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女神(自称)の御業の後始末  作者: ゆんど
第一部・第六章
770/1019

679 この際だ ホントのことだと しておこう!

※前回までの女神末


『ギョーカイ』では

『フシアナ』(セバスちゃん)が『修理不能』と騙って回収した『無傷の迷宮核』を

 『辺境のグランマ』が『マスターの指示』で着服した】

などという噂話があるらしい……


って、なんで『グランマ』なんだよ!!!

「それはだなマナト殿……

 【『フシアナ』の正体は『グランマの執事』である】

 ……ということが

 『ワシの情報源』の調査報告で判明していてな――」


……Oh!

アイツ(情報源)、そんなことまで報告しやがったのか……


「――ワシはその事実を聞いて即座に

 【『グランマ』は『フシアナ』のフシアナを利用して

  『無傷の迷宮核』を回収させて『迷宮核』を着服していた】

 という結論に達したワケだ!」


『だーかーらー!

 それやってたのは『下っ端作業員』なんだってば!』


と、俺は声を大にしてオーナー殿の結論を否定した――



――いんだけど……

前回『ハジメテキイタヨー』なんて言っちゃったもんだから

全く否定できないじゃないか……


しょうがない……いいだろう!

この際だ!

オーナー殿の結論がホントのことだとしようじゃないか!


さて、ホントのことだとしたら……

【『グランマ』はどうしてそんなことをした?】

……とオーナー殿は考えているのだろうか?


「……ワシの考えか?

 それには

 【当時は『フシアナ』がフシアナだとバレていなかった】

 ことが前提となるのだが――」


まぁ『フシアナ』(セバスちゃん)は【フシアナだとバレた】から

うちの街に左遷されてきたワケで

つまりもう既にオーナー殿の前提は崩れているのだが……


だが、この際だ(今さらだ)いいだろう!

オーナー殿の前提もホントのことだとしようじゃないか!


「――『グランマ』がそんなことをしたのは

 それはもちろん……

 【『マスターの指示』と称して(・・・)犯罪行為を行い

  それをもって当時のマスターを引責辞任に追い込む】

 ……とともに

 【回収した『修理不可能(本当は無傷)の迷宮核』を

  さも【『フシアナ』がその修理に成功した】かのように装う】

 ……ことで……

 【『フシアナ』を【類い稀なる『核技師』に仕立て上げ】

 ……あわよくば

 【『フシアナ』を後任マスターに就かせようとした】

 ……とワシは考えておる――」


何それおもしろそう!


「――画して『グランマ』の目論見どおり

 『当時のマスター』は引責辞任となり

 『フシアナ』は『稀代の核技師』として

 見事『後任マスター』に迎え入れられることとなったワケだ」


めでたしめでたし!

ジーク:いや『めでたしめでたし』じゃないッス……

マナト:この決定的な部分でズレてるあたり

    ホント『オーナー殿の情報源』の調査結果って感じだな……

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