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女神(自称)の御業の後始末  作者: ゆんど
第一部・第六章
858/1014

745裏 皆様のおかげに御座います

皆さんこんばんわ

今回も視点役はこの私――


――マナトさまを再起不能に追い込んだモノの正体を

いともたやすく見破ったものの

『カガクは決してオカルトではない』と

リディアさんに理解させることには

たいそう手こずっている――


――ミラで御座います。


さて、そんなリディアさんに

私がカガクの実在を懇切丁寧に説明しておりますと……

突如……


“まさかカガクをも知っているとは……

 さすがは『博識なる野盗』といったところでしょうか?”


……なる声が

どこからともなく聞こえてくるとともに

なにやら上機嫌そうな学長殿の姿が

『ディスプレイ』に映し出されたのですが……


「はて?

 『博識なる野盗』とは何のことでしょう?」



“もちろん貴女のことですよ? ミラさん。

 ……まぁもっとも先ほどまでは、わたくし……

 『博識なる野盗』の正体が

 まさか貴女だとは思ってもみませんでしたが

 『金級ハ星(キ○パチ)』たる貴女なら納得というものです……”



「はてはて?

 畏れながら学長殿は一体何を以て

 『博識』などと申されているのでしょう……?」


……自分で言うのもなんですが

今宵の私の言動においては『博識』要素など

まるで無かったと思うのですが……



“だって貴女……

 【ヒトの目には決して見えない『不審者検知装置(赤外線センサー)』】

 ……に検知されることなく突破して

 見事に『学長室』に入室なさったでしょう?


 これは一般的には知られていないはずの

 【『検知装置』に関する正しい知識】

 の持ち主でなければ

 絶対にできないことですし――”



……いえ、それはあの……なんというか……

私には『ナイトスコープ(暗視の生活魔法)』のおかげ(・・・)

【決して見えない】どころか丸見えでしたし

……というか

生憎私には『検知装置』の知識はありませんでしたし


そんな私がこれを突破できたのも

『光線に触れるな』という

マナトさまのお言葉のおかげ(・・・)ですし……



“――それに貴女……

 【どう見ても段ボール箱の山である『不審者撃退機構(ブロックパズル)

 を見事に操作して『物置部屋』にも入室なさったでしょう?


 これだってやはり一般的には知られてない

 【段ボール箱や『撃退機構』の知識】が無ければ

 到底できるものではありません――”



……いえ、それもあの……なんというか……

生憎私はその時

『ゲン〇ウスタイル』にすっかり夢中で

『物置部屋』には一切関わってないですし……


これもいうなれば……やはりマナトさまの

『へぶしっ』『ばたっ』のおかげ(・・・)なのですが……



“――そして極め付けが【カガクの知識】です。


 ……これらの高度な知識をもって『学長室』に侵入し

 ついには今、そちらにまで至った貴女におかれては

 『博識なる野盗』と言わずして何と言えましょう?――”



……なるほど

今宵の私の行動が

学長殿にはそのように見えておいでなのですね……


学長殿におかれては

賞賛のお言葉賜りて

大層、身に余る想いに候……


……と言うべきところなのですが

正直なところ私としては……


『その全ての賞賛が極めて的外れなるものにして

 『それらの(ちょっと)発言の意図が理(なに言ってるか)解できない(わからない)

 と言わずして何と言えましょう?』


……という想いで一杯で……


……正に! 穴があったら入りた――


――いえ、私どもはたった今

その(階段)から出てきたばかりなのでした……

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