第52話:その頃彩乃は
昨日はひーくんの彼女になれただけでなく、恋人関係になれたからこそ見られた彼の新しい姿だったりできた体験だったり。
そしてそれはまだまだ続きそうで、もしそれらを全部経験してしまったとしても成長したり私色に染めたりした新しい彼でそれをまた経験できると考えただけで胸が高鳴って、兎に角この気持ちを誰かに伝えたくて………。
というか後半の話に関しては昨日の夜電話でママに教えてもらった持論なのでそのことについては尚更誰かに言いたくてしょうがない私は明日香にそのことを話しているとひーくんが体育館の扉を開けた。
今日から私もソフトテニス部のマネージャーをやることがそんなに驚きだったのか飲みかけのジュースを吹き出してしまったので取り敢えずハンカチで口元を拭いてあげようとすると
「水で洗ってくるからちょっとこれ持ってて。あと床は俺が自分で掃除するからそのままでいい」
そう言いひーくんは外に出て行ったのでそれをしっかりと確認してから
「これ……飲んじゃったらバレるかな?」
「逆に私が『バレると思うよ』って言ったら彩乃ちゃんは諦めるの?」
「飲んじゃおう♪」




