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くるり☆ショータイム!  作者: イズミント
第1章 幼馴染ざまぁ編
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014 部屋割り、そして(翔太視点)

 クーの家を実際に見たが、やはりというか豪邸だった。

 圭太や七海も彼女の家の規模に驚きのあまりに声が出なかったようだ。

 この家に住んでいるクーが俺の近所にいるんだから、世の中は分からない事ばかりだ。


「お帰りなさいませ、お嬢様。 そして、いらっしゃいませご友人様」


「あ、お、お邪魔します」


「執事さん、みんなを各部屋に案内してあげて」


「畏まりました。 こちらです」


 執事さんが先導して今夜泊まる為の部屋に案内する。


「こちらの1号室には圭太様が、お隣の2号室には七海様がお使いください」


「あれ、俺は?」


 七海と圭太がそれぞれ個人用の部屋を使うのだが、俺が使う予定の部屋はどうなっているのか、執事さんに聞いた。


「翔太様は、お嬢様のお願いにより、お嬢様の部屋で一緒に……という事になっております」


「ファッ!?」


 まさかの内容に、俺は驚きの余りおかしな声をあげてしまう。

 俺がクーの部屋で一緒にというのは、思春期の人間には刺激が強すぎる。


「ダメかな?」


「いや、ダメとかじゃなく何で俺はクーの部屋で一緒に?」


「昨日の話を聞いた限りじゃ、今の翔太くんが一人で寝ようとしてもあの暴力女の悪夢を見たりして眠れないなんて可能性もあるからね」


「う、た、確かに……」


「あー、昨日なんてそれで寝不足だったもんね、翔太君」


 クーが俺と一緒の部屋にいる理由を聞いて、俺は確かにと納得してしまった。

 七海も意図を察してか、クーが転入する前の俺は悪夢で寝不足だったことも口にした。

 確かに、今は義妹と一緒に寝ている時は悪夢を見ないが、いざ一人になるとこれでもかというレベルで法月の恐怖が夢に出てくるのだ。


「だから、今日は僕が一緒に寝て、悪夢を出来るだけ見ないようにってね」


「そういう事なら……仕方がないな」


 法月とのケリをつけるまでは、一人だと確実に寝不足に陥るだろうし、今回はクーに頼ることにした。

 

「翔太様の状況は私やお嬢様のご両親も理解しておられます。そんな翔太様はお嬢様に心を許しておられるのでお嬢様なら大丈夫だろうという判断です」


「確かに、あの時抱きつかれても拒絶反応しなかったもんな」


「そうだね。 びっくりしたけど、大丈夫だったしね」


 まぁ、圭太と七海もそう言ってるわけだし、クーに触れても大丈夫なわけだからな。

 

「じゃあ、食事までゆっくりしようか」


「うん、荷物とか置かないとだめだし、トイレの場所もね」


「あ、もちろん案内するよ」


 ひとまず各自の荷物を部屋に置いて、トイレの場所の案内をしつつ食事をすることにした。

 なお、今回はクーのリクエストでシンプルなメニューにしたのだとか。

 それでも量は多かったので、美味しく食べる事が出来た。

 食事後は、トイレに行ってから各部屋に入り、寝る準備をする。


「この夜になっても、あの女を発見したという報告は来てないね」


「捕まったか、明日に来るか……だな」


「出来る事なら警察に再度捕まってもらった方がいいけど、あの女の事だから執念で逃げ切ると思う」


「だよなぁ」


 クーの部屋で、法月の事について話していたが、現時点では報告されていない。

 捕まったのならいいが、クーが言うには自己都合を満たすためには手段を選ばないからな。

 明日には出くわすことになるだろうなぁ。


「だから、寝るなら今の内だよ。 僕を抱き枕にしていいからさ」


「ってか、クーのその寝間着、透けてないか!?」


「ふふふ、君の目の保養にもなると思ってね」


 今になって気付いたが、クーの寝間着、透けて下着が見えているんだよな。

 彼女は目の保養にと言ったが、これもまた刺激が強い。

 だが、睡魔と安堵が先に来たので、俺は抗えずにクーを抱き枕にして寝る事となった。


「お休み、翔太くん」


 クーの吐息と共に優しい声が耳に伝わり、それによって俺はあっさりと眠りについた。

 当然ながら、彼女を抱いて寝ていたおかげか、悪夢を見る事はなかった。



 そして、長い時間をぐっすり眠り、翌朝を迎える……。



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