2人目のひろいん?
久しぶりにしてはいい感じの話ができたと思う。
頑張ればあんなことやそんなことも無きにしも非ず的な?そんな妄想に浸りながら、僕は京阪電車に乗って、家路に着く。
今日は、なんだかんだあって夜帰るのが遅くなってしまった。だが、その代わり電車はいつもより空いていた。ちょっと特別な気持ちを味わうために、僕は優先座席に座ることにした。
「四天王寺前夕陽ヶ丘〜、四天王寺前夕陽ヶ丘です。」
そういえば小学生の頃通っていた塾の子、結構ここの女子校に行った人多かったような、、、うーん、名前が思い出せない。まあ四年も前のことだ。忘れていても仕方ない。
?「あれ?もしかして北野君?そうだよね、北野君だ!」
まずい、誰だこの人。いたっけ、こんな人。
?「私のこと覚えてる?山成だよ。山成リサ」
圭吾「あーー覚えてる、覚えてるよ。」
危なかったー。ギリギリ思い出せた。そういえばこの人いつも、
リサ「やば!これじゃ小テスト落ちちゃうよー。」
と言って彼女が見せたテストの点数は、20点満点の14点だった。もちろん不合格、合格まではあと2点のところ。
圭吾「これは再テスト確定やな。おつー笑」
リサ「悪いんだけど、、こことここ、丸にしてくれない?」
圭吾「えー?どうしようかなー。」
リサ「お菓子あげるからさー、そこをなんとか!!」
圭吾「仕方ないな。次は受かることを期待して。」
という感じでよくヘルプしていた気がする。
圭吾「なんか、イメージ変わった?大人びた?」
リサ「そうかな、もう高校生だしね。あの頃みたいにキャピキャピできないよ。」
高校生になった彼女は、髪を後ろで結び、片手に単語帳を持ち、勉強に勤しむ姿だった。
圭吾「あれ?この単語帳、、名前が違うくない?」
リサ「そんなことないよ。ほらここに書いてある名前、、?新田、、さとし?あ!!間違えて隣の子のを。」
圭吾「ぷっ、ハハッ、やっぱりまだまだおっちょこちょいなんだ笑。」
リサ「そんなことないし。」
そう言う顔は赤くなっていた。