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第40話:クリスマス

校長室に怒鳴り込みに行ってから数日。部活の合間を縫って校長から借りた家に荷物を運びこんだり、それを片付けていたりしたらクリスマス当日になっていた。


ちなみに家はちょっと広めの一軒家で外観内観は新築までとは言わないまでも結構綺麗なだけでなく家具家電全てが美品。こちらの要望通り新しく用意してくれたというベッドはシングルの物が二つで、子供部屋らしき場所に一つずつ置かれていた。


つまり夫婦部屋らしき場所にベッドを置きたければ新しく買えということだろう。別に今のところあの部屋を使う予定はないけど。


ということでそっち方面でもぼっちな私一之瀬陽太は暇そうだった健太を連れてI○EAへときていた。


「おい、なんでカップルどもが同棲するために必要な家具を選んでる中俺はお前といなきゃいけないんだ?」


「なんでも何も一之瀬から誘ってきたんじゃん。そんなに嫌なら早く彼女作れよ」


「しかも今日はど平日だぞ。暇かってんだよ」


(俺は暇だけど)


「それで結局なにを買いに来たんだ? 新しい家で必要な家具とかか?」


「いや、それは最初から全部揃ってたし、食器類は家から持って来たり買い足したりしたからもういらない。俺が今日欲しいのは」


そこで一度言葉を切り、目的の商品があるところまで走っていき


「このサメが欲しい!」


「あー、ちょっと前に話題になったやつね。……彼女の代わりに大きいサメのぬいぐるみとは可哀想に」


「うるさい! 俺はサメが欲しいんだ! あとお前も彼女いないんだから一番良さそうなサメを探すの手伝え」


「彼女いないのは全く関係ないし、そもそも一番良さそうなのってどんなのだよ?」


「これは糸がほつれてるから駄目とか、これはちょっと汚れてるから駄目とか。取り敢えず最強の個体値を持ちしサメを探せ」






「サメ~」


「俺は別にいいけど本当に抱っこしてレジまで持っていくのか? いや、恥ずかしいとかじゃなく単純にここからレジまでクッソ遠いから疲れると思うぞ」


「ヒュー、ザッパーン」


「ぶっはは、飛行機じゃないんだから『ヒュー』はないだろ『ヒュー』は」


「パク、パク、パク。はい健太食べられたー」


「あはははは、アホ過ぎて面白、ぶっはははは」


(これめっちゃ気に入ったわ。彩乃にサメの写真送ろう)

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