始まる2
現在場所ー佐藤の家
「羨ましすぎだろ」
佐藤はとても悔しそうな、またとても憎らしそうに言った。
「おいなんだよ?何でお前なんだよ、普通は俺のような仕事ばりばり任務大成功出世間違いなしノ俺のような物がなるべきだろ?何で鳥によってお前なのかが理解できない」
そう不満を言いながらも夕食は赤飯を炊いていた。
「なんだよ友人なら素直に喜べよ、それが友人って言う物だろ?」
「いやだね、それより解せんなぜお前なんだ?」
「まぁそれなんだけどな、なんでも俺は天涯孤独だからばっさりできるから採用したるらしい」
「ああ、それでか」
そうこう言いながら食事は始まる。献立は赤飯、タケノコ汁、そしてヤモリの佃煮蜂のこ。何とも今回は豪勢なのかそうでないのかよく分からない、まぁコメなんて希少価値の高いのを出すんだからこいつなりに祝福してくれているのだろう。
「しかしそうなると任務って言うのはかなり危険なのか?」
佐藤はコレに返答しようと箸を置き、少し覚悟したように言った。
「おまえ、高校で何を学んできた?」
「は?どういうこ・・・」
「危険以外何もある訳ねぇーだろ?戦争があって以来世界は放射能まみれで核シェルター日本政府協会が建設した物以外は全部破壊されテンだぞ?」
「そこなんだよ、教育委員会の教科書は確かにそんなこと書いてはいるがそれを実証するような事は何一つ言っていないぜ?」
「なんだ?嘘が教科書に載っている手でも言いたいのか?」
「いいやなんつうか、情報が少なすぎて実感がわかないんだよな、そう言いたいんだよ」
俺がそう演説すると佐藤は有権者のように拍手し、おだて始めた。
「わかった、最高の講義だった、俺の人生はこの考え方で百八十度変わりそうだ、素晴らしい、賛辞を惜しまない物だ。じゃあ俺は兵舎戻るから鍵かけとけ」
「おい、お前はそう考えたりしないのかよ?」
「しない」
そう言って食器を洗い始めた。気づけば自分はまだ食べていない。急いで食べなければ。
「一つ」
佐藤が食器を洗いながら背中で談じはじめた。
「一つそれで俺から話すことがあるなら、お前は一回、組織を見直す必要が
ある。シェルター機関って奴だ、なぜその組織があるのが理解できればお前のその謎も分かるようになるさ」
そう言うと洗い途中の食器を片付け、出てい行く途中に言った。
「俺は配属先は治安部隊情報部だから全てを知らないって言う訳じゃないんだ、答えられる範囲までだったら教えてやるよ」
そう言って出ていく。
「・・・・」
彼は何か凄く意味深に言っているようだが彼は用は「めんどう」と思ってシリアス展開に持って行こうとし、そのまま逃走しただけである。途端に携帯が振動し見てみる。
「招集、場所警備部隊会議室、内容作戦の詳細説明、三十分以内に集合以上」
どうやら行かなくてはいけないようだ