表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
93/251

第47話:バレンタインデーⅥ

(よくよく考えたらなんで俺がバレンタインデーに告白してるんだ? まあ別にバレンタインデーなんてお菓子業界の陰謀なんだからどっちからとかはどうでもいいどころか、俺は今アイツらに感謝すべきなのか?)


とか真剣に考えていると彩乃はお弁当とかを入れるのにも使えそうなおしゃれな保冷バック? をこちらに差し出してきて


「じゃあ、はい。私からのチョコレート。中身は生チョコだからさっきまで校長室の冷蔵庫に入れておいたし、保冷剤も冷凍庫に入れておいたからしばらくは大丈夫だとは思うけど早めに食べるか家の冷蔵庫に移してね」


「生チョコ⁉ 食べる食べる! すぐに食べる、一日で食べる!」


「球技大会の日に生菓子が好きって言ってたからそれを作ってみたんだけど、まさかそこまで喜んでくれるとは……。だけど食べすぎもあんまりよくなからせめて二日に分けて食べな、ね?」


(それは無理。ってことで話を逸らそう)


「いらないとかそういうわけではないんだけど、彩乃から貰ったやつがあるからこれあげるわ」


そう言いながら担当編集さんから貰ったチョコレートをそのまま渡すと


「………これ、紙袋からしてもう既にかなりの値段がしたであろうことが分かるんだけど、一体誰に貰ったの?」


「誰って仕事先の人だけど、まあそこら辺も全部教えておいたほうがいいか。ちょっとここだとあれだから校長室に行こうぜ」


「えっ、あの、学校にも内緒にしてるようなことをそんな簡単に教えちゃっていいの?」


「別に俺が秘密にしてることを彩乃が誰かに話したところで最悪高校を退学になって、個人情報が世界中にばら撒かれる可能性があるくらいだからいいよ。まあその時は彩乃のも一緒にばら撒かれることになるだろうけど」


「全然よくないんですけど⁉」


「はははっ、だったらずっと内緒にしといてくれ」


(まあそんなことをする可能性のある奴とは何があっても絶対に付き合ったりはしないし、俺が好きになることもないけどね)


なんてことを考えながら俺は何も考えずに握っていた彩乃の手をそのままに校長室へと入っていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ