第1話:2人のサッカー少年
「大樹〜!早く練習行こうぜ〜!」
「お〜う!!」
二人の仲良し小学生、滝澤大樹と杉村裕也は近所のジュニアサッカークラブチームの練習場に向かって行った。この2人の少年が所属するクラブチームはこの辺ではなかなかの実力で、様々な大会で優勝経験もある[フェニックスFC]という強豪チームだ。そして大樹は、このチームのエースストライカー。裕也はゲームメイカーと、2人共チームのエースである。
「よ〜し、練習場が見えてきた♪急ごうぜ大樹!」
裕也は走って練習場に向かった。
「おい待てよ裕也…!」
大樹が追い掛けようとした瞬間、裕也は立ち止まった。
「どうしたんだよ裕也?」
大樹が練習場に目をやると近所の中学生のサッカー少年3人が練習場を占領していて、他のフェニックスFCのメンバーが脅えて立ちつくしていた。
「なんだよアイツら!俺達の練習場なのに!!」
「まだ監督が来てないんだな。どうする大樹?」
「決まってんだろ!取り返すんだ!!」
大樹は一目散に練習場に駆け込んだ。裕也も急いで後を追う。
「おい、お前ら!ここは俺達の練習場だぞ!出ていけよ!!」
大樹は中学生3人に臆すことなく怒鳴る。すると中学生達は大樹を睨みつけながら近寄ってきた。
<続>
次回、中学生と直接対決!?