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第119話:前半5㎞

流石は我が校の体育祭最終競技にして毎年一番の盛り上がりを見せるマラソン大会。


実況が大きく息を吸い込んだと同時に観客・選手ともに一瞬で気持ちを切り替えたことによって生まれた独特の緊張感とあのピリッとした空気。


そしてそいつが一言ひとことを発するにつれてそれはどんどん高まっていき……。


『ドン‼』という言葉と同時に打たれたスターターピストルから発せられるあの音が聞こえた瞬間、何が何でも他の選手とある程度の差をつけた状態で例の場所に辿り着きたい俺は1㎞何分のペースとか全く考えることもなく、ただただ己の感覚のみで走り続けること………何分?


(あ~、疲れた。疲れたのにまだ中間ポイントが見えないんですけど…アホ過ぎん? あとどれくらい走ったらそこに着きますかね?)


とかくだらないことを考えていると見張りだったか何だったか役らしき先生が見えてき


(確か倉科が2㎞毎に先生が立ってるからイヤホンを使いたくないのならそれを基準に走れって言ってたから……あそこにいる○○先生の横を通り過ぎれば丁度4㎞か)


「おい―――‼ お前ちょっ―――ゃな―――⁉ そんなペ―――走って――――――いぞ‼」


「………………」


(なんか○○先生が大声で言ってるな。確かあの人も三年生の担任兼サッカー部の顧問だったはずだから…自分のクラスの奴orサッカー部の誰かが俺のすぐ後ろにいる……チッ、ある程度距離があいているとはいえよりによってアイツかよ。ただゴールを目指すだけなら全然問題ないんだけど―――)

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