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女神(自称)の御業の後始末  作者: ゆんど
第一部・第六章
664/1016

532裏 大丈夫だ。問題ない。

※前回までの女神末


『サイ娘さんが我が家を訪れたり

 積極的にボーケンオーに会いに来たりしない』


前回この事実をマナト殿に伝えたワシが

今回も視点担当を仰せつかったのだが……

「それ、母親としてどうなんだ……?」


マナト殿がワシの言葉に不快感を露にした。


「いや、落ち着きなさいマナト殿」


たしかにワシは

『会いに来たりしない』……とは言ったが

『会おうとさえしない』……とは言っていないのだ。


つまり

『ボーケンオーがサイ娘さんの家を訪れたり

 積極的にサイ娘さんに会いに行ったりする』

……というのは、ごく普通にあるワケだ。


「でもそれって結局は……

 『サイ娘さんとボーケンオーに深い係わりがある』

 って言ってるようなもんじゃ……?」


まぁたしかにマナト殿の言う通り

『サイ娘さんが会いに来る』のも

『ボーケンオーが会いに行く』のも

『来訪者と来訪先』が入れ代わっただけで

結果は同じだからな……


だが大丈夫だ。問題ない。


「……っていうか

 『ボーケンオーが積極的にサイ娘さんの家に行く』

 って、はた目には……

 『親子ほど年の離れた若いツバメ(ボーケンオー)

  積極的にサイ娘さんの家に訪れている』

 ……ようにしか見えないから

 むしろイメージが悪くなってる……まであるぞ?」


……な、なるほど。

たしかに、はた目にはそう見えるかもしれんな……


だがそれも大丈夫だ。問題ない。


なぜなら『サイ娘さんの家』というのは……

『専門学校の校長室』のことなのだよ!


「な、なんだとぉ!」


いやまぁ……

実際には別の場所に家はあるハズだが

『サイ娘さんは校長室に住んでいる』

と言っても過言ではないほどに

毎日の大半を校長室で過ごしているようなのだ。


「つまり

 『ボーケンオーが積極的にサイ娘さんの家に行く』

 ……ってのは

 『ボーケンオーは積極的に校長室に行ってるだけ』

 ……ということか?」


そういうことだ。

アヤツ(ボーケンオー)が幼いころは『託児所代わり』として……

アヤツが専門学校に入学してからは『一生徒』として……

そして卒業した今では『ワシの使い(理事長代理)』として……

アヤツは毎日『専門学校の校長室』に足しげく通っているワケだ。


どうだマナト殿?

これなら誰も『若いツバメが云々』とは思うまい!


「……それならたしかに

 『若いツバメが云々』とは思わないかもしれないが……

 ……でも、いいのか?

 ボーケンオーが『理事長代理』として毎日通ってたら

 益々オーナー殿が『お飾り事長』と思われるんじゃね?」


……あ。

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