表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/137

47.濃すぎる先生


 顧問である、レクト・ガンモリス。ミレイの現担任であり、生徒会正顧問であり、この学園の歴史学の教員である。

 教員とは思えない可愛らしい女の子。

 この人物を、ミレイはこの学園に来る前から、いや転生する前から知っていた。

 なぜなら、ゲームの恋愛アドバイザーだったから。攻略対象の進行度を教えてきたり、ミニゲームの案内をしたり、シナリオ自体に直接的な関わりが少なくともプレイヤーにとって重要なキャラだった。


「まずは、その腕を保護しなきゃ。腐っちゃうのもイヤでショ? トレディアス、できるかしら?」


 ゲームをプレイしているときは別に普通だった。苦手だとかなく、むしろ可愛いキャラデザでよかった。

 転生して、出会って、それから判明した事実が衝撃だった。


「できると思います」


 カーティアが魔法を使うのを横に、ミレイはため息を吐いた。

 まさか。


「さすが優秀ネ、うちの生徒は」


 まさか、その見た目で男だとは思っていなかったわけだ。


「アナタたちも、すぅぐ喧嘩するんだから」


 しかもその声はとても低い。口調が女性なので完璧オネエにしか聞こえない。

 ゲームではレクトに音声はなかったので、女の子キャラだとしか思っていなかった。蓋を開けてみれば低音ボイスのオネエ男の娘。インパクトが強すぎて近寄り難い。

 しかも恋愛アドバイザーの設定を引きずっているのか生徒の恋愛話には敏感だし、なのに結婚もしてなければそもそも相手が居ない。


「濃すぎる……ッ」

「なにが?」

「あっ、いいえカティー、なんでもないわ。ちょっと心の声が」

「ケインズ、不審者を追った生徒っていうのは誰なのかしら?」

「……ロガス・アンシェラ様とレオハルト・ムーディケイン様です」

「ちょっと聞く必要がありそうネ。校舎に居た理由も、不審者の風貌も、どういう行動していたのかも」

「先生、彼らは生徒会ではありません。むやみに……」

「でも当事者ヨ。聞かないわけにいかないワ。ガラハド、セカティック、それぞれお願いできるかしら」

「もちろん」

「まあまあ、いつ呼び出しましょう」

「フィラデはこのことを王宮各位に伝えられるかしら。学園内だけに限らないかもしれないワ」

「承知しました」


 この場において大人たるレクトの指示。

 異論を唱える者は居らず、事が進んでいく。


「しばらくは警戒が必要かしら。相手の目的が達成されているのかいないのかもわからないし、またこういうことが起こらないと断定できないものネ」

「そうですね。体育祭が終わったばかりですが、生徒会で動きましょう」

「ふふふふ、体育祭で疲れたなんて言う軟弱者は居ないはずだもの」

「休み明けに緊急生徒会会議できるかしら。こっちでも先生方と共有しておくワ」

「お願いします」


 あっ、という小さな声が上がる。

 視線が集中したのはカーティアだ。



後輩と話しながら盛り盛りにしたネタキャラです。

どこからどう見ても女の子なのにCV速〇とかCV置〇くらい声低くてオネエ調。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ