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序章・裏
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『やっと行ってくれたわ…』
女神は、心底けだるそうな表情を浮かべ呟いた。
―随分と説明を省略されたようですが大丈夫なのですか?―
白猫が女神のそばに近づき声をかける
『前は細かく説明して失敗したから、今回は逆に情報を制限しただけよ』
―それに【言語理解】を選択付与となさるのはいささか問題があるかと…あれは本来…―
『もう時間がないの。マナトがラストチャンスなのよ…余計な能力選ばれて使えなくなる転生者増やしたくないの』
―その物言いもいかがなものかと思いますが―
『うるっさい!もう失敗するわけにはいかないんだってば…』
白猫が言葉を発するのをやめると、女神はマナトの様子をうかがうために意識を集中し始めた…