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女神(自称)の御業の後始末  作者: ゆんど
第一部・第六章
966/1015

833 おとなになったら なんになる?

※前回までの女神末


『学長』は

『【悪魔】を操って侵略するヒト』どころか

むしろ『侵略されるのを防ぐヒト』だった!

そんなことより『学長』ってば今……

『ケンオーとかいう下賤な『つわもの』』と言ったか?


「えぇえぇ……

 確かにそう言いましたが……それがなにか?」


いやいや!

『なにか?』じゃないよ!

ケンオーはアンタの隠し夫で

アンタの息子の(ボー)ケンオーの父親のハズだろう?


「アタクシの隠し夫で息子の父親……?

 ……ああ!

 そういえば、そんな設定(・・)も御座ぁましたね……

 アタクシとしたことが

 うっかり失念しておりましたわ……」


せ、『設定』……だとぉ?!

おい学長! そりゃ一体どう意味だ?


「どういう意味も何も……

 文字通り、ただの『設定』だと言ってるのです。

 坊ケンオーにしても

 あの子の母親は間違いなくアタクシですが

 父親は……ケンオーなどでは御座ぁませんわ!」


なんだってぇ!


「大体アァタね……

 アタクシの一族の家訓は

 【『ゆうしゃ』以上に非ずんば冒険者に非ず】……

 『つわもの』ごとき下賤な輩(・・・・)を夫にするワケもなし……


 しかもその中身は『我が父』で御座ぁましょう?

 さすがのアタクシでも

 『実の父親』が相手というのは……考えられませんわぁ」


あぁ、そういえばそんなコト聞いたような……

って、おいおい! なんてこった!

俺ってば

『学長』とケンオーと坊ケンオーに関する身分違(【494】)()の恋話(【499】)

オーナー殿から聞いたとき

密かに感涙の嵐だった(明文化はしてないけど)というのに……

そんなアレコレが実はただの『設定』だっただとぉ?!


ウソだと言ってよ、ばぁに――


「ウソだと言ってくれ!」


――ぃって……

突如俺の心の声を遮ったのは……

いつの間にか【悪魔】の姿から

【人間】の姿に戻った……ケンオーだ!


コイツがどうやって……

そして

なぜ今このタイミングで【人間】に戻ったのか

ものすごく気になるが……

もしかするとコイツ

学長になにか言い返したい一心で【人間】に戻ったのか?


だとすればケンオーよ!

今こそお前の思いのたけを……『学長』にぶつけてやれ!



「今、ソナタ……

 『【実の父親】相手は考えられない』……と言ったか?」



あぁ、そう言ってたな――って、え? ソコ?

違うだろケンオーよ!

今ツッコむべきはソコじゃないような――


――って、アレ? ちょっと待てよ?


俺ってば今コイツのコトを

フツーにケンオーとして扱ってたけど

よく考えたらコイツってば

中身と見た目が入れ換わるオモシロ生物で

そんなコイツが今

ケンオーの姿をしてるってことは

つまり今中身になってるのは

さっきまで見た目だった【悪魔】こと【サブマス(父親の方)】……?



「えぇえぇ、言いましたとも! それが何か?」


「何か?……ではないわ!

 ソナタは昔、吾輩に――」



あ、コイツ一人称、吾輩って言った!

……ってことは、コイツやっぱり

ケンオーじゃなくて【サブマス(父親の方)】だったんだ!



「――ソナタは昔、吾輩に……

 『アタクシ……おとなになったら

  パパのおよめさんになりますの!』

 ……と言ってくれたではないか! それなのに――」



……そ、そのフレーズは!

【古今東西の男親が選ぶ

 かわいい我が子に言われたいセリフランキング】

堂々一位で殿堂入りの神話級キラーワード……じゃねぇよ!



「――それなのに『考えられない』とか……

 ソナタ、一体何を言っておるのだ?!」



って、ぅをい!

ちょっと待てぃや、サブマスよ!

お前こそ一体何を言ってんだぁ?!

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