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謎な陰キャぼっち高校生の恋愛事情  作者: ITIRiN
高校2年生編

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第53話:その頃彩乃は

私が作ってきたお弁当とみそ汁をひーくんに渡すと照れながらもちゃんとこっちを見ながら『ありがとう』や『いただきます』という言葉を聞かせてくれただけでなく、恋愛下手な彼らしい姿が見れて満足していたにも関わらず菱沼が余計なツッコミを入れてきたので今後同じようなことがないよう釘を刺していると


(いつの間にかひーくんのお弁当がほとんどなくなっちゃってるじゃん! 自分が作った料理を美味しそうに食べてくれるのが本当に嬉しくて、そんな相手の姿を見たくて朝早くから頑張ったっていうのに……もう喋るなこの馬鹿‼)


「そういえば一之瀬って朝ご飯と夜ご飯は何食ってんの? 一回お前の家に泊まりに行った時は普通にから揚げが出てきたから料理はできるみたいだけど、毎日自炊って面倒くさくね?」


「夜は鍋を食って、朝はそれの残りにうどんを入れてを健太が遊びに来た時以外毎日繰り返してるけど、最近マジで飽きてきた。しかもお昼は毎日菓子パンだし」


「まあ鍋なら色々入ってるしバランス自体は取れてるんだろうけど……彩乃ちゃん的にはどうなの?」


「今日から私、ひーくんの家に住む」


確かに栄養バランス的には問題ないとはいえ精神的に大丈夫なのかと聞かれれば、人によるが少なくとも彼の場合は結構限界が近そうなのが見て取れたので真面目にそう言うと


「はあ? 駄目に決まってんだろ」


「じゃあひーくんが私の家に住んで!」


「いやだから駄目に決まってんだろ」


「んー、じゃあ今日から私がひーくんの家で一緒に夜ご飯を食べてから帰る!」


「そっちの方がもっと危ないから駄目」






その後もしばらく私とひーくんの平行線な会話を明日香と菱沼が黙って見守るという状況が続き、このままでは結論が出ないままお昼休憩が終わってしまうと思った時……どこか諦めたかのような表情で


「彩乃がその日の献立を決めてそれを俺が毎日作り証拠写真を送る。これでどうでしょうか? もちろんそっちが迷惑でなければですけど」


「それに加えて毎日お昼ご飯は私が作ったものを食べるのが条件なら認めてあげる」


「えっ、マジで? 彩乃が作ってくれたこの弁当美味しかったからそれは普通に………」


ぷいっ。


(よし、今回の件については認めてあげよう)

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