表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/28

東条 歩

前回のあらすじ


なんやかんやあった


少し編集しましたが、見るほどの修正箇所ではないので一度お読みになってるなら飛ばしてください。

 ウスリム卿の家は貴族の物件としては質素なつくりだ。ウスリムの地を守護する者は合理的な考えを持ち、無駄を嫌う性格であった。そのためにその作りは貴族としての箔よりも市民の避難所や戦のときの機能性を重視している。なにより驚いたのは庭である。


 明文がかつて東の都で見た、計算されつくした和庭に似たものがあった。道には敷き詰められた薄黄色の砂利はグネグネとした曲線を描き、その道の両端には綺麗な深緑の草とその草の上に散りばめられた青色と赤色の花が綺麗に整えられており、道の途中で添えられている岩の形は歪な形をしているだがとても丹念に磨かれており、日の光が石にあたり反射するとその細部の一つ一つに見入るよな色気がただよい、魅力的な場所になっている。ミーナからによると市民からの人気も高く、普通に逢引きの場所にもなっているらしい。実際に彼ら以外の顔がちらほらと見える。


 「素晴らしい景観だ。」


 「ふん、当然だ。現ウスリム家当主が作ったものだぞ。」


 どこか得意げなミーナに感心している明文。


 「へえ、それはすごい。しかし、東の都の景観にとても近い、ここは東の都の子孫がいるのかもしれない。または・・・・・いやでも、文化的に荒廃したはずなのにここまでの景観を作り出すのは東の者しか俺は知らない。彼らにはいつも驚かせられる。僕も血統的にはそこの生まれなんだけど、やっぱり育ちが重要なんだろうか、僕の美的センスじゃあ生み出せない。」


 「なにをぶつくさと言ってる?もうすぐで終わりだぞ。」


 ちなみに今、明文とミーナしかいない。レイは正真正銘の王族でしかも聖女なので明文よりも先に当主からすでに正式な出迎えを受け、当主の次男の治療に入っている。当主は黒髪黒目のオリエンタルな顔立ちの精悍な男だった。パッと見て大物の同じオーラを持っているのが明文の感想だ。とても彼の色は濁っていた。


 現在の状況は出迎えを迎えていたところに悪いが明文が庭に興味を出したために案内にミーナが付いたということである。1周にかなり時間がかかるため程よく時間も消費できるため、暇つぶしにはもってこいだ。とても奥ゆかしい庭園に興味をそそられたのが第一だが。ちなみにここで見た植生が東のものに酷似していたため、そのような考えに至った。


 「ようやく、知識にありつける。」


 「そうか、ではいくぞ」


 もはや、ミーナは明文にまともに対応することがあまりなくなったというか、明文の扱いがそれとなくわかってきたようである。彼には最低限の礼さえ払っていれば問題ないと考えていた。


 「ふう、で、これからどこへいくの?」


 「とりあえず、客間でまっていてくれるか?もう一度、当主に取り次ぐ。」


 ミーナはそこにいた護衛に当主に指示を仰ぐように命令し、彼らは客間で待機した。しばらくすると係りの者がやってきてその者あとについてく。係りの者曰く明文だけ来るようにとのことで、ミーナはただ苦い顔していた。明文は係りの者についていくと障子が目の前にあったことに驚いた。


 やっぱり東の都の者だ。勤勉な彼らのことだから、データや歴史はちゃんと残されているはずだ。


 「では、当主様、ただいま。お連れいたしました。」


 「わかった。入ってきてください。」


 重みがあり耳に響く透明な声だ。ガラリと明文は障子をあけて、靴を脱いであがる。そしてその当主の前に立った。当主は少し驚いた様子だが目を少し見開いた程度だ。


 「さて、この度はレイ様を保護してくださり、ありがとうございました。私は東条 歩 と申します。お申しされた報奨を用意しております。また宴の席を用意してありますのでそちらの方にも出席してもらいたいです。また、今回の件の状況を詳しく聞きたいのですがよろしいでしょうか。」


 「はい、当主みずからの礼、過分な対応に身が縮こまりますゆえ無作法な態度をお許しください。私は相良 明文と申します。今回、レイという少女を助けたのは・・・・・」


 明文は一応、敬語は使える。使えるが本当にある意味で尊敬している人物にしか話さない。たとえ、ある国の長だったとしても敬う対象になっていなければ、粗相をとる。あの庭園を見てから、この人物は尊敬に値すると考えたようだ。


 当主はレイにも状況を聴いてはいたが、明文にも聞いた。確実な情報かどうか確かめているようだ。


 「そうでしたか・・・・改めてレイ様を助けていただきありがとうございました。あなたがいなければ私の息子は亡くなっていたかもしれません。ところで、明文殿・・・」


 「何でございましょう。」


 『おはようございます、こちらの言葉はわかりますか?』


  日本語だった。


 『ああ、おはようございます。日本語ですよね。わかります。』


 当主東条は日本語を話す人物であった。 

お読みいただきありがとうございます。

自分で話を見返すとなんでこんなに淡泊なんだろうか才能無いなと思います。

もう人間やめて木になりたいです。大地の栄養をチューチュー吸って、のびのびとしたいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ