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3.魔法使いのおばあさん

 オムロンを離れ、三十分ほど歩いたころ。

「知ってるか? 姉ちゃん」

「え?」

「この世界には魔王しか装備出来ない伝説の武具があるんですぜ」

「普通、そこは勇者でしょ?」

「それがあるんよ」

「どんな武具か分かる? カルロスくん」

「僕には皆目見当もつきません」

「じゃあ、今後の方針は、その伝説の武具を集めるということでいいかしら?」

「「賛成!」」

「あ、何か村が見えてきましたよ!」

「じゃあ、あの村で伝説の武具の情報を集めましょう」

 三人はカボチーの村へと入る。

「取り敢えず、宿で休憩しましょう?」

「旅の方や?」

 村の入り口にいたおばあさんが声をかけてきた。

「何ですか?」

「この村に宿なんてありゃせん」

「ないんですか?」

「どうしても休みたいならワシの家においで。あまりお持て成しは出来んがの」

 緑はカルロスとアイコンタクトをした。

「じゃあ、お言葉に甘えて」

 三人はおばあさんと共にその家へ向かった。

「ところで旅の方や」

「はい?」

「ご飯は食べたかね?」

 三人の腹の虫が鳴いた。

「じゃあ少しの間待っていておくれ。ワシがお前さんたちに料理を作ってあげよう」

 おばあさんはそう言うと、料理を作り始めた。

 三人は食卓に着く。

 料理が完成し、おばあさんがテーブルに並べる。

「たんと召し上がれ」

「「「いただきます!」」」

 三人はおばあさんの料理を食べた。

「おいしいかい?」

「とてもおいしいです」

「ところで、ばあさん、魔王にしか装備出来ない伝説の武具を知らないか?」

「あんたら、魔王の何なんだい?」

「魔王一行と言った方がいいかしら? 私、魔王の緑」

「俺っちは盗賊のドリューだ」

「僕は一世代前の魔王の使い、カルロス」

「何でまた魔王が旅なんかを?」

「勇者を倒すためです」

「ほう、あの勇者を倒すために旅を。ならばワシもあんたらの仲間にしてくれんかの? こう見えてもワシは魔法使いじゃ」

「魔法使いさんですか。いいですね。歓迎します」

 タラタラタラタラ、タラタラタラ、タラララーラー♪

 魔法使いのおばあさんが仲間になった。

「おばあさん、お名前は?」

「ワシか? ワシはエヴァンジェリンじゃ。長いからエヴァとでも呼んでくれたまえ」

 三人はご飯を食べ終えた。

「「「ごちそうさま」」」

 エヴァンジェリンが魔法で食器を流しに運んだ。

「何か食べたら眠くなりました」

「私も」

「俺っちも」

「じゃあこっちにおいで」

 エヴァンジェリンが三人を寝室に案内した。

「翌朝には起こしてあげるよ。じゃあ、お休み」

 部屋を出て行くエヴァンジェリン。

 三人はベッドに潜った。


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