496裏 『フツー』ってなんだっけ?
【事情をきちんと説明すればフツーにどうにかなるだろう】
――くらいに思っていたのだが……
「それ、フツーじゃなかったときの言い方だよな?」
う、うむ……
マナト殿の言う通り、相手はフツーではなかった。
さて。
『サイ娘さん』は当時、そんな『フツーではない』相手に対し、
自身が『坊やの母親』であることを隠しつつ、
【『校長』として『行方不明となった副校長』の子を引き取りたい】
と事情を説明したようだが、
【『つわもの』ごとき下賤な『副校長』のために、
我が一族がそこまでしてやる必要などない】
などと、取り付く島もない返答だったそうだ。
「なんでだよ!?
全員が『ゆうしゃ』以上とかいう一族から見れば
確かに『つわもの』は『ごとき』程度の存在かもしれないけど、
でもだからって、下賤とか言うほど低ランクでもないハズだ!
だいたいコイツら一体、何様のつも――
――いや、そうか! コイツらは
【最古参の『街の英雄』の高ランク冒険者一族様】のつもりだったか……
これはあれか?
まーた『冒険者ランク至上主義』のせいか?
『冒険者ランク至上主義』のこの街では低ランク扱いなのか?」
め、めずらしくもマナト殿が饒舌で
どれから返答すればよいのやら……
とりあえずマナト殿の今のセリフの全てが、
『冒険者ランク至上主義』のせいであることは否定しな――
――いや。いくら『冒険者ランク至上主義』と言えども、
『つわもの』を低ランク扱いはしていないのだが……
かく言うワシのランクも『つわもの』だし。
だが、それを下賤呼ばわりする程に相手は『フツーではない』というワケだ。
ジーク:なんか選民意識が高い一族ッスね……
マナト:これが世に言う『意識高い系』ってヤツだな!
娘さん:それ『意識』の意味が違うような……




