表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
100/251

第51話:でも彼女ができたことは言わない

結局あの後没収された生チョコが戻ってくることはなかったので大人しく諦めることにした俺は彩乃と一緒にバスに乗って駅前へと行き、そのまま横に並んで改札を通り


「じゃあ私はこっちだから」


「うん、じゃねー」


そう言い俺は何時かと同じように手を振ると彼女はよく分からないが嬉しそうな顔で手を振り返しながらエスカレーターに乗り、そのまま駅のホームへと消えていった。


(んじゃっ、バスに乗って帰るか)


「すみません、ちょっと忘れ物をしちゃったんで外に出たいんですけど」


「それでは一度S○icaをお預かりしますね」


(実は今一人暮らしをしている家は学校の近くだから電車どころかバスにすら乗る必要がないんだけど、やっぱり好きな子とは少しでも長い時間一緒にいたいじゃん? それに普段は部活があるせいでこうやって下校するとか中々できないし)


(………ちょっと重いかな)


「はい、S○icaをお返しいたします。それから出口はこちらになりますからご注意ください」


「すみません、ありがとうございました」






まあ何事もバレなければOKでしょ! のクズ精神で考えることを一旦放棄した俺はスーパーで買い物をしながら家へと帰り、そのまま一人で夜ご飯を食べたりなんだりをしていると母さんから電話が掛かってきたのでそれに出てみると


『もうこっちには帰ってきたの?』


「ああ、さっき飯食い終わったところ。あと今年も担当さんからチョコを貰ったんだけどお返し何にすればいいかな?」


『うーん、貰ったものの値段にもよるからハッキリとは言えないけど無難なところだと去年と同じくちょっと高めのお菓子とか? それの写真か実物を送ってくれれば大体の目星がつくと思うけど』


「残念ながら既に人にあげたからそれは無理だ」


『なんで?』


「別になんでもいいだろうが。……というかよくよく考えたら母さんよりそれをあげた人の方が年齢が近いんだしそっちに相談した方がいい気がしてきた。ってことで俺は今から風呂に入るから電話切るぞ」


『そう、じゃあまたね』


そう言うと母さんの方から電話を切ったので俺はベッド近くにある充電器にスマホ繋ぎながら


(取り敢えず明日学校で彩乃に相談して、もしOKしてくれればそのまま一緒に買いに行けば………明日から春休みだわ)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ