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第50話:その頃彩乃は
軽くパニクっていたとはいえさっきしたばかりの約束を破りそうになったところを校長に止めれた私は自分が情けなくなってしまい、出来るだけ顔には出さないよう気を付けていたもののそれがひーくんに伝わってしまったのか彼は横目でこちらを数秒程見てきた後ぎこちないないながらも私の手を握ってきてくれた。
そんな彼のひとつひとつの行動が嬉しかったと同時に、折角恋人関係になったというのにさっきからずっと友達相手にするみたいな接し方をしていた理由に見当がついた私は絶対にこの人を離さないという意味も込めて彼の手をギュッと握りしめ
「お生憎私は付き合っていく中で彼氏の嫌なところだったり駄目な部分が見えたとしてもそこで嫌いになって終わるのではなく、その部分を自分色に染める。でもそれは私が気に入らないからとかではなく相手のことをちゃんと考えたうえで行動に移す派の女ですのでご心配なく。ということでさっき私があげたチョコは没収ね♪」
(美味しそうに食べてくれてるのは嬉しいんだけど、まずは食生活を何とかさせないと駄目かも)