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第95話:もーう頭の中はぐちゃぐちゃ
福○雅治の曲はどれも好きだし、は○恋に関してはこの人の曲の中でもベスト5に入るくらい好きなのだが今の状況と歌詞がピッタリだったせいかそんな風に一人心の中で怒りながらも
(そういえばこの曲を聴いて何かを思うなんて今回が初めてだなぁ)
などという自分の心境の変化にちょっと驚いたりと感情がぐちゃぐちゃの状態でふて寝していると何者かにより頭から被っていたひざ掛けを引っぺがされただけではなく、そのまま人の肩を揺すり始めた。
(………この感じは少なくとも彩乃と倉科ではないな。チッ、誰だよ)
俺の肩に触れている手の大きさや力の強さ的に少なくとも女子ではないことは何となく分かったもののそれ以上は実際に見てみないと分からないということで、若干落ち着き始めていた怒りが再び沸き上がり始めているのを感じながら顔を上げると
「―――――――」
(やっぱり健太か。寝よ)
「―――――――」
「うるせえ、少し黙ってろ」
「―――――――」
「チッ」
「―――――――⁉」




