死神に転生したっぽい
「あー、死んだなコレ」
俺、黒斗康介は、いつも通り会社に通勤していた。
いつもと違ったのは、その列車が脱線したうえ、そのまま反対車線に横転、そしてそこを走っていた車両と衝突した位であろうか。
しかも俺がいたのは最前の車両、自分の運のなさにはつくづく呆れるが、「今日最も運がいいのは天秤座のあなた」などとほざいていたテレビアナウンサーをぶん殴りたくなる。
自分の身体を見ると、ガラスの破片が深々と突き刺さり、下半身は鉄塊に押し潰されている。
両親は既に他界してるうえ、恋人いない歴=年齢、勤め先はブラック企業。今更未練とかは無いが、せめて来世では、金持ち《リッチ》にでもなりたいものだ・・・・・ガクン―――――――――――――――
―――――――「どこだ?ここ」
目が覚めると、俺は洞窟のような場所にいた。広さはマンション二部屋分程だろうか。
あの世、というワケではなさそうだが『グゥヴォォォォォォォ!!』・・・ドラゴンらしき生物が飛んでいることから、地球でも無いことが予想される・・・ナニアレ?。
目を擦ってみる。すると、ある違和感に気付く。手が骨になっているのだ。慌ててもう一度見てみるが、手は骨だし、ついでに言うなら腕も骨、足も骨、胴体も骨である。この様子だと、恐らく頭も骨なのだろう。
一体どういうことだ?ふと足元を見ると、そこには、黒いローブと大鎌が転がっていた。それこそ、異世界でしか普段使されてないような・・・まさか!
「ステータス・・・」
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コウスケ・クロト
種族:死神
レベル:1
HP:150/150 MP:100/100
ATK:45 DEF:30
INT:180 MND:120
AGE:90 DEX:50
SP:100
スキル
忍耐:LvMAX 四大魔法:Lv1 魂魄魔法Lv:1 闇魔法:Lv1 無属性魔法:Lv1 鑑定:Lv1 隠密:Lv1 鎌術:Lv1 魔法耐性:Lv1
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・・・まさかとは思ったが、予想が的中してしまった。どうやら俺は、異世界に転生してしまったようだ。
しかも、金持ち《リッチ》ではなく死神として・・・。
疑問は山ほどあるが、まずは状況確認だ。幸い?、中学の頃からラノベなんかは読んでいたので、ステータスに表示されているアルファベットの意味はわかる。HPとMPは体力と魔力、ATKとDEFは攻撃力と防御力、INTとMNDは魔法攻撃力と魔法防御力で、AGIとDEXは素早さと器用さだろう。あと、SPと言うのは、スキルポイントだろうか?
この世界のステータスの平均値は知らないので、ステータスが高いのか低いのかはわからないがこのSPはどう使うのだろうか?
―――――スキルパネル、と唱えてください。―――――
ふと、頭の中にそんな声が響く。これはあれか?いわゆるチュートリアル的なヤツだろうか?
「えっと、スキルパネル?」
それに従い、スキルパネル、と唱えると、ステータスの時と同じように、半透明の板状の物が浮かび上がり、そこには剣術や錬金術などといったスキルが並んでいる。
「へー、けっこうあるな、って・・・コレは・・・」
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日光耐性:通常、アンデット系の魔物は、日光を直接浴びると灰になってしまうが、それを無効化することが出来る。:60P
光魔法無効:光属性魔法によるダメージを受けなくなる。:70P
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・・・コレは絶対に要るな。ただ、合計で130P要る。ひとまず、さっきからわずかに入ってくる日光が気持ち悪いので、日光耐性の方を取っておく。
すると、先程までの不快感が嘘のように消え去る。試しに、日差しが直接入ってきてる場所に立ってみるが、いたって平気である。
さて、次は光魔法無効が欲しいところだが、レベルを上げてSPを溜める必要があるな。
とりあえず外に出てみる。一見普通の森だが、よく見てみると、木の幹に深い爪痕があったり。所々に魔物の物と思われる骨が転がっている。
うん、一気にやる気が無くなった。大丈夫か俺・・・
そんな感情を抱きつつ、俺はできるだけ弱そうな魔物を探して、森の中をさ迷うのだった。
どーもはじめましてこんにちは、醤油さしです!
今回が初めての投稿です!コレから頑張っていくので、応援よろしくお願いします!