擦れあった所から火花が飛び散り木屑に燃え移ったのだ。木屑はすぐに燃え上がり、パチパチと煙を出し始めた
「わぁっ!?」
私は飛び上がる
[火打石だ、発火性能が非常に高い石だ、この大きさの物は早々見つからないぞ]
得意げに言う男だが
私は頭に入る情報量が多すぎて、考えることを放棄してしまっていた
男はある程度火が大きくなった所で、串刺し魚を火のそばに刺し始めた
私も同じようにしたが、とても熱くて出来なかった為、結局全部やって貰った
串刺し魚は火を当てている内に光を放ち始めた、何事かとじっと見てみると光の正体は魚自身から出た油だった
今まで何も食べていなかったのだろう、私の胃袋は暴力的なまでに刺激された
暫く時間が経った後、男は串刺し魚もとい焼き魚を地面から抜き、差し出してきた、私はそれをやや乱暴に受け取り、男が自身の魚を口にしたのを確認してから、むさぼった
空腹だったせいもあるだろうが、油ののった魚はとても美味しかった
なお、私は焼きたての魚にかぶりついたおかげで、思い切り
「熱い!」
そう叫んでしまった
その様子を見て、茶色い男
爆笑




