子供の悪戯は・・・子供?
ちょっとだけ巻き戻った
一応、貴族家らしいのですがな、我が家。なのに、何故か仕えている人は、ナナと妹のフルレイア付きの小母様メイドであるトリスがいる様になったぐらいなのだよな。若くみえる人なんだが、二人の子供どつちも、成人してるんだそうな。一人は父親と一緒に冒険者やっていて、娘さんは大きな町で、教鞭を取っているらしい。
まあ、理由は色々あるが、それなりに強い人でないと雇えない為、こんな辺境だと、あんまり適当な人が居ないらしい。主に、母とか母とか母とかだと、こっそり親父が教えてくれたがな。
・・・その途端に、母の自室の方から爆音が轟いたのは良い思い出です。
まぁそんなわけで、この家砦には、明らかに人が少ないので、俺の興味の対象は、必然的に一人に絞り込まれるわけだ。
ふふ、ナナのモフモフ髪は俺のものだっ!
そんなノリで付きまとっていたら、明らかに避けられるようになりました。それが3歳児頃な。いや、子供だから良いんやと、変に悪ノリしてたのは認める。認めるが・・・。
まぁ、そして、4歳になった頃に、親に対して、ナナを嫁にする宣言をぶちまかしました。きっと誰かの誘導があったんだと思う。まぁ、髪狙いより、健全的だろうと納得した俺的には、ちょっと責められないが、母だったとは言っておく。
そして事の起こりは、俺が入学試験に行くと聞かされてからすぐの事だ。その日も、俺は、トレッキンスパルタの間に、ナナの髪を狙いつつプロポーズしていた。
「ナナ、愛してるんだ!」
「その飛び掛かるような構えで、何をほざきますか、と言うかそんな言葉どこで覚えましたか」
「トリスの昔の話」
「・・・」
俺の返しに、ナナが軽く溜息を吐く。まぁ、トリスの惚気話は、ナナも聴いてるだろうからな。
ナナは溜息つく顔も可愛いのだよな。下から見上げているので、ちゃんと表情が見えるのが素晴らしい。
「ともあれ、ナナはカズゥン様の下の世話まで実施すみです。恋愛対象になど、なるわけないのです。断言します。」
変に生真面目な反応を返すナナに、無表情で固まる俺。
ぶっちゃけ、あの時は何かに酔っていたのだろう。
動きを止めた俺を諦めたと思ったのか、掃除に戻ろうとしたナナに、俺は、納得した表情で、こうぶちまかしたのだ。
「つまり、僕が、ナナのシモの世話をすれば、おあいこってことだね?」
その時、スルーしたナナが、常に身構えるようになったのは、男の子らしくスカート捲りに、挑戦して失敗してからの事だ。
反省はしている。
そりよりも、なんか本気でガキになってきてないか?
一応、変なお話にはなりません。念の為。幕間にすると誰かが埋もれそうだったのでー。