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64.また明日(GL)


 そして時は戻る。

 ケインズ家所有別荘のミレイの部屋で、ミレイとカーティアが寛いでいた。

 時刻はもう遅いので、外もすっかり寝静まって静かな暗闇である。

 ミレイがコップにぬるいミルクを注いで、カーティアに手渡した。

 それを飲んで、腰を落ち着かせた。


「殿下はどうだったの?」


 先に口を開いたのはカーティアだった。


「一喝いれてやったわ。くだらないことで諦めるなんてばかみたい」

「やっぱり、好きだけど手を引こうのスタイルだったの?」

「そうよ! あれっだけココに近付いておいて今更止めますだなんて、あんまりよ! でもま、私の喝で覚悟決まったみたいだけど」


 ミレイがそう言いつつ手を開いて思い切り素振りをする。


「……ミレイ、まさか」

「あまりにも頭にきたから、でも1回だけよ、いっかい」

「もう……」


 宙を切ったミレイの手を両手で掴んで自分の方に寄せる。


「あんまり失礼なことしちゃだめだよ」

「目を覚まさせてやろうと思って……。カティーより大切なものなんてないもの。ココはどうだったの?」

「そうは言ってもね。そうだなあ、悩みのタネは取れたかな、きっと」

「カティーに任せておけば全て解決できるわね」


 掴まれた手がそのままカーティアの頬に触れる。


「買いかぶりすぎー。まあ、自分の悩みがなんとなく処理できた感じで、アラルド殿下に関して何かってわけじゃあないみたいだけど」

「無自覚と自覚有の両片思いとか、いたずらしたくなっちゃうわね」

「あんまり引っ掻き回さないんだよ?」


 そうは言っていても、カーティアも楽しそうに笑っていて本気で止める様子はない。

 ココアラルとアラルドのちょっとしたスパイスになれればとは考えていた。

 飲み終えたカップをそのままに、ベッドに潜り込む。ミレイが先に入って、掛布団をめくりカーティアを招いた。

 ミレイが手のひらに小さな氷を作り、それを投げて電気のスイッチを押して消す。氷は床に落ちる前に消した。


「ふふ、滅多にできない至高の幸せだわ」

「ミレイ、足冷えてるよ」

「やだ、カティーを冷やすなんて」

「わたしがあっためてあげよーう!」

「うぐぅ……ぐうかわ……」


 向かい合って距離を詰めた2人が、軽く唇を合わせてから手を繋ぐ。


「おやすみなさいカティー。カティーの明日が幸せでありますように」

「おやすみなさいミレイ。ミレイの明日が光で溢れますように」


 くすくすと笑いあって、目を閉じた。



砂糖を吐く程あま~い……

書きたいとこ(それぞれの会話)書いちゃって、あとはどうやってこいつらの夏休みを終わらせてやろうか……。

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