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女神(自称)の御業の後始末  作者: ゆんど
第一部・第六章
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479裏 ミラのちょっぴりか弱い固執

『『校長』は、か弱い女性ではない』


その言葉を聞いた途端、ミラ殿が奇声を発しながら崩れ落ち、

そんなミラ殿を介抱するマナト殿に

『今回の視点』を押し付けられた、このワシ(オーナー)である。

「なぁマナト殿? ミラ殿は一体いかがなされたのだ?」


「ええと……

 ミラは『校長はか弱い女性説』に()()()()()固執しちゃってるんだ」


そうなのか……

ミラ殿のその表情は、()()()()()どころか

まるでこの世の全てに絶望したかのようになってるが……


「まぁでも大丈夫だ。

 暫くそっとしておけば、すぐに復活するだろう」


……本当に大丈夫(ちょっぴり)なのだろうか?

とてもそうは思えんのだが……


「ところでオーナー殿?

 『校長は、か弱い女性じゃない』……というのは本当なのか?」


お、おお、その話だったな。


そもそも、冒険者ランク至上主義のこの街では、

公職や要職に就く者は、すべからく高ランク冒険者だ。


そんな冒険者を育成する冒険者専門学校の

校長という要職に就く者も、当然高ランク冒険者なのだ。

そんな校長が『か弱い女性』であるワケがなかろう?


「【『校長』は高ランク冒険者だから『か弱い女性』であるワケがない】

 ……本当にそうでしょうか?」


本当にすぐに復活を果たしたミラ殿が

『冒頭の絶望劇』などなかったかのように、普通に問いかけてきた。


「ミラ殿? 『本当にそうでしょうか?』とはどういう意味だろうか?」


「言葉の通りです。

 オーナー殿は『『校長』は高ランクだから、か弱くない』と言われますが、

 確かこの街には『戦力外無知ゆうしゃ』などという

 『か弱い高ランク冒険者』がいたと記憶しておりますが?」


ファッ!!

……ワ、ワシはミラ殿の言うような『か弱い高ランク冒険者』など、

全くちっとも全然これっぽっちも心当たりがないのだが……


「そうですか?

 その割には両目が盛大に泳いでおられるようですが?」


こ、これはええと……その……つまり……

ミ、ミラ殿が何を言っているのか、ちょっと分からんが、


【『か弱い高ランク冒険者』が居るのだから

 『か弱い高ランク女性校長』が居てもいいだろう】


とでも言いたいのだろうか……?


なるほど、これが『校長か弱い説』に固執するということか……

娘さん:ミラさんはなんでここまで『校長か弱い説』に固執するんです?

マナト:ミラが用意した『諸説あります(数万もの推論)』は全部『校長か弱い』が前提でな……

    ミラにとって『校長か弱くない』を認めるということは、

    ミラの推論が『全部はずれた』ことを認めるも同義なんだよ……

娘さん:ミラさん……

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