表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

美少女と時々変態

ブックマーク、評価ありがとうございます。もっとください。

『異端とは無法者であり、この世にいてはいけない存在です!しかし、神はそんな異端から常日頃私たちを守ってくれているのです!!!』


買い物も一段落したのかショッピングモールを行き先も分からず、ぶらぶらと歩いていると外の方で政治家なのか宗教団体なのかは分からないがとにかく煩い演説が延々と続けられていた。

本日は日頃の行いが良いことが幸いして雲が少なく大変晴れて、日差しは遠慮せず降り注いでいるのにも関わらず、唾を飛ばすような勢いで叫び続ける姿勢には一種の関心を覚える。僕なら3秒でギブアップだね。

まて、正直曇りの方が過ごしやすいから日頃の行いは悪いのか?

それでも傾聴者がちらほらいるには正直驚きを隠せない。

いや、今日は何曜日だと思ってるの?日曜だよ、日曜日。一週間で一番良い日だよ?

そういうことやるから日本はブラック大国とか言われるんだよなあ。


おお、挙句の果てに捉えた異端者は監獄送りなんかではなく早々に処刑すべきだと言ってるよ。

そこまで行くとむしろ感心するね。

親でも殺されたのかな?ってぐらいに必死に演説しいるが僕の経験上ああいう手合いはたいていそこまでの被害を受けてないことが多かったりするのだ。

といっても、一般人視点で考えるのであれば異端者による被害はかなり甚大である。

特にあれ異端者集団が北海道を乗っとるかあったし。

不謹慎だけど、あの事件は中々に痛快だった。混乱に乗じて侵略に来たロシア軍隊を一蹴にするのは興奮した。

惜しむ点はその異端者集団がカオスなんちゃらとかいう頭が痛くなりそうな名前を名乗ってるぐらいだ。


「全く。ひどい言われようね。」

一ノ瀬の言い分もごもっともだけど、そもそも前提で異端者は世間では疎まれている。

異端なんてばれたら即監獄に送られるか殺されるので隠れて生きるしかない。

異端がまだ世間に認知されていない時代もあったらしくその頃は何かと差別やらにうるさかったらしい。男女平等とかなんとか。


しかし、そんな時代の面影など欠片もなく今は異端は差別の対象だし、問答無用で捕まる。

まぁ、平等といいつつその平等を悪用していた輩も多かったらしいのでそれが良かったのかと言えばよく分からないけど。



「本当によく吠えるわね。神なんてろくなことをしないくせに。」


ボソリと一ノ瀬はギリギリと奥歯を聞き取れるような声で呟く。

その声はどこか諦めを感じ取れるようなものに思えるようなものだった。

しかし、僕には彼女が何を考えているのかまで分からない。そこまで彼女のことを知らない。

というか、知ってることがほぼない。


だけどこの言葉には概ね同意だ。基本神はろくなことをしない。

あまり詳しくはないけど聖書的なのにもよくよく考えるとそんないいことをしていない気がする。

あと更に言えばやつらは基本的に美女やイケメンが好きだ。

つまるところやつらの救済対象っていうのやつらにとって綺麗だったり美しかったりするものなのだ。

要は不細工やブスは死ねというわけである。

こんな世界滅んじゃえよ。


「ん?」


「あら、どうかしたの?」


「いや、なんか凄い奇声が聞こえたような…」


「一ノ瀬さあああああああああああああんんんんん」


「なにこのすごい変態。お呼びですよ一ノ瀬さん。」


一ノ瀬は額に手を当てて深いため息を吐く。

もう本当に幸せが全部逃げて行くぐらいの勢いだね。

そういえば、逃げた幸せって何処に行くんだろうね。不思議だ。

しかし、凄いなあこの変態。ブリッジ決めながら高速移動してくる。言葉以上の気持ち悪さがあるなあ。


「ふんっ」

変態はブリッジ状態から両手に力を入れて勢いよく立ち上がった。

よくそんな芸当出来るな。


「奇遇ですね一ノ瀬さん!!いや、これ運命ですね!!!」

よくよく見るとこの変態はイケメンに分類されるな。

切れ目の長い瞳に日本人にしては尖めの鼻。唇だって薄いし、何より顔のバランスが程よく整っている。

服装だって高そうな黒スーツでびしっと決めて清潔な雰囲気が出ている。

はい、まごう事なきイケメンですね、イケメン。

でもなあ、不思議と殺意が湧いてこないんだよあ。

イケメンだよ?しかも俳優ばりのイケメン。でも、それを消滅させるレベルの変態だからなあ。

現実で「ハアハア」と発情したように息をする人は初めて見た。


「よらないでキモい、穢れる、キモい。」

キモいを二回も言われれるのはキツそうだなあ。

あ、流石に一ノ瀬の辛辣な言葉が効いたのかのけぞりそうになった。


「はあはあはあ…」

ちげえ…この人一ノ瀬の罵倒に性的興奮を覚えているだけだ。笑顔だもん。

いやこいつもキツイわ。一ノ瀬の言葉に発情ヒートしてますよ。表情がもうR指定。



「おや、君は?休日に一ノ瀬さんと…出かけてる!だと!?」

近い近い。息がかかるぐらいまで顔を近づけないで。息臭い。


「待って何を勘違いしているか大体察せれるけど、違うからね?僕は君みたいに特殊性癖は持ってないからね。」

一ノ瀬と付き合うとか地獄でしょ。毎日罵倒されたくないなぁ。


「どういう意味かしら?」

ニッコリと爽やかな笑顔を浮かべる一ノ瀬。

ある意味すごいよ…笑顔でここまで威圧感を与えれてるんだから。


「あ、あはは…僕みたいな根暗だと一ノ瀬様には釣り合わないって事ですよ、あはは。」

こっちから願い下げじゃ、アホウ。言わないけど。


「そう、良い心がけね。」

納得するなよ。なんという肥大した自尊心だ。自重して自重。


「で、何の用かしら。」


「もう、一ノ瀬さんはイケズですね。もっと、ごほうびくださいハッハッハッ」

発情した犬かよ。


「あ、はい分かりました。まあ、一ノ瀬さんの瞳に見つめられるのはかなり魅力的なのですがそろそろ物理的にぶっ飛ばさそうなんで本題に入りますかね。」


「これが頼まれていた物です。」

一ノ瀬に手のひらに収まるぐらいの小包が渡された。

この人が持ってきてる時点で録なもんじゃなさそうだなぁ。

媚薬でも入ってそう。


「そう、ありがとう。」


「そ、それで報酬は…?」

モジモジするな、気持ち悪い。


「これね。それっ!」

一ノ瀬がストッキングをバックから取り出すとそれを思いっきり投げつけた。


「うわあ。」

あいつクゥーンって叫んでストッキングに飛び込んだよ。


「安心なさい、北原くん。何を邪推しているか検討はつくけどあれは買ってから封を開けただけで一度も履いてないわ。」


「うわあ。」

ひでえ。








ショッピングモール内の喫茶店で一息。

こういう店って行きなれてないからなんというかキョロキョロしちゃうよね。不思議だけど。


「で、今日はなんでこんなことやってるのよ。」

率直な質問ではあったがそろそろ一ノ瀬の意図が知りたかった。

わざわざ、あって間もない僕とデートしたいと思うなんてことはないだろう。仮に彼女がそう言ったところで、その言葉を信じられるほど僕の頭はお花畑でもない。

女子とはイケメンを好むものだ。訂正イケメン以外は好まないものだ。

中身?そんなものはオマケですよオマケ。だって、そうなら清らかに流れる川のように純粋な心を持つ僕がモテないのはおかしい。

くっそ、なんでモテないんだよちくしょうめー。


「あらやだ、がっつく男はモテないわよ?」

実際モテないですし。

対面に座る一ノ瀬は特に気にしたそぶりもせず珈琲を口にする。


「そんなこととっくのとうに諦めてるからいいの。だいたい‥……じゃなくて、話をそらさないでよ。」

モテないと言われたことに内心ムッとしてしまった。不思議だよなー。モテないことは自分でも認めているのにそういう感情が出てくるのは。不思議だー。


「あらやだ、北原くんにそこまでの知能が備わっていることに驚きだわ。これは論文が一つ書けそうね。」


「いやいやいや、君の目には僕はどう写ってるのさ。え?猿?」


「あらあら自意識過剰もいいところだわ。猿は学習能力がありとても優れているのよ?あなたは精々アメーバよ。」


「まじかよ。僕つがいなしで子孫残せるじゃん。もう、三十代とかに北原さんは結婚しないのとかいう馬鹿みたいな発言に悩まされなくてもすむな‥……」

もう最近の大人というか世間の大正義結婚至上主義ってなんなんだろうね?

ほら、僕みたいに結婚とか縁もゆかりもなく、ソロプレイ派にも気を使って?

じゃないとそろそろ社会問題になるんじゃない?


「馬鹿みたいな発言というところには同意するわね。ただ、土俵に上がることすら叶わない貴方にその発言の資格ってあるのかしら。」

おい、やめろ。


「僕の心を傷つけてそんなに楽しいかこんにゃろー。」





「だって傷つかないとお互いのことなんてしれないでしょう?」


さっきまでとは違う柔和な表情。彼女はゆっくりと僕の瞳を見つめて微笑んだ。

いきなり話の雰囲気が変わってしまうのだから対応が遅れてその言葉に返答出来なかった。

虚をつかれた。そんなはっきり言われるかと思わなかった。そもそも知りたいだなんて思われているだなんて考えもしなかったんだ。

彼女の真っ直ぐさに思わず溜め息が漏れる。


「だからって猪突猛進すぎるでしょうよ‥……もうちょっと控えめにだな‥……」

そんな綺麗で真っ直ぐな瞳で見られては流石の僕でも気恥ずかしくなってしまう。


「貴方はすぐ逃げるじゃない。だったら、引き殺す勢いでコミュニケーションをとらないとやっていけないわ。」

えっ


「あれ?目的変わってない?僕の気のせい?」

本当にどいうことですかね。

ただのコミュニケーションですら死の危険性があるとか本当にやめて欲しい。

誰も助けてくれないだろうけど、ダレカタスケテー



もっとください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ