魔術師としての成長
「魔術を教えるだって?」
ダンの魔術師としての正確な実力は分からない。
だが、その年齢を考えると、それだけの実力を持っているのではないかと思うことは出来る。
だが、ダンを疑う気持ちが、自分達の魔術師としての実力や、手の内をさらけ出すことになるのではないかという危惧と合わさり、頷くのを躊躇させてしまう。
「君達はまだ若い。今が最も成長期だ。独学も結構だが、教えを受けた方が近道になるのではないか?」
「失礼ですが、あなたの能力が分からないわ。それによっては、あまり成長にならない可能性もある」
レベッカは、暗に実力を示してくれと言った。
その意図を飲み込んだようで、ならばと話に乗ってくる。
「君達も、私の能力も分からないのでは、不安だろう。証明しようではないか」
「どうやって証明するんだ」
「まず私の魔術の系統は、火と風が得意だが、他の属性魔術も一通り修めている。補助や強化も一通りだ。なにせ、ここでは他人を頼れないからね。必然的に、色んな魔術を覚えていくのさ。人間は切羽詰まったら、学習能力が跳ね上がるからね。まあ、広く浅くになってしまっている面は否めないが」
「ふうん。俺達と被ってる魔術系統は習得しているんだな」
「その通り。だが、新しい魔術を教えるだけじゃないよ。もっと創造性を開拓してあげよう。効率性もきっと上がるぞ」
てっきり既存の魔術についての教授かと思ったが、創造性や効率性という単語が挙がったことには意外な気持ちだった。
創造性。
カイン達の世界では、魔術の新規創造が出来る人が限られている。
まず一定の学識を有し、その上で魔術連盟の試験(高難度の一つに数えられている)に合格する必要がある。
その上で新しい魔術を発明したとしても、あらゆる審査を経た上で認可を得なければ、世に出回ることはない。
また、その過程で研究施設や実験設備で信頼に足るだけのデータを得なければ、審査で門前払いを食らう事はザラにある。
そして、一連の魔術創造には、莫大の予算が必要なため、大資本を持つ組織の庇護下の元に辿り着くのが一般的だ。
かなりハードルが高いが、多くの魔術師が憧れるという花形に位置するのは、富と名声を得られるからだ。
新規発明が認められた魔術師は、その開祖として魔術世界だけでなく、一般社会の中でも英雄・偉人扱いされ、どこでもVIP待遇されるスター扱いだ。
歴史の教科書にも載り、多くの人々から魔術師か否か問わず、尊敬される地位に就く。
それらが名声であるならば、富は主に特許という形で反映される。魔術連盟が間に入るとはいえ、その使用に関する事には特許使用料が発生し、発明者に還元されていく。
また、様々な機関や企業から顧問料や講演料といった形で富が生み出されていく。
難関だが、目指すメリットは大きいのだ。
このアストラル大陸ではどうなのかは分からないが、何事も、新たに生み出すことは難しいものだということは皆承知していた。
効率性に関しては、創造性程ハードルは高くないが、上級魔術師の証ともいえる高速、又は無詠唱魔術のことではないかと思われた。
「創造性というのは、新規魔術を。効率性に関しては、呪文の省略などのことを指すのではないですか」
エッダが目を輝かせて問うと、ダンはご名答とウインクをした。
魔術の発動には、呪文を正しく発音まで正確に詠唱し、決められている身振り手振りを完璧にしなければならない。
それに伴い、思考の集中と構成、魔力の収束と放出を然るべきタイミングで行う必要がある。
心技体を一致させなければならないといえる。
必要な時に、いつでもそれらの手順を踏めば、発動できるというのは利点だが、一定の時間が必要である。
更には他の事をやりながら、それらをこなすというと、更にハードルが上がる。
それらの欠点のいくつかを克服するのが、高速詠唱や無詠唱なのだ。
通常の過程を経ないで行使できるため、早く、手間も省いて発動可能となる。
しかし、それは秘伝といえる扱いで、魔術連盟の元、これまた一定の階位にあるものでなければ教えてもらえない。
それらを習得できるならば把握と言える条件だった。
「でも、そんなこと、本当に……」
「君達の方はどうなのかは知らないが、少なくとも私は習得出来た範囲だった。後は、君達の努力次第だ。本当に出来るかどうかは、君達に掛かっている」
さあどうする?といった感じで顔を向けてくるダンに、引かれるものを覚えているのがカイン達だった。
魔術師としての成長は、カイン達魔術師にとって悲願だ。
あらゆる形での強さを求めるのが魔術師だ。
単純な戦闘力に始まり、必要なことを叶える有益性の教授も魔術師の求めるもの。
カイン達の世界では、決められたルールの下で、段階を踏んでしかその成長を踏むことは出来ない。
それは、全体から見れば、安全かつ効率的なのかもしれない。
しかし、横並びにしてからせーのっで始まる競争であり、新しいことに数多の枷がハメられた様な環境下では、早くその先に行きたい者の成長を妨げる。
今、カイン達に提示されたのは、その裏技的な方法であるため、心を揺さぶられるのも必然ではあった。
しかし、4人でチームを組んでいる以上、独断で決めるのは問題があったため、一度4人で相談をすることにした。
「俺達は4人でチームを組んでるんだ。こういうことは独断では決められない。ちょっと相談する時間が欲しいのだが」
「ああ、最もな申し出だな。いいだろう。4人でじっくり話し合いなさい」
ダンの許可を貰い、一旦、頭を冷やす意味も兼ねて4人は揃って小屋を出た。
周囲は最早、日が落ちきり、空には星々が美しく輝いている。
「もうこんな時間か」
カインは夜の訪れに、思わず独り言ちた。
すると、連鎖するように、レベッカが独り言ちる。
「綺麗な星空ね」
深い森故に、周囲に明かりは無い。それ故に星の美しさが際立っていた。
「うんうん。この星々を見ただけでも、ここに来た甲斐はあったというものさ。この星々を見れればもう他には望む事はないのかもしれん」
「嘘つけ。お前ほどの俗物が、それだけで済むか」
エッダの感想に、アルヴィスは突っ込む。
そんな中、ある事を思い出したため、カインはアルヴィスに尋ねる事にする。
「なあアルヴィス。以前、星を見れば、ここがどこか分かるかもと言っていたが、今見てどうなんだ?」
この満天の星にヒントがあるのかもと淡い期待を込めたが、アルヴィスはゆっくりと首を振った。
「分からない。少なくとも違う星ではないだろうな」
「ちっ。当たりめーだ」
カインとアルヴィスは軽口を叩き合っていたが、レベッカの呼びかけで、本題に入ることにした。
「それでどうする?ダンさんの提案を受けるか?」
カインの問いかけに、まずレベッカが反応した。
「あたしは賛成よ。正直言って破格の取引だわ」
レベッカの賛意に、アルヴィスも同感と大きく頷く。
「世捨て人の古い情報だろうと、今の我々には貴重だ。それに、我々の話したくない事は話さなくていいというのも実に都合がいい」
「都合がいいというか、良過ぎだね」
アルヴィスの都合のいいという言葉を、都合が良過ぎと変更するエッダ。
そういえば、エッダはダンとの会話では、いつものおちゃらけた言葉使いではなく、丁寧でシリアス全開な態度を取っていたことを思い出す。
「おい、エッダ。さっきは妙に馬鹿真面目な態度で接していたけどありゃ何だ」
「何だとは心外だねアルヴィー君。私にも、貞淑清楚な応対をしたい時があるのだよ」
エッダは何でもないように、今までのおちゃらけた態度を復活させて、アルヴィスの質問を混ぜっ返す。
しかし、アルヴィスは誤魔化されなかった。
「おい、ふざけてないで答えろ。何だったんだ。」
「あたしは確証が足りない事は明言したくないのだよ。でも、それで引き下がらないだろうからヒントを言おう」
もったいぶった言い方にイラっと来ながらも、視線で発言を促す3人。
するとエッダは、あっさり素直に結論を言う。
「あのダン氏はヤバい気配がプンプンする」
「「「……やっぱりそう思うよな」」」
破格の提案に心を揺さぶられ、見ない振りを思わずしていた問題に、エッダの言葉でとうとう向き合うことに決めたレベッカとアルヴィスだった。
食事会の前に、3人でダンについての違和感について話をした時は、エッダが寝ていたことを思い出した。
そして、後でエッダとも擦り合わせようと思っていたが、忘れていたのを思い出したのだった。
「破格の提案だけど、心から素直に乗り切れないのはそこなんだよな」
「うんうん。あのダンって人、何ていうか顔は笑ってるけど目が笑ってないみたいな変な感じなんだよね。キャラがコロコロ変わってるのも、私に言われたくないとは思うだろうけど、変過ぎだよ。あの人は、色々ズレているというか、一致してない」
エッダは表現に困りながらも率直な感想を続ける。
「私、あの人が魔術師って自己紹介をした時、心の中でないわーって叫んだもの。皆も思ったんじゃない?魔術師らしくないって」
「ああ、思った。エッダはさっき寝ていたろ。その時同じような事を3人で話してたんだよ。後でその時のことをエッダにも話そうと思っていたけど、機会を逃していた。すまねえ」
「いいってことさ、カインちゃん。気を遣わんでちょうだい」
エッダはアリスについても見解を述べる。
「アリスちゃんって愛らしくて、可愛くて、思わずぎゅっと抱きしめたくなるよね。でも、あの子も何か変。親子揃ってスイッチでもあるのか、何で急変するのが分からない」
読めないから困ると零すエッダ。
それに呼応するかのように、カイン達も怪しく思っている部分を言い出す。
「そもそもこの辺境の地に住んでいる世捨て人って時点でアレなんだよな……」
そうカインがポツリと零すと、アルヴィスはその通りと同意する。
「この地ではどうか知らないが、僕達の世界の辺境に逃れてきた魔術師の多くは問題を抱えていて、その地に生きる人々や訪れた人々を巻き込んだ騒動を起こしているからな」
ただ、アルヴィスの言ったことは、表沙汰になることが少ない。
その代わり、問題の中心にいる魔術師は極秘の内に魔術連盟の制裁を受け、魔術連盟はその補償等の義務を負う。
世間に広まったら反魔術師の機運が高まり、魔女狩りならぬ魔術師狩りを唱える人々が勢い付き、それに反発するように魔術師側が牙を向き始め……といった形で、社会の混乱と大量の血を流す事態に成りかねないからだ。
過去にそういった事例が在ったこともあり、その事態を避けるための妥協案ともいえる。
そういった問題を起こす魔術師は、最初は人当たりがいいのが多いのも特徴だ。
無論、本当に人付き合いが下手で嫌なだけだったり、自然が大好きであったり、研究するに当たって辺境の方が都合がいいからというだけの善き魔術師もいるのだが。
「後、気になっていることがある。5年前にここを訪れたという先輩方だ」
アルヴィスは、その話を聞いた時からずっと気になっていたことを口にする。
「先輩方はどこへ消えたんだ?ダン氏に協力しなかったようだが、その後の消息が気になる」
アルヴィスは、答えを現時点で出すことが出来ない問題を述べる。
口に出せば、心の整理が付けられると思っているのかもしれない。
「あたしもこの際だから、気になってたことを言うんだけど、あの二人、本当に親子なのかな」
レベッカはこの際と言わんばかりに、疑問に思っていたことを口にする。
「それな。ぶっちゃけ似てないな。まあ母親似なのかもしれないが」
「年取ってから子供を授かる場合もあるからな……。母親の行方を含めて、部外者の我々が踏み込みにくい話だ」
「レベちゃんはアリスちゃんがどこかから誘拐されてきた子じゃないか心配してるんでしょ」
エッダの指摘に、レベッカはバツが悪そうにしながら頷く。
「うん……。前、そういう事件があった事を思い出しちゃって……。すっごく失礼な事を言ってることは自覚してる。でも、もしかしたらと思ってしまうと、心配が止まらなくなっちゃて……」
「可能性がある以上、そう懸念するのも当然だ。丁度今は、あらゆる不確定要素を言い合っているのだからな。恥じることじゃないさ」
アルヴィスに、かつて自分が言ったことを返されたのを思い出したレベッカは、クスッと思わず笑ってしまった。
カインはフォローをするように同意する。
「そうだぞ。さすがに本人達の前で言うのはヤバいが、今は考えられる不安要素は言っちまう時だ」
本人達の前では言うなと念押しするカインに、レベッカは当たり前と言い返す。
「さすがに確かな確証も無しにそんなことを本人達に言うわけないじゃない」
「カインちゃんって意外と気遣いできるんだけど、時々無神経な所もあるから、カインちゃんも気を付けてね」
「いや、お前もな」
顔を赤くしながら言うレベッカに、エッダは援護のつもりなのか、カインに指摘するが、エッダも気を付けろと言い返された。
結局、4人全員、相手の家族についての発言は気を付けようと、話をまとめた。
そしてカインは、そろそろ皆の意思を確認し始める。
「う~ん。じゃあ、提案を断るか」
「うう……。ヤバい気配があることは分かっていたのよ……。でも、提案は魅力的なのよねえ」
「うん。そうなんだよな」
名残惜し気なレベッカとアルヴィス。
レベッカはギャンブラー気質だ。
道理があれば、リスクよりもチャンスを重んじる。
そう聞くと資産運用に失敗した父親の血を濃く受け継いでいるかと思いきや、損切はちゃんと出来るし、リスクとチャンスの見極めは父親よりもシビアだったため、やっぱり母親の気質の方を、美貌共々濃く継いでいる。
アルヴィスは、得られる情報に未練があった。
他に情報源があるならこの提案に固執しなかったのだが、この地には何もないに等しく、禁忌領域の公算が高いと思っているため、情報入手に飢えていた。
だが、せっかく情報を得ても、命が脅かされてしまえば元も子もないため、その一線は守ってしまう。
カインはどちらかというと、提案に乗り気な方だった。
リスクは分かっているが、情報源は欲しいと思っているし、自分の能力を伸ばせるチャンスだと思っている。
それに、自身の魔術の異変の解決を早くしたいと考えており、ダンから学ぶことで、その解決の助けになるかもしれないと思っているのだ。
それにアリスの事が気になってはいる。
彼女は何かを自分達に訴えかけてる様な気がするのだ。
気のせいかもしれないため、口に出すことはないが。
このままダンと距離を置くのは、彼女を見捨てるようで、何か気が引けた。
でも、これは自分のリスクを疎かにした自分の我儘だという思いがあるため断念してもしょうがないと思っていた。
こうして3人は消極的ながらも、断る方向のスタンスになろうとしていたが、エッダは意外なことを言い出した。
「提案は受けようよ。ねっ!」
「「「え!!!」」」
てっきりエッダは断る方に一票入れるとばかり思っていたため、3人は意外な思いだった。
だが、ついさっき、創造性や効率性について口にした時、目を輝かせていたのを思い出す3人だった。
「おいおい、お前さっきまで断ろうと言い出す流れだったろう」
カインの突っ込みに一切動じることは無く、言い返す。
「それはカインちゃんの早合点だよ、私そんなこと一言も言ってないし」
ケロっとした顔で言ってのけるエッダに、レベッカは言う。
「怪しさ満点って言ってたじゃない。なのに、提案を受けようって言うわけ?」
「うん。怪しさ満点だけど、受けてもいいかなって思うんだ」
「何故そう思う?」
アルヴィスは興味深げに言った。
そんなアルヴィスに、エッダは自分の見解を述べていく。
「まず、何かよからぬことを考えていたとしても、すぐにどうこうする気はないと思うんだ。その気ならとっくにバトってるよ」
「ふむ。まあ確かにな」
「次に私達が情報を必要としている様に彼らも私達の情報を欲しがっている。そこがある限り、私達に危害は出しにくい。後、彼らは私達の実力が読み切れてないと思う。魔術師は外見からはその本人の実力は読みにくいから。弱いなと思っても、逆転の一手を持ってるかもしれないのが私達魔術師だもん。あの人魔術師らしくはないけど、魔術師を名乗る以上は、そのぐらい知っていてしかるべきよん。だって初歩中の初歩だし」
魔術師は外見からはその能力が測れない。
それが強みの一つであり、やっかいと言われる由縁だ。
「彼らも私達を繋ぎ止めるため、本当に色々な情報を渡し、学ばせると思う。その過程で私達の事を探っていくんだろうけど、私達も向こうを探るチャンスでもあるわけだし」
「化かし合いになるか」
「後ね、この季節、霧に閉じ込められてしまうって言ってたよね。その霧は私達も確認しておかなければ駄目だけど、その霧がある限り、私達はどの道、この地から離れられない。だったら私達が成長できるかもしれない機会を活かして強くならなきゃ。じゃあないと、きっと私達は生き残れないよ」
「その霧も、発生原因は不明って言ってたな。下手すると、あの男がその原因の可能性があるな」
アルヴィスは霧の原因について、ダンを疑っていた。
エッダも同感なため、頷く。
「あの人が発生させていたとしたら、私達を逃がす気はないってこと。そうなると、私達が断ったら、なりふり構わず襲い掛かってくるかもしれないから、そっちの方が今は危険かも」
リスクは今断ることにこそあるかもしれないという主張には、皆同意できた。
「私達は色々今は消耗しているし、戦いになったら厳しいんだよね。だったらいっそのこと、相手の罠をぶち抜いていくつもりで提案を受けてもいいんじゃないかな」
エッダの主張は、消極的ながらも断るスタンスだが、本音では提案の受諾に引かれていた3人にとって、その本音を取る後押しに十分だった。
「よし。俺はエッダの提案に乗るぞ」
「あたしも」
「僕もだ」
「まあ、もしかしたらもしかすると、彼らはタダの変人で、私達は物凄く失礼なことを言ってるだけかもしんないけど」
最後にエッダは身も蓋もないことを言い出したので、皆笑ってしまった。
本音では、その方がどれだけいいかと思いながら。
「まあ、確かにそうかもな。怪し過ぎて逆に怪しくないと言えなくもない?」
「そうねえ。普通は怪しまれないように、もっと取り繕うのよね」
「そこでまた判断を迷わせるんだよな……」
再び頭を悩ませながらも、最悪の可能性を優先する事にした。
毒を混入させる可能性を考慮し、解毒の魔術を定期的にかけていくようにしたり、情報を渡していい範囲を話し合ったりした。
そして、だいたいの打ち合わせが終わり(結構時間を掛けてしまったが)、小屋の中に戻ろうとした時、エッダは思い出したと言い出した。
「あ、そうだ」
「ん?どうしたエッダ」
カインが尋ねると、エッダは事も無げに言い出した。
「アストラル大陸ってどこかで聞いたなって思ってたんだけど、今、思い出した。確か、禁忌領域のあるエピソードに、アストラル大陸で起こった話と注釈が書かれた文献を読んだことがあったんだった」
「は?」
「その文献が正しければ、ここは間違いなく禁忌領域だよ。やった。私の予想が当たった!」
エッダはにこやかな笑顔と共に、小屋に入りながらそう言い放った。
読んで下さり、ありがとうございました。