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46.生徒会室会議


 体育祭の翌日、生徒会室には数人が集まっていた。

 後夜祭での火は消し止められ、事態は収拾した。夜も遅く、現場もパニックになっていたこともあって生徒たちは解散帰宅。暗く周囲を見渡すには向かない夜に捜査は難しいとして、生徒会も疲れを癒やせと命じられ解散していた。

 翌日早々に、ミレイはロガスから受け取った腕を持って生徒会室を訪れた。もちろん、カーティアも隣に居る。

 腕は布に包まれ、一見では見えないようにして手にしっかりと持っている。


「失礼致します。ミレイ・ケインズですわ」

「失礼致します。カーティア・トレディアスです」

「……どうぞ」


 室内からは返答があって、生徒会長が居ないかもしれないなんて杞憂に過ぎたことにミレイは安堵してドアを開ける。

 そこにはヴェルとシャーリー、そしてアラルドともうひとり。ミレイたちの担任であり、生徒会顧問の教員であるレクト・ガンモリスだ。ミレイは彼が得意ではない。


「やあ、昨日はありがとう、非常に助かったよ」

「あらあら、ごきげんよう。2人とも、どうしたの?」

「体調が芳しそうでよかったです、ガラハド様」

「ごきげんよう、セカティック様。こちらを早くお渡ししたくて参じました」


 持っていた包みを前に出し、広げる。

 それを見せられた4人は絶句だ。

 しばしの間の後、漸くヴェルが口を開いた。


「……ケインズ、それは」

「不審者の腕、ですって」

「不審者? それに、その口ぶりだと……」

「ええ。私たちが捕えた物ではございません」


 爆発時に偶然校舎に居合わせた騎士候補の生徒が不審者を発見、捕獲を試みるも逃してしまった。

 そう説明して、腕を机に置く。


「彼らがグラウンドに着いたとき、生徒会の一員たる私がそこに居たのでこちらをお預かりした次第です」

「その、不審者について……きみたちは?」

「なにも。目撃も感知もございません。彼らも、顔は確認できなかったと」


 証拠としてはこの腕のみ。


「これひとつで、どこまで調べられるか……。できる人を探しますか」


 アラルドが提案する、が。


「いや……居ないだろう。それに切り落とす程度には見つからない自信がありそうだしな」

「そうそう、それに……情報が少なすぎるわ」


 腕の落とし主だけでなく、他にも協力者が居るかもしれない。目的もわからない。

 下手に動いて一般生徒を危険に晒すこともできない。


「とりあえず、アレが自然に起きた事故でないことが判明したな」

「まあまあ、設立ミスとかじゃあなかったのね。最終チェックをした者が疎かにしたのかと思っていたわ」

「事件の黒幕が近くに居ないとも限らないよなあ、設立の場所も構造も予め知っていて魔法陣を組み込んだとか」

「ふふふふ、今度はこの学園の生徒統括者の席が爆発するかもしれないわね?」

「間抜けがコトを起こしてくれるなら、犯人はすぐに捕まるなあ?」

「またか……」

「本当に仲が悪い……」

「あら、喧嘩するほどなんとやらとも言うわよ」

「そんなことしてる場合じゃないでショッ!」


 パンッ! 軽快な音が部屋に響く。

 いままで黙っていたレクトが、手を叩いて口を挟んだのだ。



果たしてミレイが苦手とするレクトとはどんなキャラクターなのか!

このキャラが出せたので、あとふわっとプロット作りで出してないキャラクターは3人です。

ちょっと前に3人くらい出せてないって言ったけど、数えたら5人でした。うちひとりはお察しの通り転生してないひとりです。


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