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悪夢のはじまり
―プロローグー
最初に見えたのは友人の瞳。藍色のとてもきれいな瞳...ではなく、友人の血で染まった真っ赤な瞳だった。
次に見えたのはもう一人の友人の腕や脚。身体から関節部分できれいに切り離され、それは床に転がっていた。
最後に見えたのは夜叉の面。本当なら白いはずの面が赤く染まっている。それが先程見た友人達の血なのかそれともただのペンキの類のなのかは分からない。
それらを見た直後後頭部に激しい痛みが走った。誰かに殴られたんだろうが姿を確認することができなかった。意識を失いかけている時何かが聞こえたが、何を言っているのかわからなかった。
わたしは夢を見ていたような気がする。とても残酷な景色を見た気がするが、よく覚えていない。まあ、夢の内容なんてどうでもいい。どうせ夢は夢でしかないのだから、夢の内容が現実で起こるなんてありえないのだから。
―その時のわたしは思ってもいなかった。まさか夢で見た事が、現実で起こるなんて―