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姫と指輪の従者  作者: 錫野邑
〜An Episode〜
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〜An Episode〜 4

本日は少なく、申し訳ありません

レイラが王の指輪のルールの抜け道について一考していると、依然としてカバンをまさぐっていたオディールが、近衛兵の持つ「兵士手帳」を取り出した。


「名前が書いてある……アレキア・フルツエルさんか。しかし、名前が分かったところで、か……」

「ちょっと待って、今、アレキアって言った?」

「ああ、そうだが、それがどうかしたか?」

「アレ、キア……アレキア……あーーーーっ! 何で気がつかなかったのよ、私のバカバカバカ!」


レイラは自らを罵倒しながら、自分の頭をポカポカと叩く。周りから見たら、色々な意味で痛い人だ。


レイラの突然の愚行に、オディールが慌てて止めさせて、落ち着かせながら尋ねた。


「ちょっと深呼吸してーーそれで、どうしたんだ? 突然頭を何度も叩くなんて」

「今更ながらに、自分の愚かさに気づいてね……アレキアさんは、おそらくーーいえ、確実に王の指輪に触れてる」

「ーー確実と言い切れる根拠は?」


オディールが詰め寄るように再度問う。


レイラは自嘲気味に笑いながら、鹿撃ち帽に手を乗せた。


「彼よーー私の今回の依頼主は。王の指輪関連で依頼受けてたの。何でもっと早く気がつかなかったのよ!」


自分の犯した過ちが苛立たしい。

レイラが過ちを犯したせいで、一人の人間が危険な目に遭わせてしまったという事実を目の当たりにして、気が滅入りそうになる。


「ーーレイラ様、自らをお咎めになられておられるところ失礼いたしますが、指輪の従者の奇襲です」


レイラが忘却という罪に苛まれていると、ヴァールが険しい顔つきで敵の襲撃を知らせた。


こんな時にーー!


レイラは敵に私憤を抱きながらも、至って冷静を装う。

レイラはヴァールとともに、これ以上の犠牲を出さないためにも「覚悟」の二文字を心に刻み、迎撃に出た。

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